第143話 エンドレス魔力注入

 どうしよう。

 ソフィがぎこちない手つきと舌で頑張ってくれている。

 初めてなので仕方ない……というか、普段の俺の相手がフィーネやサクラといった熟練者? だからな。

 初々しさが良い……というのもあるが、今の俺は出力が五十パーセントというか、中途半端というか。このままだと、いくらやっても出ず、時間だけが経過してしまう。

 どうしたものかと思っていると、


「マスター。何かやり方が間違っているのでしょうか?」

「いや、間違ってはいないんだ。ただ、その……何事も練習が必要というか、慣れる必要があると言うか……」

「分かりました。つまり、私のやり方が未熟という事ですね。では、再現モードで参ります」

「えっ!? 再現モード? 何を……くっ! こ、これはっ!?」


 ソフィがよく分からない事を言ったかと思うと、先ほどまでの辿々しさが消え、突然動きが激しくなる。


「この動きは……もしかして、フィーネ?」

「はい。失礼ながら、ほぼ毎日観察させていただいておりましたので、フィーネ様の動きをコピーさせていただきました。しかし、流石はフィーネ様。マスターのが、いつもの大きさと硬さになりましたね」


 そう言って、説明の為に口を離していたソフィが再び動きだし……うん。無事にソフィに魔力を渡す事が出来た。

 一先ず、これで魔力切れの心配は無くなったはずなのだが、ソフィの動きが止まらない。

 それどころか、凄い力で俺をベッドに押し倒す。


「お、おい。ソフィ? もう魔力は回復しただろ?」

「はい。ですが、いつもフィーネ様は続きがありますから」

「待った。そっちは……ソフィ!?」

「大丈夫です。私はフィーネ様の動きを再現出来ま……っ!?」

「お、おい。フィーネは一気にいくけど、ソフィは初めてだろ!? そんな事したら……」

「だ、大丈夫……です。私は、フィーネ様の動きを……な、何っ!? この感覚は何なのですかーっ!?」


 俺の上に腰を下ろしたソフィが、突然大きく胸を逸らし……動かなくなってしまった。


「ソフィ!? ソフィっ!? 大丈夫なのかっ!?」

「……シャオリン」

「えっ!? ソフィ?」

「……い、いえ、何でもありません。それよりマスター。フィーネ様はいつも、もっと長い時間動いて居られます。続きを行わさせていただきますね」

「いや、ソフィ。そこまでしなくても大丈夫だ。というか、魔力はもう回復したんだろ?」

「そうなのですが、先程フィーネ様の動きを真似ていると、突然頭が真っ白になり、知らないデータが……記憶が見えたのです。私はあのデータを調べたいので、どうか続きを……」


 そう言って、俺の返事を待たずにソフィが動きだす。

 動きはフィーネだけど、しかし小柄なソフィのは物凄くキツくて、そろそろヤバい。

 だが、ソフィは強い力で俺に抱きつきながら動いており、離してくれなくて……もう、ダメだっ!


「~~~~~~っ! ……凄いです。マスター、魔力が……魔力が溢れてきますっ!」

「……も、もう良いだろ? ソフィ、そろそろ終わろう」

「いえ。今、あの真っ白な世界を再び覗く事が出来ました。マスター、もっと……もっとあの世界を見せてくださいっ!」

「ソフィ。身体は大丈夫なのか?」

「はい。先程、お腹の中でマスターが熱い魔力を出してくださいましたが、どうやらそちらからでも、私は魔力を回復出来るようです。ですので、幾らでも……今なら一晩中でも動き続けられるかと」


 えーっと、ソフィは魔力で動くから、俺がアレを出すと、ソフィの魔力が回復し、再び動けるようになって、また俺の上で……つまり、俺がアレを出さないようにしないと、エンドレスに続くと。

 いや、無理じゃないか!?

 俺は俺で、絶倫スキルと超回復スキルがあって、何もしなくても体力が回復する。

 しかも、俺は寝ているだけで、ソフィが自ら動く。

 フィーネは自分が満足したら寝るのに対して、ソフィはそもそも睡眠がそんなに要らないって言っていたから……これ、マズいのでは!?


「マスター。これから、魔力注入は口だけではなく、お腹に直接お願い致します」


 ……ソフィがサキュバス化してないか?

 サキュバスモードのソフィ……ど、どうしよう。

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