第815話 拷問?
「き、狐耳族の拷問……か、勘弁してくれ! 生きたまま焼いたり、幻術で精神を崩壊させると聞いた事がある! 何を喋れば良いんだ!? 頼む、助けてくれ!」
「ふふふ……お主らは助けてと言う相手を助けた事があるのかのう?」
「うぐ……だ、だがっ! ……っ!? な、なんだっ!? か、身体が熱い! 焼けるっ! 焼けてしまうっ!」
人攫いの女性の前でミオが喋っていると、突然女性が苦しみだした。
ミオが何かした様子はない。
……さっきフョークラが飲ませた、毒薬か。
「身体の奥が焼けるっ……」
「あ、大丈夫大丈夫。焼けるように熱く感じると思うけど、実際に焼けたりしないから。まぁ精神が崩壊する可能性はあるけどねー」
「そんな……だ、ダメ! 熱い! 服を……か、身体が動かない!? お、お願い! 脱がせて……」
俺の結界で身動きが取れないからな。
仕方がないので結界を少しだけ広げると、女性が即全裸になった。
「まったく。アレックスは甘いのじゃ。とはいえ、それ以上はダメなのじゃ。≪閉鎖≫」
「え……か、身体が押される!? こ、この恰好は!?」
流石はミオと言うべきか。同じスキルを使っても、俺は閉じ込めたり身動きを取れなくする事しか出来ないのだが、ミオは結界の形を操り、女性のポーズを自由に変えられるらしい。
とはいえ、全裸の状態で大きく脚を開かせてブリッジさせるというのは、どうかと思うが。
「さて、ここまでは準備なのじゃ。ここからが我の番なのじゃ」
「……って、どうしてミオまで脱ぐんだ?」
「もちろん……こ奴の前で、延々とアレックスのを見せつけるためなのじゃ!」
って、ミオの狙いは俺かよっ!
ついさっきまで、第二魔族領で……って、マリーナが触手も使って全力で抱きついてくる。
更にフョークラとグレイスも動き、少し遅れてノーラも混ざり始めた。
いや、どうしてこうなるんだよっ!
「……ミオ殿よ。これが拷問なのか?」
「当然なのじゃ。フョークラが飲ませた毒薬は、強力な媚薬。放っておけば、そのうち廃人になるが、目の前で楽しむ事で壊れるのを早めるのじゃ。こんな奴に我らの貴重な時間を奪わせる訳にはいかぬのじゃ」
「そ、そういう意図なのであれば……わ、わかった」
モニカが何か言いたそうにしながら、俺から離れる。
ミオから、拷問の時間短縮の為と言われて分身を出しているが、間違ってもモニカとモニーのところへは行かせないようにしなければ。
「か、身体が熱い……お、お願いだ! その丸太のようなモノを私にも……」
「何を言っておるのじゃ。何故、お主にご褒美をやらねばならぬのじゃ」
「あ! そうだ! じゃあ、こういうのはどうかなー?」
フョークラが俺の分身を女性の元へ連れて行くと、アレで思いっきり貫く。
「あぁぁぁ~~~~っ!」
「一突きで果てちゃったねー。でも、アレックス様のだから仕方ないよねー。わかるわかる」
「……か、身体の奥に凄いのがっ! 頼む! 今のをもっと! 私の奥に……あ、あれ? ま、待ってくれ! ま、まさか一突きで終わりなのか!? そ、そんな……どうして、どうして、あんなに凄いのを私の身体に教えたのだっ! 一度知ってしまったら、我慢など出来る訳が無いだろうっ!」
「じゃあ、後は頑張ってねー! アレックス様ぁ。あとは全部私の中にお願い致しますー!」
そう言って、フョークラがもう関与する気はないとでも言いたげに、俺の分身を連れて木の上に登ってしまった。
いやこれ、どうするんだよ。
「なるほど。流石はダークエルフなのじゃ。いくら我でも、そこまでむごいのは思い付かなかったのじゃ。まぁとはいえ、だからといって助ける気はないのじゃ」
「ら、らめぇ。私にも、その凄いのを……お、おかしくなるぅぅぅっ! ……~~~~っ!」
「おぉ、誰も触れておらぬというのに、アレックスのを見ただけで……もう、既に壊れかけておるかもしれないのじゃ。仕方ないのじゃ」
仕方ない……で、済ませちゃダメだろっ!
「おい! 大丈夫かっ!?」
「アレ。丸太みたいなアレを……」
「……この二人の女性たちを奴隷にしたのは誰だ!?」
「し、知らない……本当に知らない。けど、ターナの街。メリナ商会……」
「……って、フョークラ!? マズい! 解毒剤は!?」
木の上に居るフョークラに向かって叫ぶと、
「アレックス様のを一番奥に注ぐと解毒効果~~~~っ!」
とんでもない答えが返って来たが、一刻を争う状態だったので、聞いた通りにする事にした。
……そういえば以前にカスミもこんな毒を使っていたが、俺のアレは薬じゃないからな?
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