挿話155 スキルを試すダークナイトのローランド
「ふっふっふ。お前たちは俺様のイービルスキルの実験台にしてやろう。光栄に思うが良い」
兄を殺した恨みを晴らすという少年勇者パーティーをあっさり潰し、新たな隷属勇者六号を手に入れた。
無知で自身が何をされているのか、分かっていないところが良いな。
そして、その仲間だった三人の男たち。
見た目からして、戦士、弓使い、魔法使いといったところだが、コイツらには俺の隷属スキルの新たな実験台になってもらう。
「お前たちの中で、フレイという街を知っている者はいるか?」
「存じ上げておりません」
「そうか。その街にいる、アレックスというパラディンの男がいる。方法は問わん。そいつを探し出して連れて来い。あぁ、止めは俺様自ら刺すから、痛めつけても良いが殺さぬようにな」
「はっ!」
三人の男たちが俺の命に従い、それぞれ散って行く。
なるほど。特に何も指示しなければ、元々仲間であっても、個々で動くのか。
「おい。一人ずつ、あの男たちの後を追え。一日の終わりに、どのような行動を取ったか報告せよ」
「承知しました」
「四号から六号はこっちだ。拠点へ戻るぞ……いや、待てよ」
三人の元勇者を連れて屋敷へ戻り、何も知らない六号に教育をしてやろうと思ったのだが、少し気が変わった。
「ふむ。六号の元仲間たちに新たな実験を行っている事だし、六号にも新たな試みをしてみるか。六号よ、元仲間の女の死体があるだろう。あの服を這いでお前が着るんだ」
「はい」
まだ幼さの残る六号が、女性ものの聖職者の服に袖を通して戻ってきた。
身体の小さい六号だからか、違和感なく着れているな。
これで髪が長ければ、女に見えるだろう。
そんな六号を含めた三人を連れて屋敷へ戻ると、俺様と四号と五号の三人で六号を攻める事にした。
「くっ……」
「おいおい、六号。歯を立てたから、四号が痛みを受けているぞ。しっかり練習させてもらえ。もしも俺様のに歯を立てたら、首が飛ぶからな?」
「ふぁい……っ!」
「ふっ、また達っしたのか。六号はアレは小さいが、回復力は凄いな」
六号に対し、四号が口を。五号がアレを。そして、俺様が後ろから攻め立て、六号の身体が痙攣する。
今まで、複数人で一斉に俺へ奉仕させる事はあったが、こうして複数人で攻めるというはやっていなかった。
これはこれで、反応を楽しめるというのは良い学びになったな。
ただこれは、六号が小柄な少年だから楽しめるものであり、屈強な四号ではこういう対象にしようとも思わないが。
そのまま暗くなるまで六号を攻め続け、反応が鈍くなり始めた頃、
「ご主人様、失礼致します」
弓使いの男について行かせた、勇者二号が戻ってきた。
「ご報告致します。弓使いの男が死亡しましたので、戻って参りました」
「ほう。どういう行動を取ったのだ?」
「はっ! まずは勇者パーティをみつけ、フレイの街について聞いていたようです」
ふむ。対象が知らない事を命じれば、やみくもに動かず、自ら調べるのか。
なかなか優秀じゃないか。
「何度か話を聞いている内に魔法使いの男が現れ、おそらくフレイの街の場所を伝えたのでしょう。海を渡らなければならないとわかり、いかだを作り始めました」
「やるではないか」
「しかし、簡易な……二本の丸太を蔓で結んだだけのいかだで海に出て、暫くして沈没いたしました」
「そうか。わかった。では、一号か三号のサポートに……いや、四号と交代するか。四号は一号か三号を探し出し、サポートするのだ」
かなり出して、出るものも出なくなった四号と二号を入れ替え、二号が六号の口を攻め立てる。
とはいえ六号も限界のようで、されるがままになっているが……二号は容赦がないな。
少しすると三号が戻ってきて、
「魔法使いの男は、海の上を魔法で飛んで渡ろうとしたのですが、魔力が尽きて落下。そのまま海に沈みました」
「そうか、ご苦労。五号と代わるが良い」
最後の戦士の男も、いずれ死ぬのだろうと思いながら六号を攻め……翌朝になって、一号たちが戻ってきた。
「ご報告致します。あの戦士の男が海を泳いで渡り切りました! 私のスキルで確認しておりますので、間違いございません」
「ほほう、面白い。報告、ご苦労。褒美をやろう」
思わぬ結果になったので、六人全員を愛でてやる事にした。
……しかし、イービススキルで隷属状態に出来るのは良いが、離れた者に途中で指示を変更出来ないのは困ったな。
アレックスを連れて来られるか、楽しみにして待つか。
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