第451話 魚系の魔物のテイムに挑戦

 翌朝。凄い事になっている皆と共に風呂へ。

 というのも、色々終わってフィーネとテレーゼと一緒に寝ていたのだが、結衣が混ぜて欲しいとねだり……寝ぼけながら分身を使ってしまったからだ。

 複製スキルを解除していたのは不幸中の幸いだが、それでも八体の分身を三人で……いや、すまん。


「ご主人様。昨日は凄かった」

「うーん。アレックス様に寝かせてもらえなかったので、フィーネは寝不足ですぅー」

「私はお兄さんのが沢山貰えて大満足よ。流石に腰が痛いけど」


 風呂で結衣やテレーゼの話を聞き、皆で朝食を済ませると、コルネリアとノーラに、ニナとモニカを連れてリザードマンの村へ。


「じゃあ、コルネリアは湖で魚系魔物をテイム出来るか挑戦してみようか」

「うんっ! 頑張るっ!」


 そう言って、コルネリアが湖へ向かって行くので、パラディンの防御スキルを掛けておく。


「お兄ちゃん。ボクはシーサーが運んでくれた木材を組み立てるねー」

「ニナは、リザードマンさんたちと交換する鉄器について話してくるー!」


 ノーラとニナがそれぞれ自分の役割を務めていると、モニカが近寄って来た。


「では、ご主人様は私と子作りを。大人な女性の魅力をしっかり味わっていただかないと」

「いや、俺はコルネリアを守らないといけないし、そんな事はしないぞ?」

「えぇっ!? そんな……どうしてコルネリア殿ばかりっ!?」

「いや、魔物をテイムするんだ。一人では危ないだろ」


 コルネリアがモニカ程に戦えるのであればまだしも、むしろ戦闘能力は低いからな。


「あ、そうだ。モニカに頼みがあるんだ」

「はいっ! 何なりとっ! 前ですか? 後ろですか?」

「いや、シーサーと共に、元兎耳族の村へラヴィニアを迎えに行って欲しいんだ」

「えぇー。ご主人様。お言葉ですが、道中には魔物が出る可能性があるのですが」

「いやモニカなら、この辺りの魔物には楽勝だと思うんだが」

「うぅ。ご主人様がいぢめる……あっ! そういうプレイですか? じゃあ、行ってきます」


 悲しそうにしていたモニカが、突然顔を輝かせ、嬉々として向かって行った。

 うーん。相変わらずモニカの言動はよくわからないな。

 それから暫くコルネリアと頑張ったのだが……魚系の魔物はテイム出来そうにない。


「やっぱりビーストテイマーっていうくらいだから、僕がテイム出来るのは獣系だけなのかなー?」

「うーん。そうかもしれないな」

「そっかー。魚さんに引っ張ってもらうの、良い案だと思ったんだけどなー」


 一先ず休憩にしようと、コルネリアと共に湖から上がろうとしたところで、


「あなたー! もおっ! 寂しいじゃない!」


 ラヴィニアが抱きついてきた。


「すまないな。中々忙しくて……」

「それより早くっ! あなたが中々来てくれないから、身体が疼いて仕方ないの! 早く早くっ!」

「そうなんよっ! 昨日の夜の分をするんよ!」


 ラヴィニアに抱きつかれている中、ヴァレーリエの声が聞こえてきて……あれ? カスミやレヴィアに、リディアやソフィなど、主だった女性陣が揃っていた。


「ご主人様。元兎耳族の村で、シーサー殿の引く台車へラヴィニア殿の桶を乗せようとしている時に、カスミ殿のたちが手伝ってくれたのです。という訳で、ご主人様……私を含め、この胸の大きな女性陣にご褒美をっ! あ、ちっぱいは対象外なので、リディア殿には……ひぃっ!」


 何故、モニカはわざわざリディアが怒るような事を言うのだろうか。


「お兄ちゃーん! 小屋の組み立てが終わったよー! あーっ! みんな、ずるーい! ボクも混ぜてーっ!」

「アレックスさん。もしかして、ノーラさんとも……」

「あー、うん。仲間外れは良くないっていう話から……」


 リディアがますます不機嫌になったところで、ラヴィニアに襲われ……いや、水中でラヴィニアには勝てないって。


「あー、水の中でっていうのも良さそうだよねー! レヴィアたんもー!」


 そう言ってレヴィアも湖の中へ入ってきた。

 そういや、レヴィアは水棲系の竜人族だっけ。

 あれ? 魚系の魔物でなくても、レヴィアに……待て! 今、大事な話を……レヴィアもラヴィニアも少し待ってくれーっ!

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