第552話 海獺族に認められるアレックス
海獺族の族長と他の母親たち、それからレヴィアたちを交え、分身スキルの本気モードで短期決戦! と考えていたのだが、かなり体力がある。
最初にラヴィニアがダウンし、それから海獺族の母親たちに、レヴィア。
そして、
「……ふふっ。なるほど。私の娘たちが貴方と結婚すると言った気持ちが良く分かるわ。まさか分身出来るなんて。しかも、アレの大きさも、精力も凄すぎるし」
「では、俺たちを人魚の棲家へ……」
「えぇ。私の娘を、貴方たちに同行させる事を許可しましょう……」
そう言って、海獺族の族長が気絶してしまった。
いやまぁ元はそっちの話が発端だが……トゥーリアたちの責任をしっかり取れそうなので、これはこれで良いけど、早く出発したいのだが。
「お兄さん。凄かったねー! プルム、いっぱい分裂しちゃった」
最後まで気絶せずに残ったのはプルムで、二回分裂して幼い姿になっている。
昨日、アマゾネスの村で四回分裂しているので、プルムの分裂は十八体目か。
あと俺の分裂も、昨日のアマゾネスの村で、ジェシカの愛をもらったアレシカが誕生している。
アレクシー、アレニカ、アーレットにアレシカと、二十六体の分身に四体の分裂が加わり……どうりで腰が痛い訳だ。
「あの、貴方。大丈夫ですか?」
「え? はい。ただ、ちょっと腰が痛くて」
「あらあら。では、私がマッサージしてあげますね」
分身を解除して海獺族の族長が起きるのを待っていると、外から様子を伺っていた他の海獺族の女性たちが入ってきて、腰を揉んでくれる。
もしかしたら、イネスのようにマッサージ系のスキルを持っているのだろうか。
うつ伏せに寝かされ、複数人で肩、腕、腰、脚と一斉にマッサージしてくれているのだが……おい。どこを舐めて……
「うふふ。族長たちとの激しいのを見ていたら、我慢出来なくなっちゃいました。次は、私たちをお願い致しますね」
「えっ!? ちょ……」
「早く分身してくださいな。私たちを満足させてくれないと、この集会所から出してあげませんよ?」
どうしてそうなるのか全く理解出来ないのだが……に、二十人は居るな。
強引に振り切れば出られるだろうが、気絶しているレヴィアたちを置いて行くわけにもいかず、分身スキルを使う事に。
それから暫くすると、
「アレックス様。私たちにもお願いしますっ!」
「そうだよー! お母さんたちだけ、ずるーい!」
「あの、私たちもお願いしまーす!」
今度はトゥーリアとその友人たちが混ざって来て……って、十人以上居るよな!?
種族的なものなのか?
それとも、さっき族長から得たスキルか?
新たにスキルが得られたのはありがたい事だが、自分で自分のスキルがわからないのは困ったものだな。
俺は早く玄武に……くっ! 何故か身体が異様に熱くなってきた。
これは、昨日と同じ!? 意識が……
「ご主人様っ! 遅くなってしまい、すみません! 結衣、ようやく復活いたしま……こ、これはっ!? また昨日の凄いご主人様に……い、いきなりですかぁぁぁっ!」
一瞬結衣の姿を見たのを最後に視界が暗転し、気付いた時にはユーリが居た。
「パパー。だいじょーぶ?」
「え? あ、あぁ……くっ! 腰が……」
「だって、きのうも、きょうも、あんなにはげしかったし。≪ミドル・ヒール≫……ちゆまほうでは、ダメみたい」
心配そうな顔で見つめるユーリと、部屋の中を美味しそうに綺麗にしていくプルムの分裂たちだけが動く中で、周囲を見渡すと……大勢の女性が全裸で眠っていた。
外を見てみると、太陽の位置からして昼を過ぎている。
「レヴィア、大丈夫か?」
「ん……アレックス。レヴィアたん、大満足」
「いや、起きる事は出来るか?」
「……頑張る。流石のレヴィアたんも、足がガクガクしてる。アレックスが凄すぎた」
「そ、そうか。すまん」
起こしたレヴィアが、ぎゅーっと抱きついて離れないので、そのまま族長を起こすと、
「……貴方の妻にしてくださいっ!」
起きた瞬間に抱きつかれる。
「一度目も十分凄かったのに、まさかあれが本気じゃなかったなんて。もう貴方無しの夜なんて、考えられないのっ!」
「お、お待ちください。族長が居なくなるのは困ります。アレックス様には私がついて行きますから、ご心配なく」
「私も私もー! 娘と一緒に行くー!」
族長と話していると、他の海獺の女性たちも抱きついてきて……とりあえず、人魚族の棲家を教えてくれーっ!
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