第585話 アレックスの待ち行列

「ど、どうして!? 獣人族さんたちのよりも遥かに大きいのに、少しも痛くない! それどころか、突かれる度に奥が……~~~~っ!」

「え!? オリヴィアさん!? どうしちゃったの!? あ、アレックスさん! オリヴィアさんが身体を大きくのけ反らして、動かなくなっちゃいましたよっ!?」

「でも、お姉ちゃん……気持ち良さそうな顔してる。こんな表情は初めてみるかもー」


 オリヴィアを満足させたのだが、その様子を見ていたクロエとシャーロットが不思議そうにしている。

 何故だろうか。今までオリヴィアと獣人族とのを見学していたという話だったのだが。

 ひとまず、オリヴィアから一旦離れると、クロエとシャーロットが興味津々といった様子でオリヴィアのを見つめだす。


「わぁっ! 子種の量が凄いですっ! いつもは、オリヴィアさんが立ち上がった時にちょっと零れ落ちるくらいなのに、抜いただけでこんなに溢れ出してくるなんて」

「アレックスさん、凄い! こんなに出せるんだー! しかも、まだ大きい……いつの間に回復魔法を使ったのー?」


 いや、さっきも言ったが、治癒魔法はこういう回復には使えないんだが。

 そんな事を考えている内に、クロエに抱きつかれてしまった。


「では次はクロエの番です! えっと、ここ……ですよね。い、いきますっ! んっ……ふわぁぁぁっ!」

「クロエちゃん。ねぇねぇ、どんな感じなの?」

「さ、さっきのアレックスさんのマッサージも凄かったけど、それをもっともっと凄くしたような……こんなの知っちゃったら、ダメになっちゃうぅぅぅっ!」


 クロエが叫びながら、自ら激しく動き……暫くしてオリヴィア同様に動きが止まる。

 ひとまず、満足したみたいだし、もう大丈夫だろう。

 ゆっくりとクロエを布団の上に降ろして寝かせると、


「やっとシャロの番だよー! アレックスさん、早く早くっ! お姉ちゃんとクロエちゃんみたいに、シャロにもいーっぱいお願いっ!」


 布団の上で寝転ぶシャロが、くぱぁっと……って、この手はオリヴィアか。

 どうやら、目を覚ましたようだ。


「アレックスさん。私、今まで知らなかったんです。真の子作りが、あんなに凄いって事を。どうか妹には――シャーロットには、是非正しい子作りをお願い致します」

「いや、正しい子作りも何も、オリヴィアとしていた事も同じなんだが」

「いえ、違います。私は慣れるまでは、いつも苦痛しかありませんでした。だから、クロエやシャーロットたちには見せられず、割と最近になってようやく見せてあげる事が出来たんです。でも、このクロエの幸せそうな顔……きっと、私が今までしていたやり方は間違っていて、アレックスさんの方法が正しいんです!」


 そう言われても、俺は俺で普通にしているだけなんだが。

 オリヴィアに思いっきり凝視されながら、シャーロットと無事に終え、やっと玄武を助けに行ける! そう思ったのだが、


「あ、終わったー? じゃあ、次は私たちねー」

「え? お母さん……いつから、そこに居たのー?」

「んー、シャーロットちゃんが、初めてなのにビクンビクンって、身体を震わせたあたりからかしら。けど、若いって良いわよねー。シャーロットちゃんったら、そのまま抜かずに二回戦に突入したものねー」

「そこを見ていたなら、話は早いわよね。シャーロットが二回したんだから、次は私の二回目なの。待っていて」


 えーっと、オリヴィアとシャーロットの姉妹で……と思ったら、さっき満足させたはずの母親たちもやって来た上に、解放してもらえないんだが。


「あの、俺は玄武を助けに……」

「アレックスさん! 今は私の番です! さっきみたいに、お腹の奥へ熱いのをお願いしますっ!」

「アレックスさん。次は私だからねー!」


 一人を相手している内に、満足させた女性たちが復活し、順番待ちをする。

 これではいつまで経っても玄武を助けに行く事が出来ない。

 分身スキルを使って全員一気に満足させれば、ここから抜け出せるが、流石に今日が初めてだという二人が居るのに分身スキルを使うのもな。

 という訳で、分身スキルは無しで、五人を満足させようとして……うん。無事に全員満足させたのだが、気付いたら夕方になってしまっていた。

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