第526話 昼寝し過ぎたレヴィアとラヴィニア

 翌朝。

 サマンサの家の大きな部屋で、リディアとジェシカ、ニースやユーリたちと共に目を覚ます。


「うむ。このウォーターベッドというのは、良いな。とても良く眠れたぞ。まぁベッドも良かったが、隣に愛するアレックスが居るというのも大きいがな」

「私としては、せっかくなので、激しい夜を過ごさせていただいても良かったのですが」

「アレックスさん。私は一緒に居られるだけで幸せです」


 皆でプルムの上で眠り、サマンサ、ジェシカ、リディアと、それぞれが目を覚ましてきたけど、ニースたちも居るから変な事を言わないようにな。


「お兄さん。おはよー! 昨日は大量だったねー! ……んっ。また美味しいのが出たね」

「えーっと、とりあえず分身を解除しようか。プルムもありがとうな」

「ん? プルムはお兄さんの美味しいのを飲ませてもらっていただけだよ?」


 キョトンとしているプルムの頭を撫で、着替えを済ませて外へ出ると……えーっと、俺の姿をしたプルムが多くないか?

 とりあえず、もう朝だし終わろうな。


「……アレックス! 続き……さっきの続き!」

「さっきの……って、レヴィアは分身と寝ずにしていたのか。もう朝だし、終わろうか」

「無理。昨日、河でお昼寝し過ぎた。だからもっと……この際、変態のアレックスでもいい」

「いや、変態の俺っていう表現はやめて欲しいのだが……アレニカの事だよな?」

「うん。流石にアレはやり過ぎ。ちょっと引く」


 レヴィアが引くほどの行為か。

 一体アレニカは何をしたのだろうか。

 とりあえず、俺と同じ姿で余り変な事をして欲しくないのだが。


「その点、アレクシーは良い。ランサーのジョブだからか、突くのが大好きみたい。容赦なく突いてきて、グリグリしてくる」

「そ、そうか」


 もしかして、分身の鬼畜モードを超える逸材なのだろうか。

 あまり女性陣に無理をさせないでもらいたいのだが。

 しかし、俺は分身を解除したが、俺の姿をしたプルムは消えないので、いつまでも……とりあえず、家の外ではなく、何処かの家の中でしてくれないだろうか。


「アレックス様。今日は、ちゃんと私たちを待ってくださいね?」

「ん?、あれ? フェリーチェ? リス耳族の村へ行ってくれたのではないのか?」

「そのつもりだったんですけど、昨日私たちが船に乗る前に、転移されてしまったので」


 あ、そうか。よく考えたら、フェリーチェも一緒に船で転移して、この村へ来たんだ。

 ここからフェリーチェの村は、物凄く遠いよな。


「すまない。じゃあ昨日は一日中足止めだったのか」

「リス耳族の村へ……という意味では、その通りです。しかし、その時間を使ってとても良い情報を得る事が出来ました」

「そうなのか? どんな情報なんだ?」

「はい。実は、抱き合った状態でアレックス様に走っていただくと、普通にしても凄いのに、それが倍増するのだとか。しかも、教えてくれたモニカさんは、アレックス様の分身と五体同時にされたとか……」


 えーっと、俺はどういうリアクションをすれば良いのだろうか。

 とりあえず、今回はちゃんと皆転移してもらおう。

 そう思ったのだが、


「あ、あなた……昨晩は凄かったわね。おやすみなさい……」


 昨日気付いていなかったが、ラヴィニアもレヴィアと一緒に昼寝していたらしく、徹夜で……って、今から寝るのか!?

 ラヴィニアが動けない状況では船を動かせないから、フェリーチェたちが身動きを取る事が出来ないのだが。


「……すまない。一旦、俺とニースとプルムだけで行ってくる。ニースからメイリン経由でユーリに連絡してもらい、再び天后に転移してもらうというのはどうだろうか」

「私は構わないわよー。昨晩、アレックスのを沢山いただいたから、魔力が有り余っているくらいだし、今なら転移スキルも連続使用可能よぉ」

「では、私は再びアレックス様の姿をしたプルム殿とモニカ先生に、身体を張った指導を受けてきますね」


 天后もフェリーチェも快諾してくれたのだが、フェリーチェの発言が不穏過ぎるのだが。


「ご主人様! 私とご主人様の愛の結晶、アレニカを出してください!」

「いや、分身を出したら大変な事になるから却下だ」

「そんなぁ。せっかくご主人様と同じ年齢まで成長したのに」


 昨晩俺たちが眠っている間に、モニカがアレニカへ愛……を注ぎ、更に成長したらしい。

 なるほど。それで、レヴィアが引くくらいの……うん。分身スキルは本当に気を付けなければ。

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