第733話 ご立腹のレヴィア
「……アレックス。遅い」
「レヴィア。ちょっと大事な話があるから待ってくれ」
「……少しだけなら待つ」
グレイスに船を出してもらい、天后の力でアマゾネスの村へと戻ってきたら……即レヴィアが抱きついてきた。
それを見たディアナとツェツィまで抱きついてきて……とりあえず、先に大事な話をしよう。
「まずヴァレーリエだな。リディアと一緒に、このアマゾネスの村に居させてもらうか、魔族領へ戻るか……って、今は空を飛んで大丈夫なのか?」
「んー、無理をしなければ、たぶん大丈夫だと思うんよ。でないと、妊娠している約十か月、何も出来なくなってしまうんよ」
「じゃあ、ここに居るか戻るかは少し考えておいて欲しい。魔族領の方が、プリーストのステラが居るので、安全な気もするが」
「後でリディアと相談するんよ。もしも戻るなら、リディアも乗せて行ってあげるんよ」
なるほど。それは助かるな。
リディアも皆と一緒の方が良いかもしれないし。
……あと、竜人族も妊娠期間は人間と同じなんだな。エルフも同じ……なのか?
「……待って。妊娠……した?」
「ふふん。私はアレックスの子を授かったんよ。愛の力なんよ」
「……アレックス。子作り。レヴィアたんも子作りする。今日、百回する!」
いやレヴィア。百は流石に無理だ。
もう夕暮れだし……というか、レヴィアがもたないだろ。
「って、レヴィア。まだ話は終わっていないんだ。次はドワーフの国を目指すから、ニナを……」
「……無理」
「あ、ツェツィもそれ好きー! ツェツィもペロペロするー!」
レヴィアが問答無用で俺のアレを出し、ツェツィが混ざり、ディアナもしたい……って、いや第四魔族領からニナを連れて来る話をしたいんだが。
「あらあらー。ツェツィちゃんも、既にあなたのアレの虜なのねー。じゃあ、私も!」
「アレックスさん。また女の子が……しかも竜人族が増えていますね。ですが、心の底から慕われて……では私も混ぜていただきましょうか」
「むっ!? ご主人様の話が終わるまで……み、皆ズルいのだっ! ご主人様ぁぁぁっ! 私にもお願い致しますっ!」
レヴィアたちのところへナターリエ、天后、モニカが混ざろうとして……当然六人は無理なのと、もう話が出来る状況ではないので、分身する事に。
しかし、リディアとヴァレーリエには悩みどころだな。
何かあった時の為に、ステラの近くにいて欲しい。だが、第四魔族領にはエリーやメイリン、ユーディットやボルシチにビビアナも居るので、ステラはこちらに来られない。
一方で、天后は女性を守る力があると言っていたから、天后の傍に居ても良い気がするし、サマンサとジェシカは生まれ育ったアマゾネスの村の方が良いだろうし……。
「アレックスよ。せっかくの大乱こ……もとい、妻の集いなのじゃ。そのような考え事をせずに、楽しむのじゃ」
「いや、その妻の……というか、身重の女性陣の事を考えていたんだが」
「そうか。確かにそれは大事なのじゃ。とはいえ、今は我を含め、まだ子を授かっていない者の為に励んでもらいたいのじゃ」
ミオが唇を尖らせ……だが一理あるか。実際、分身の所へ行かず、レヴィアとツェツィとディアナの三人が俺の所にいるし、この状態で何を言ってもダメか。
「……アレックスがやっとやる気になった。レヴィアたんも頑張る」
「凄い。こんな小さな身体なのに、お父さんのが……でも、何の為にそんな事してるのー? ツェツィもやってみたいけど、入るかなー?」
「ツェツィちゃん。ディアナは入るよー! あのね、にーにの凄いんだよー! ここに挿れると、ふわぁぁぁってなるのー!」
……って、よく考えたらツェツィはダメだっ!
ナターリエにツェツィを見ていてもらおうと思ったんだけど、
「~~~~っ! ひぐっ! 二本同時だなんて……っ!」
「まだまだぁっ! ご主人様のはもっと凄……うきゅぅっ!」
モニカと謎の勝負をしていた。
うん。ナターリエはダメだ。
参加していなくて落ち着いているのは……ヴァレーリエとリディアに、サマンサとジェシカか。
ツェツィに面識があるのはヴァレーリエだけか。
「ヴァレーリエ! ちょっと来てくれ」
「ん? あなた、どうしたんよ?」
「……アレックス。レヴィアたんとしてるのに、ヴァレーリエを呼ぶのは何故? ダメ!」
ヴァレーリエにツェツィの事を任せたかったのだが、レヴィアがこれまで以上に強く締め付けてくる。
いや、レヴィア。ツェツィに変な事を教えたくない一心で、変な他意は無いんだ。
ヴァレーリエ、早くツェツィを! でないと、もう耐えられ……ツェツィ、見ちゃダメだぁぁぁっ!
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