第85話 奥義を使うサクラさん

「おぉぉぉ……す、凄まじいっ! 前をサクラとやらに舐められ、後ろにアレックス殿のが……これは凄いっ! 凄過ぎるっ!」


 俺とサクラさんに挟まれたシェイリーが、ビクンビクンと何度も身体を跳ねさせる。

 尚、シェイリーのを舐めていたサクラさんは、房中術? とやらを女性にも使えるように幼い頃から修行していただけで、女性が好きという訳ではないらしい。

 ただ、修行時代に男性のを実際に挿れた事は無かったので、男女問わず舐める方が得意なのだとか。


「おほぉっ! わ、我はもう……」

「シェイリー、締め付け過ぎだ……っ!」

「~~~~~~っ!」


 俺とシェイリーが同時に果てると、


「では、次こそは拙者の番だな。房中術の奥義を使い、アレックス殿のを全て絞り出してみせるっ!」

「待て! 次は私の番だっ! 貴殿のせいで、私は未だ子種をいただいていないのだぞっ!」


 エリー、フィーネ、ニナと全員一回ずつしたからか、サクラさんとモニカが言い争いを始めだした。


「それについては謝罪したであろう。それに、モニカ殿は自分が愉しむ為にしているが、詳しくは話せぬものの、拙者はメイリン様の為に子種を集めているのだ」

「話せぬ……って、メイリン殿が人形スキルを使う為ではないのか?」

「な、何故それをっ!?」

「何故って、メイリン殿が自分で説明していたし、サクラ殿もメイリン殿の人形……と言っていたではないか。それに、そもそも向こうで人形たちが乱れに乱れまくっているのだが」


 モニカの言葉で、サクラさんが人形たちに顔を向け、


「何をバカな……むっ!? た、確かにあれは、王家に伝わる人形スキル……ま、待て! 人形が幼女を襲っているだと!? た、助けなければ! ……≪分身≫!」


 サクラさんが二人になった!?

 唖然とする俺やモニカを他所に、サクラさんが俺の上に跨って来て、もう一人のサクラさんが凄い速さで人形たちの元へと駆けていく。


「ま、待って! その子たちは、アレックスと私の子供……というか、人形よっ! せっかく愛し合っているんだから、邪魔しないでっ!」

「何を言っている。メイリン様の――黒髪の一族に伝わる人形は男だけ……む? 三人の幼女が全員同じ顔!? 三つ子……か?」

「違うって言っているでしょっ! よく見なさいよっ! 男の子はアレックス、女の子は私を幼くした顔じゃない!」

「……た、確かに。しかし、女性の人形を作れるという事も、人形同士がこのような行為を行うという事も、前代未聞なのだが」


 エリーの言葉で、人形たちの所へ走って行ったサクラさんが突然消える。

 なるほど。

 向こうが分身で、俺の上に乗っているのが本物のサクラさんか……と、改めて確認した所で、


「ふっ……拙者の全力――この奥義で、貴殿のを出し尽くすっ!」


 狭いサクラさんのが激しく動き出し、同時にサクラさんの分身が、俺のいろんな所を舐め始める。

 その為、思わず腰が浮き上がってしまい、


「……っ!? つ、突き上げるのは反則だっ! そんな……お腹の奥をゴリゴリとぉぉぉっ!」


 突然分身が消え、サクラさんが俺の上に倒れてきたかと思うと、舌を絡めて来る。

 舐めるのが得意だと言っていただけあって、キスも凄い!

 思わず、そのまま突き続けてしまい、


「これ、しゅごい……むりっ! むりれすぅぅぅっ!」


 サクラさんの話し方が思いっきり変わってしまった。

 だが、俺は俺で止められずに居ると、


「……サクラ殿。妾に睡眠薬を盛り、旦那様と一体何をしているのだ? お主は、妾に仕える為にここまでやってきたと申したのではなかったか? 妾の邪魔をしに来たのか?」


 物凄く口調が冷たいメイリンが現れた。


「ち、違いましゅ……拙者はメイリン様をぉぉぉっ! お、お助け……し、しようと……」

「だったら、今すぐ妾の旦那様の上から降りるのだっ!」

「も、もう少しだけ、お待ちを……あと少しで、少しだけで……んっ!」


 突然サクラさんが身体を震わせ、ただでさえ狭いのを更に狭く締め付け……俺も出してしまった。


「……お、お待たせしました。メイリン様、沢山子種を採取いたしましたので、どうぞ」

「ど、どう見ても、自分が愉しんでいただけではないかっ! アレックス様は妾の旦那様……王となる御方なのだっ! ゆめゆめ忘れるでないっ!」

「あ、アレックス殿が王!? メイリン様の旦那様!? ま、まさかメイリン様も既に、この巨大なアレの虜に……あ、いえ。拙者は時々おこぼれをいただければ、それで……」


 怒るメイリンが、今度は俺に顔を向け、


「旦那様。妾が眠らされていた分、沢山子種を出してくださいね?」


 急に可愛らしくなって、俺の上に。

 この急激な感情の変化に戸惑いつつも、メイリンの要望に応え……ようやく戻る事に。


「幼い頃から、陰ながらお仕えしていたメイリン様が、いつの間にか大人に……というか、幼女が龍に……どうなっているの!?」

「わ、私……結局ご主人様に出してもらってないんだけどーっ!」


 龍の姿になったシェイリーの背中の上で、サクラさんとモニカが何か言っていたけれど、ゴレイムや新たに増えた人形たちと共に……大勢で地上へと戻って来た。

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