第274話 双子によるダブルな攻め
「ビビアナ……ごめんね。貴女の言っていた事は本当だったわ。それと、アレックスの……凄いのっ!」
「だから何度も言ったッス! 自分は決して襲われたりした訳ではなく、旦那様の事を愛しているって。あと、お姉ちゃん! ズルいッス! 自分も旦那様としたいッス」
そう言って、あっという間にビビアナが全裸になると、ブリジットと共に競い合うようにして二人で俺のを……双子だからか、息がピッタリで、申し合わせたかのような連携で攻めてくるっ!
「なるほど。双子ならではという事ね。だったら、私も負けていられないわね。≪分身≫」
「母上っ!? で、では私も……≪分身≫」
ビビアナとブリジットの双子による、同時攻めに対抗するかのように、カスミとサクラが分身し、俺の分身たちをそれぞれ攻め始めた。
もちろん、ヴァレーリエやミオに、ソフィたちも他の分身たちとしているので、耐えられない訳で。
「あ……旦那様の! えへへ……久しぶりで嬉しいッス」
「ビビアナ。貴女、既に妊娠しているんだから、あんまり激しくしちゃダメよ」
「大丈夫ッス。旦那様は優しいッス。けど、向こうの分身さんたちには、近寄れない……って、ネーヴ様が分身さんと!? ネーヴさんもようやく結ばれたッスね? ……かなり激しいのがお好きみたいッスけど」
ネーヴは……ソフィが俺の弱いところをレクチャーすると言ったようで、分身相手に色んな事を試しているようだ。
それは構わないのだが、先程見た空間動画記録装置とかいうのを、ソフィがニコニコしながら触っているのが気になるが。
それから皆が満足するまでし続け、熊耳族の女の子たちから、いくつかのスキルを貰った所で、
「あ! しまったッス! 自分、大変な事を忘れていたッス!」
ビビアナが大きな声を上げる。
「ビビアナ、どうしたんだ?」
「その、自分はお姉ちゃ……姉のブリジットを国へ連れ帰るように言われているッス。今回、ここへ来る為に、かなり強引な事をしていて、スノーウィ様がお怒りッス」
詳しく話を聞いてみると、何でもここへ来る為の転送装置を使う為に、ブリジットの指示で熊耳族の男性が装置を占拠し、精鋭となる女性陣を連れてここへ来たのだとか。
既にスノーウィの耳に話が伝わっていて、激怒しているのだとか。
「それで、自分が皆を連れ戻す為に来たッス。陽が沈む頃に自分が召喚魔法で呼び戻されるので、その時に自分と手を繋いでいれば一緒に戻れるッス。そのタイミングで全員戻らないと、熊耳族全体が粛清される可能性もあるッス。なので、お姉ちゃん……自分と一緒に戻るッス」
「う……ビビアナが妊娠させられたと聞いて、ついカッとなって来ちゃったけど、確かにマズかったわね。私の命と引き換えに、皆を助けて貰えるように頼んでみるわ……」
そう言って、ブリジットが顔を青くする。
大勢で一方的に攻めて来た事は許されないが、ヴァレーリエがメトトゥシカムイに突っ込んで行って、弾かれた事以外には大きな被害は受けていないはずだ。
「待った。今回の事はビビアナを思っての事だろう? 転送装置を占拠したというのは許されないだろうが、命を差し出すというのは、何とか回避してもらえないか、スノーウィに話しに行こう」
「え? 話しに行こうって……誰が行くッスか?」
「もちろん俺が行こう。ビビアナと手を繋げば、スノーウィの所へ行けるんだろ?」
「行けるッスけど……いや、流石にそれはダメッス。旦那様をアポ無しで突然お連れしたら、自分がめちゃくちゃ怒られるッス」
そうか。スノーウィは偉い立場だという話だったな。
いきなり行くのは失礼だし、向こうに迷惑を掛けてしまうのか。
「そういう事なら、私も一緒に行こう。それならば、スノーウィも文句は無いだろう。その後、アレックスに故郷を案内するのだ。うむ、それが良い!」
「ネーヴ様がっ!? そ、それこそ絶対にダメッス! 国が大混乱するッス! ……えっと、自分がスノーウィ様を説得して、絶対にお姉ちゃんを守るッス! なので、旦那様もネーヴ様も、お願いだから待っていて欲しいッス!」
俺もネーヴも、一緒にスノーウィの所へ行くと行ったのだが、ビビアナにどうしてもと止められ……一先ず信じて待つ事にした。
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