第609話 男よりも女性の方が多い男湯
「ふ、二人とも何をしているんだ!?」
「もちろん、ご主人様のお身体を洗っているのです」
「そうです。姉様の言う通りです!」
テイムしてしまった猫耳族の二人が、俺のアレを石鹸を付けた二人の胸で挟み込んで上下に……って、どんな洗い方だよっ!
どうやって止めようかと思っていたら、
「ふぅー。お客様の背中って、大きくて逞しいですねー! ……って、何それー! そんな洗い方があるんだー! クリスもするー!」
背中を洗い終えたクリスまで混ざりだし、三人で……いや、本当に大変な事になってしまうから、止めてもらえないだろうか。
「く、クリスティーナ様!? くっ……無垢なクリスティーナ様にこのような事を! 親衛隊の二人も……いや、三人でこの男を止めてくれている今がチャンスか! 一斉に行くぞ」
お湯をかき混ぜていた四人の猫耳族の女性たちが、一斉に飛び掛かって来たのだけど……作戦を大声で話すのはどうなのだろうか。
とりあえず、閉鎖スキルで二人を封じ、飛び掛かって来た二人を、それぞれ片手で止める。
「なっ!? わ、我々の攻撃を腕一本で!? は、放せっ!」
「どうすれば、この男を……って、な、何なんだっ!? 大きさが……大きさがおかしいっ!」
「えぇっ!? こんなの見た事ない! 三人がかりでだなんて……あぁっ! 挿……いいなぁ」
「あの人、ベルティーナ様の親衛隊よね? 身も心も鍛えている人が、あんな表情を……わ、私もして欲しいっ!」
「ずるいっ! 私もそっちに混ざるっ!」
テイム姉妹の姉が、妹やクリスティーナのすぐ傍で自ら俺のアレを挿れたところで、襲い掛かって来た二人から敵意が消えた。
これはテイムしてしまった……のか?
テイムとも様子が違う気がするのだが……というか、俺はこういう事をする為に風呂へ来た訳ではないのだが。
「あぁぁぁ……やっぱり凄いぃぃぃっ!」
「姉様、ズルいですっ! 私もご主人様にご奉仕したいですっ!」
「えっとー、これはどうなってるのー? またさっきと違う洗い方だけど……今度は胸じゃなくて、腰を動かすんだー。大変そうだけど、何故か気持ち良さそうにしてる……?」
クリスが不思議そうにマジマジと姉を眺めているが……これは止めさせないとマズいよな。
そう思ったところで、
「あー! やっぱり! アレックス様、そういう事をするなら呼んで欲しかったなー!」
どこから現れたのか、全裸のナズナがこっちを見ていた。
更に、コルネリアとテイムした猫耳族の女性も居て、
「ご、ご主人様。私もアレックス様にご奉仕すべきかと思うのですが」
「そうだねー。僕も混ざりたいし、一緒に行こー!」
「はい! 一緒にイキます!」
また女性が増えたっ!
幸い、ユーリとザシャは来ていないので助かったのだが、
「アレックス様。そんな事より早く分身してください」
「そうですよー! こんなの見せつけられて我慢させられるのは辛いです。僕、泣いちゃいますよ?」
「アレックス様。どうか、ご主人様を悲しませるのはおやめください」
ナズナとコルネリアたちからの圧に負け、分身スキルを使う事に。
――分身のレベルが三になりました――
――自動行動のレベルが三になりました――
今回、複製スキルは使用しなかったのだが、分身と自動行動のスキルレベルが上がった。
まだ変化は感じられないが……これから、どうなるのだろうか。
このスキルのレベルが上がると言うのは、エクストラスキルによる効果だから、実はマイナス効果なんて事はないはずなのだが。
そんな事を考えていると、
「ご主人様が増えたっ!? しかも、ご主人様の奥様方が次々に……わ、私もっ! 姉様みたいに私もしたいっ! ……んひぃぃぃっ! 深いぃぃぃっ!」
「お客様が増えた? じゃあ、クリスはこのお客様の、この棒を洗う事にするけど……ふむふむ。えっと……あ、お客様からしてくれるんだ。いいよー! やってやって……~~~~っ!」
テイム姉妹の妹とクリスティーナが、俺の分身と……んっ!? クリスティーナからスキルを貰った直後、
「……アレックス様! 私もしたいですっ! ……おほぉぉぉっ!」
「……アレックス様ぁぁぁっ! ――っ!」
「……ま、待って! 私も……この結界みたいなのから出してぇぇぇっ!」
どういう訳か、風呂に居た猫耳族全員の様子が変わり、まるで魅了スキルが発動した時のような……どうなっているんだ!?
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