第284話 テレーゼから得たスキル
「さて。次はこの西エリアなんだが、この家に神獣であるシェイリーが居るんだ」
「例の、持っているスキルが分かるっていう……」
「あぁ、そのシェイリーだ。とはいえ、本来の家は別の場所だから、必ず居るとは限らないんだけどな」
東エリアで色んな事をした後、中央エリアの小屋の側にある、ニナが最初に作ってくれた風呂で身体を綺麗にし、そのまま西エリアへ。
スキルの事は俺も気になっていたのだが、テレーゼのスキルは皆に知られない方が良いと思い、二人だけでシェイリーの所へ来たんだ。
まぁその、身体を綺麗にする為に寄った風呂でもテレーゼが……げふんげふん。
何というか、種族的に仕方ないのかもしれないが、ハイペース過ぎるっ!
「シェイリー、居るか?」
「もちろん居るぞ。そしてまた、大変な者を連れて来たな。まぁ我としては大歓迎だが……早速、淫紋スキルを使うのだ! もちろん、妊娠させる淫紋だぞ」
「凄い。何も言ってないのに、私のスキルの事が分かっちゃうんですね」
流石はシェイリーと言いたい所だが、様子を見ていると、何故かテレーゼが困りだした。
「≪淫紋≫……あれ? ≪淫紋≫っ!」
「ふむ。我の魔力が高過ぎて効かないようだな。では、アレックスに使ってみてはどうだ?」
「あ、あの。妊娠し易くなる淫紋は、私が女性向けのしか知らなくて……ごめんなさい!」
「むぅ……し、仕方ない。では、数をこなすしかないようだな」
「あ、そういう事でしたら、お手伝い致しますね。お兄さんの……えへっ」
いや、待て。この時点で既に三回目なんだぞ!?
体力的には大丈夫だとしても、今日すべき作業が全然捗っていなくて……
「む!? アレックスよ。その夢魔族の少女とはしたくせに、我にはしてくれないのか? 酷い……拗ねるぞ?」
「お兄さん。こんなに可愛い女の子がおねだりしているんですよぉ? してあげましょうよー!」
「そんな事を言いながら、何処を触って……あぁぁ、シェイリーまでっ!」
結局、分身スキルを使わされ、シェイリーとテレーゼの二人だけで相手をしてもらう事になってしまった。
ちなみに、朝のリディアとテレーゼの二人だけの時と違い、シェイリーも対複数人をしてみたいと言ってくる。
その為、俺とテレーゼ。五人の分身たちとシェイリーという形になってしまう。
「も、もう、らめなのだ。五人のアレックスは良いのだが、ここまで連続でとなると、お腹が一杯で……あぁぁぁ、溢れてるっ! 勿体ない……あひぃっ!」
「お、おい。シェイリー、無理はするな。分身を解除……で、出来ないっ!?」
「ふふふ。普段は女が多過ぎて、分身といえども複数のアレックスを専有など出来ないからな。分身の解除などさせぬ……んっ!」
そのままシェイリーが満足するまで続き、俺のアレでシェイリーの周囲が真っ白になっているんだが。
というか、流石に五人相手は無理があるだろ。
……まぁその、テレーゼは平然としていたが。
「ふぅ……これは、なかなか良いな。力の回復にとても良い。アレックスよ。テレーゼに子種を沢山飲ませ、我に淫紋が使えるようになるまで成長させるのだ」
「シェイリーが防げない程のスキルを発動って、かなり無茶な話なんだが……それはさて置き、そろそろ本題に入って良いか?」
「ん? 我との子作りが本題ではないのか? 悲しいのぉ」
「いや、そういう訳ではないだが、その……今回は教えてほしい事があって来たんだ。俺が新たに得たスキルについて聞きたくてな」
「ふっふっふ、分かっておる。少しからかっただけだ。アレックスは、先日の熊耳族のおかげで沢山スキルが増えておるが、その中でも、その夢魔族から得たと思われるスキルがある」
もしも淫紋スキルだったらどうしよう……と、少しだけそんな事を思いながらシェイリーの言葉を待っていると、
「魅了スキルだ。常時発動タイプのスキルだからか効果は低いが、アレックスの周囲に居る異性は、何もしていなくともアレックスの事が気になってしまう……くらいの効果はあるな」
「そ、そんなスキルが……って、待てよ。この他の人や魔物のスキルが使えるようになるエクストラスキルは、相手が持っているスキルが対象だよな?」
「そのはずだが……どうかしたのか?」
「いや、俺がテレーゼから魅了スキルを得たという事は、テレーゼだって魅了スキルを持っているって事だと思ってさ」
「それは当然であろう。魅了スキルといえば、夢魔族の代名詞とも言うべきスキル。テレーゼも、当然持っておるぞ」
思わぬ言葉が聞けた。
「えっ!? えぇっ!? 私は魅了スキルが使えないからって奴隷扱いにされていたけど……半端な夢魔族だって言われてきたけど、ちゃんと私も魅了スキルが使えるんだ!」
「良かったな。テレーゼ」
「うんっ! でも……お兄さんに効いている気がしないんだけど?」
「あー、俺は聖騎士だからな。状態異常に耐性があるんだ」
喜んでいたテレーゼが、急に沈んでしまったが、こればっかりはどうしようもないからな。
「……待って。という事は、魅了状態でもないのに、あんなに沢山私に出してくれたっていう事よね? つまり、お兄さんは普通に私の事が好き! よし、お兄さん。結婚しよっ!」
「はっはっは。一夫多妻だから文句は言わぬが、アレックスは我の夫でもあるからな? それは忘れぬように」
「はいっ! わかりましたーっ!」
いや、話が急過ぎるっ!
あと、嬉しいのは分かったが、再び始めようとするなーっ!
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