第78話 察してしまったリディア
「くっ……まさかアレックス殿のが大き過ぎて、我の中に入らないとは。悔し過ぎる」
一通り事が終わり、エリーたちは満足そうにしているものの、シェイリーは口を尖らせている。
「まぁまぁ。その分、シェイリー殿はご主人様にずっと舐めてもらっていたではないですか」
「それはそれ、これはこれだ。お主らは皆、子種を中に注がれておるが、我だけ……というか、お主に至っては、尻にまで……違う。我はそっちに興味がある訳では……いや、なくはないが……」
モニカとシェイリーがよく分からない会話をしているが、触れない方が良い気がするのでスルーしておく事にした。
ちなみに、新たにメイリンとキスをしたからスキルが増えているそうで、人形指示スキル……メイリンが作った人形に俺も命令出来るようになっている。
というのも、メイリンがこの場で既に人形を何体か作り、俺の言葉に人形が従ったから、効果が明確になっているのだが……こんな魔物が出る洞窟の中で作らなくても良いのに。
「まぁ、良いではないか。帰りは我が送るし、問題ないであろう」
「いつもすまないな」
「我とアレックスの仲ではないか。遠慮するでない」
皆が衣服を整え――新たに生み出された六体の人形は全裸だが――シェイリーが龍の姿になり、皆でその背に乗せてもらう。
「前に青龍様の背に乗せていただいた時も思ったのだが、元々はこの辺りが黒髪の一族の国だったのだな」
「らしいな。……そうだ。黒髪の一族の村と思われる遺跡を見つけているんだが、今度行ってみるか?」
「そ、そんな物があるのかっ!? ぜ、是非頼む! アレックス殿……いや、旦那様」
そう言って、メイリンが俺に抱きついてくる。
今回メイリンとの距離が縮まったのは良い事なのだが、縮まり過ぎたというか、俺の事を旦那様と呼ぶように変わり、
「旦那様。我が国を復興させた暁には王となり、妾を支えて欲しいのだ」
凄い役目を頼まれてしまった。
流石に王というのは話が飛躍し過ぎだと思うが、大きな目標を持つメイリンの精神的な支えになる事が出来るのであれば、構わないだろう。
それから、先ずは小屋に戻り、
「君たち六人は、今日はここで過ごして欲しい。早々に個別の家を用意してもらうので」
メイリンが作った六体の人形――俺三体、エリー二体、モニカ一体――は小屋で待機してもらう事に。
「お主たち……それぞれ夜は子作りをしても構わぬが、昼間はきちんと働くように」
「お母さん。子作りって?」
「ふっ……お嬢ちゃん。後で、私が実演してあげるよ」
幼い頃のエリーの姿をした人形がキョトンとしている一方で、モニカの人形が全裸のまま胸を張って任せろと……いや、実演しなくても良いんだが。
あと、どうして俺の姿をした人形たちは、揃って前屈みになっているのか。
九歳だよな? まだ、そんな知識は無いはずなのだが。
そんな事を思いつつ、俺たちも家に帰り、ノーラたちに人形の家を追加で作って欲しいと伝えると、
「アレックスさん。今日はフィーネさんのスキルについてお話を聞きに行ったはずなのに、どうして人形が増えているのでしょうか?」
リディアが物凄い笑顔で俺を見つめてくる。
何故だろう。
リディアはニコニコと笑みを浮かべているだけなのに、何故か俺の額から汗が止まらないのは。
「エリーさんたちとした事……私にもしてくださいますよね?」
あ、これは全てを見透かされていて、逃げられないやつだ。
色々と察してしまい、一先ず皆で夕食を済ませ、お風呂へ入り、身体を……特にアレを綺麗に洗われた後、
「アレックスさん。では、以前からお願いしていた、水魔法の練習にお付き合いいただけますか?」
中々苦しい言い訳で、風呂へ残らされる事に。
「お兄さんもリディアも、今からするの? 明日にしようよー」
「そうだよー。ボク、もう眠いし、お兄ちゃんと一緒に寝たいよー」
「ご、ごめんなさいね。夜の方が魔力が高まるから、ちょっとだけ練習させてね」
口を尖らせるニナとノーラにリディアが言葉を返すと、何かを察したモニカたちがニナたちを連れて行ってくれた。
まぁモニカたちはシェイリーの所で、メチャクチャ沢山したからな。満足してくれているのだろう。
「さて、アレックスさん。エリーさんやモニカさん……特にメイリンさんの様子から、もう何をしたかは分かっています。ちゃんと、同じ事をしてくださいね?」
まぁ、メイリンは昨日までと明らかに態度が違うからな。
ノーラ並みにくっついてくるようになったし、お風呂でのアレにも混ざっているし。
「む、無理はしないようにな」
「大丈夫ですよ。だって、私はアレックスさんの妻ですから。アレックスさんこそ、ちゃんと満足するまでしてくださいね」
リディアが可愛い笑みを浮かべ……うん、リディアは頑張った。
途中で様子を見に来たフィーネと代わって休憩してたけど、復活してからはずっとリディアと愛し合う事に。
……とりあえずフィーネは、お手伝いと言いながら、モニカのマネをするのはやめような。
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