第335話 エリラドの街で活動開始
分身スキルを使わされ、レヴィアは俺の所へ。レナは俺の影分身から材料の採取。マミとジュリとケイトが分身を一体ずつ……で、分身が一体残ったんだけど、いつの間にか知らない女性が居て、相手をしていた。
この場に居ないのはミーアくらいだが……まさか、ミーアもミオの大人の姿バージョンみたいになっているという事か?
とりあえず、ツキとユーリが参加していないのでギリギリ良しとするが、ツキは食い気味に、ユーリはキョトンとしながらも俺たちを眺めていて……あ、あまり宜しくないな。
なので、早めに全員を満足させ……何とか分身を解除出来た。
「おっしゃ! これで材料は揃たな。ほな、ウチは家の建築業者の手配と、ポーションの残りの材料集めに行きたいんやけど……」
「それなら私が同行しましょう。流石に大金を持つレナを一人で行動させる訳にはいきませんから」
「ジュリが一緒に行ってくれるのは助かる。だがいろいろあったし、悪いがツキも頼むよ」
家とポーションの事はレナとジュリ、ツキの三人に任せると、
「アレックスも何処かへ行くのー?」
「ん? あぁ。この街の闇ギルドを潰してこようかと思って」
「レヴィアたんも一緒に行くー!」
衣服を整え、俺とレヴィア、あとユーリにもついて来てもらって、闇ギルドを潰しに行く。
ちなみにユーリも一緒に来てもらうのは、レナたちとの連絡に加えて、ウララドの街のように呪いのアイテムがあるかもしれないからだ。
ただ、シーナ国では結構聖水を必要としているけど、魔族領で余りまくっている聖水を運んでもらう気にはなれない。
沢山貯蔵されているけど、モニカのアレだからなぁ。
「じゃあ、ミーアはこの土地の結界の維持を頼む。あと、万が一にも無いと思っているが、結界を破って来るような奴が現れたら、ケイトを連れて逃げてくれ」
「はっはっは。我の結界を壊せる者は、かなり限られておるのじゃ。一先ず何かあったらメイリン母上経由で知らせるのじゃ」
まぁ実際、ウララドの街の闇ギルドの長でさえ、俺が使った結界を突破出来なかったからな。
俺より結界スキルに長けたミオの人形であるミーアが使った結界を突破出来る者は早々居ないと思うが。
「それから、これまでにも話して居るが、ケイトはこの土地の管理人になってもらおうと思っている。土地と建物の使い方については既に説明済みだが、後でレナたちが連れて来るであろう建築家たちに、何処へ何を作って欲しいか考えておいてくれ。全面的にケイトの好きにしてよいから」
「せ、責任重大だね。が、頑張ります!」
「いやいや、もっと気楽に行こう。変に気負う必要なんて無いからな」
定められた土地に何を配置するかというのは凄く難しいと思うが、魔族領なんて土地の広さに甘えて、何にも考えずに空いている場所へ次々作っていったからな。
今となっては、改善すべきだったと思う配置も幾つかあるし、未だに家から南に行った所へ作ってもらった小屋なんて、何にも活用されていないし……あれはノーラに悪いので、本当に早く何とかしないといけないが。
「では、それぞれの役割通り、行動しようか」
「了解! あ、お父さん。流石にウチらの方が早いと思うし、食料とかも買っておくなー! 幸い、資金はかなり余裕があるし、これからまたマジック・ポーションを作るしな」
「わかった。あと、家を建てる建築家には値切らないようにな。手抜き工事をされても困るから」
「えー……まぁ確かにそうか。ほな、その辺は周囲から評判を聞いて、業者を決めるようにするわー」
レナがジュリとツキと一緒に出て行ったが……あれは値切る気だったな。
えーっと、商人ギルドに属する者は適正価格で商売をしないといけないのだが、まぁ商人ギルドに加盟したのは俺だけだから、無理強いは出来ない……か?
いろいろと疑問に思いつつ、レヴィアとユーリを連れ、レナたちを追いかけ、土地を囲む石の壁の一枚を消す。
「じゃあ、いってきまーす!」
「気をつけてなー! ……さて、俺たちも先ずは情報収集するか」
ユーリは天使族というのが目立ちすぎるので、ウララドの街の時と同じ様に薄い上着で身体を覆い、俺が抱っこして行こうとしたのだが、
「アレックスー。レヴィアたんも抱っこー!」
「え? レヴィアは歩けるだろ?」
「その子だけズルいー! 抱っこかおんぶー!」
結局ユーリを抱っこし、レヴィアをおんぶしながら情報収集する事になってしまった。
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