挿話81 汚れ仕事を引き受ける妖術師のマミ

「ふー。やっぱり、魔族領に住む人たちは凄かったポン」

「そうね。私なんてアレックスちゃんので、何度も気を失ったのに、あの胸の大きなお尻好きの人とか、幼い狐耳の女の子とか、延々してたものね」

「竜人族の人も激しかったポン。体力も魔力も化け物ポン」


 闇ギルドの長を自警団の牢屋に入れた後、ジュリが領主へ報告し、アレックスが一旦魔族領の家に帰った。

 ツキからウララドの街でアレックスがしていた事が伝わっていて、まだ昼過ぎだというのに、そこから日が暮れるまで大乱……こほん。

 とても気持ち良かったので、大満足だった。


「でも、魔族領の事はケイトさんには話せませんね」

「その通りポン。絶対に羨ましがるけど、流石にこれ以上は乗れないポン」


 闇ギルドの長は捕まったけど、報復があるかも……と、ケイトはジュリの家に居候する事になり、今はお留守番をしている。

 あと、今後もアレックスがウララドの街へ来るからと、ツキも連絡役としてジュリの家に居るので、尚更話せないから気を付けないと。


「ジュリさん、マミさん。遅くまでご苦労様です。今回は随分と時間が掛かったんですね」

「えっ!? そ、そうなの。レッドドラゴンの目撃情報があった訳だし、念入りに調査していたのよ」

「そうですか。いつもありがとうございます。こちらの樽は、下ろすだけで良いですか?」

「えぇ。マミさんの魔物に運んでもらうので」


 今回のお礼という事で、アレックスから大量の作物を貰って、樽に詰めて貰ったんだけど……よく、魔族領で畑なんて作ったわね。

 転移の魔法陣の先に、沢山の畑と家があって、村が出来ていたし、アレックスは本当に凄い。

 とりあえず、魔物を使って樽をジュリの家に運び、


「では、ジュリさん。私は宿に帰りますね」

「はい。お疲れ様でした」


 私は夜道を一人で歩いて街の宿へ。

 向こうでも皆でお風呂へ入ったけど、念には念を……という事で、しっかり身体を洗い、匂いを消して夜更けまで待つ。


「さて……そろそろポン。≪変化≫」


 宿の部屋の中で、私のもう一つの姿に戻った。


「ふふ……アレックスなら、きっとこっちの姿でも愛してくれるポン。いつか、こちらの姿でもしてもらいたいポン」


 街の中でこの格好になるのは初めてだけど、窓から身を踊らせ、念の為に裏路地を進んで行く。

 真夜中の自警団の事務所へ来ると、予め壊しておいた窓の鍵から中へ。

 地下にある牢へ行くと、


「≪招来≫」


 闇ギルドマスターである獣人の男が入っている牢の中へ、ブラック・ラミアを五体召喚した。

 五体のラミアたちが、男の服を脱がし、長い舌で小さなアレを舐めていると、


「な、何だっ!? ……ひぃっ!? ら、ラミアっ!? しかも……一番ヤバいブラック・ラミアが五体もっ!? どうし……うぐぁっ!」


 目覚めた男が早速ラミアの舌で子種をぶちまける。


「ふふっ。アレはお粗末だけど、ちゃんと出る物は出るのね」

「だ、誰だ……うひぃっ! ま、待ってくれ! 今出たばかりだから、敏感で……あふぁぁぁっ!」

「良かったわね。ブラック・ラミアの舌は、複雑な動きをするし、唾液に媚薬効果もあるから、物凄く気持ち良くて、すぐに逝けるそうよ」

「や、やめてくれ! ブラック・ラミアの事は俺だって知っている。一体でもヤバいのに、それが五体も……おぐぁっ!」

「あらあら。今のは遠くまで飛んだわね。さて、あと何回耐えられるかしらね」


 縛られ、身動きの取れない男が腰を浮かせ、プルプルと腰を振るわせながら何度か出しているけど……本当に小さい。

 ……アレックスのに見慣れてしまったから?

 こんなのじゃ絶対に満足できないし、僅か数日で、本当にアレックス無しでは生きられない身体にされてしまったみたいだ。


「た、頼む……助けてくれ。ひぐぅっ! な、何が望みだ? 金か? 組織か? もう……もう出ねぇよ! だから……おぐぁぁぁっ!」

「望み? 貴方に死んでもらう事だけが私の望みよ。ほらほら、頑張って」

「お願いだ。ラミアの唾液で、強制的に出し続けられたら……お、おぉぉぉっ! 死ぬ! 本当に死んじま……うっ!」

「当然よ。闇ギルドを運営していた貴方を殺しに来たんだから。最後に、良い思いが出来て良かったじゃない。死ぬほど気持ち良いんでしょ?」

「……」


 男が遂に言葉を発しなくなり、意識を失ったまま二回程出した所で、アレが小さくなった。

 ブラック・ラミアの唾液が効かなくなったという事は、死を意味するので、


「皆、お疲れ様ポン」


 礼を言ってラミアたちを戻す。


「アレックスもジュリも甘いポン。この国は、領主も役人も腐っているポン。賄賂さえ渡せば、どんな極悪人でも釈放されるポン。それに、こいつが生きている限りケイトの奴隷紋が残り続け、いつか足元をすくわれるポン」


 まぁこんな国だからこそ、アレックスやジュリには真っすぐ生きて欲しいんだけどね。

 だから、これからも汚れ仕事は私が引き受けよう。

 そして……アレックスに、いっぱい愛してもらおーっと。

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