挿話159 待ち遠しいオティーリエ
「こ、こっちだ。詳しい事は聞いていないが、先程の通報で第四騎士団が出て行った……。だから、居るとすれば……んぅっ!」
「はーい、ダメだよー! 自分で触らないで、ご主人様に差し上げようねー。それに、一番奥が疼いているハズだから、指じゃ届かないし、満たされないよー」
「くぅっ……こ、殺せ。私は決して屈し……んぁぁぁぁっ!」
女騎士が涎を垂らしながら自身を慰めようとして……鎧とフョークラに阻まれる。
フョークラによると、ダークエルフが拷問にも使う媚薬と、アレックスを見ると発情するという薬を飲ませているらしい。
そんなのを飲ませなくても、女ならアレックスのを見れば、自ら脚を開くのに。
女騎士の案内により、全く他の騎士に遭遇しないまま、モニカたちが居ると可能性が高いという第四騎士団の宿舎へ。
「……誰も居ないようなのじゃ」
「そんなハズは……今回は奴隷商人から、奴隷にされてしまった方たちの救助と聞いたし、夜なのでここへ連れてくるはずなのに」
「我らは奴隷商人などではないのじゃ!」
「ひぃんっ! お、お腹の下に衝撃が……くぅんっ!」
女騎士が、ミオに尻を叩かれて身を捩らせる。
尻を叩かれた衝撃ですら快楽に変わるというのは、相当にヤバい代物ではないのだろうか。
……いや、待てよ。その薬を飲んだ状態で、アレックスに直接突かれたら……今回の事が上手くいったら、ご褒美に貰えないだろうか。
その為にも、早くモニカたちを見つけないと!
「この街にメリナ商会の本部があるはずよ。そこへ案内して」
「え? どうして、今メリナ商会の話が出てくるのだ?」
「あぁ、何も知らないのね。奴隷売買をしているのはメリナ商会よ。私たちは、各街のメリナ商会の支部を潰し、奴隷にされていたドワーフたちを助け出してきたの」
「なっ!? 何を言うんだ! メリナ商会は王室御用達の店で、騎士団の備品や装備だって、全てメリナ商会から仕入れている。そんな事があるはずが……」
「この騎士団の上層部か、貴族か王族か……どこから腐っているのかは知らないけど、そういう所とメリナ商会が繋がっているんでしょ。そもそも、騎士団の装備品などをメリナ商会が全て用意しているって時点で十二分に怪しいでしょ」
女騎士が何か考えているのか、私の話を聞いて腕を組み……変な表情を浮かべる。
だけど何か様子がおかしいと思ったら……組んだ腕から、何とか自分の胸を揉みしだこうとして、鎧に阻まれて悶えていた。
……うん、ダメだ。フョークラの薬のせいだと思うけど、まともに話が出来る状態じゃないわね。
「そうだ! メリナ商会へ案内してくれたら、その鎧を脱がしてあげる」
「えっ!? いや、しかし……」
「それから、貴女の指では絶対に届かない、奥の奥まで届くアレが待っているわ。ハッキリ言って、貴女が想像している何倍もすごいわよ」
「そ、そんなに……」
「えぇ、保証するわ。身体の奥をゴリゴリ責められるあの感じ……うぅ、早く味わいたいっ!」
思わず身震いしていると、女性騎士もわかってくれたのか、メリナ商会へ案内してくれる事に。
「ただ案内はするが、あくまで普通の商会の認識だ。私はそこに貴女たちの仲間やドワーフの女性が居るとは思っていない」
「まぁ行けばハッキリするよ」
「それはそうだが……あそこだ。あの赤い屋根の建物だ」
あれか。物陰に移動してもらうと、女騎士をフョークラに任せ、ミオに結界を張ってもらう。
「おそらく、ここには私と同じように、姿を奪われた者が居ると思う。危険だから、少しここで待っていて欲しい」
「ふむ。それについては、我も話を聞きたい。何か知っていそうな者がいたら、半殺し程度で止めておいて欲しいのじゃ」
「えっ!? 本当にメリナ商会へ乗り込むの!? ……って、あれ? 全員居る?」
ここまで、女騎士とは普通に会話していたけど、私の声を誰の発言と勘違いしていたのだろう。
とはいえ、説明している時間も勿体ないので、早々にメリナ商会の中へ。
いきなり暴れても良いんだけど、モニカたちを見つけるまでは我慢かな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます