第905話 土竜耳族の女性ジネット
「~~~~っ!」
「えっ!? 今の声は……それに、さっきの不思議な香りが更に強く、濃厚になっています」
ジネットが不思議そうにしながら、俺の上でぐったりしているドワーフの女性の匂いを嗅いでいる。
「あー、ジネットさんは見えていないから……」
「私、アレックス様になら嗅がれても舐められても良いというか、むしろして欲しいけど、女性のを嗅ぐのは……」
「誰か教えてあげた方が良いんじゃない?」
ドワーフの女性たちがヒソヒソ話しているけど、俺から言うのもどうかと思うし、誰か教えてあげてくれないだろうか。
「ひぅんっ!」
「味は……ちょっとしょっぱい?」
「ついに舐めちゃったよぉぉぉっ! えっと、ジネットさん。こっちへ……舐めるなら女性のアレよりも、この方が美味しいですから」
ドワーフの女性兵士が声を掛け、ジネットを連れて俺の分身のところへ……って、それも間違っているだろ。
止めたいが、ドワーフの女性兵士に囲まれて動けない。
「ほらほら、満足したなら次は私と交代してー」
「交代するけど……さっき、アレックス様の分身さんと二人掛かりだったの? 後ろと前の両方が……」
「し、知らない方が幸せって事もあるから……それより交代だってば」
ドワーフの女性が俺の上から降りると、すぐさま女性兵士が腰を下ろす。
その一方で、
「ジネットさん。はい、これ。すっごく美味しいですよ」
「……? これはキノコ……ですか? 私が知っているものよりも、凄く硬くて太くて大きいです。香りも……嗅いだ事のない香りですね」
「そういえば、土竜耳族さんって何を食べているんですか?」
「キノコや芋の類です。光が殆どなくても育つ品種がありまして……けど、このキノコは地上のものなのでしょうか。凄く芳醇で美味しそうな香りがします」
俺の分身のアレを握り、スンスンと匂いを嗅いでいる。
何とかして止めたいのだが……舐め始めたっ!?
「……凄く美味しいっ!」
「でしょ? これ程の大きさと濃厚な味のモノは中々ないと思うのよねー」
「これは、生で食べるのが良いのですか?」
「もちろん生が一番よ。もっとも、食べるのは上の口ではなくて……」
「いただきますっ!」
うぐっ……思いっきり咥えたかと思ったら、噛まれたんだが。
そして、噛みきれないとわかったら、吸い始めたっ!?
更にそんなタイミングに、ミオやオティーリエが締め付け……ダメだっ!
「……っ!? ……んっ! す、すっごく濃厚で美味しい液体が喉の奥に飛んできたんですけど、これは?」
「び、ビックリしたー! ジネットさんったら、アレックス様のを食いちぎる勢いで咥え込むんだもん。美味しいからグイグイいきたくなる気持ちは分かるけど、歯は立てちゃダメだからね? 優しくしなきゃ」
「えっと、つまり咥えて優しく舐めていると、あの美味しい液が出てくるって事ですか?」
「そう! その通り!」
「わかりました! ……んんっ! す、凄い勢いと量ですね」
いや、誰かジネットを止めてくれ!
そんな事をさせるために、奴隷解放スキルを使用した訳ではないんだっ!
だが、俺の顔にドワーフの女性たちがいろいろ押し付けていて、声が出せない。
「まったく……お主ら。ジネットに何をさせておるのじゃ」
俺の心の声が届いたのか、どうやらミオが止めに来てくれたようだ。
……ドワーフの女性たちに囲まれて全く見えないので、声だけで状況を聞くしかないが。
「ジネットよ。少し待っておるのじゃ……ほれ、これで良い」
「え? あの、どうして私の下着を……あぅっ! こ、これは……」
「アレックスのアレをより美味しく食べる方法なのじゃ。アレを飲むのも旨いのじゃが、正しい食べ方はこうなのじゃ」
「う、後ろに誰か……アレックスさんがもう一人!? え? でも、前にも……んぅっ! あ、これ……す、凄いですっ!」
「うむ。やはり正しい事を教えてやらねばな。不公平なのじゃ」
ミオには俺の心の声が全く届いておらず、二体の分身でジネットを……いや、違うんだぁぁぁっ!
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