第230話 マミの無邪気な悪戯

「ふわぁぁぁーっ! 凄かったポン! 長年生きてきて、やっとだポン! 幼女好きのお兄さんに出会えて良かったポン!」


 いや、幼女好きって呼ぶのはやめてもらえないだろうか。

 とりあえず、マミが苦しくなさそうなので、良かったと思おう。

 だが、ミオたちが分身たちとしているので、未だに俺のが大変な事になり続けているが。


「あぁーっ! アレックス! そういうことをするなら声を掛けてくれよっ! 俺様はずっと待っていたんだからっ!」

「えー! まだ七回しか出してもらってないポン! もっとしたいポン!」

「うるせぇ! だったら、その銀髪の女と遊んでろ!」

「ん? あはっ、何だかジュリが面白い事になってるポン!」


 地面に座る俺に、マミが唇を重ねて離れた後、入れ替わりで騰蛇が来て、俺の上に腰を……下ろす。


「んぁぁぁぁっ! これこれこれこれぇーっ! やっぱりアレックスのじゃないとダメなのっ! 奥まで届かな……んぅっ! な、何だか、アレックスのが前より凄くなってない!?」

「と、騰蛇。あまり無茶をしないようにな? 寝技スキルというのを得ていて、その効果がな……」

「アレックスは流石だな。どんどん凄くなる。……あ、アレックス。キス……して欲しい。お願い……」


 そう言いながら、騰蛇が俺に迫って来て、視界が騰蛇の顔で埋め尽くされる。

 その一方で、


「へぇー、全裸で手足を縛られた上に、目隠しされているけど、これ……魔力の紐ポン! こんな事が出来るなんて、凄いポン!」

「ひぐぅっ!」

「あ……魔力の紐が、あんな所に食い込んでいるポン。だから、この紐を引っ張ると……」

「~~~~っ! わ、私は何をされても屈しま……んぁぁぁぁっ!」

「お、面白いポン! 紐を引っ張る度に、ジュリの身体が跳ねるポン」


 横から無邪気なマミの声が聞こえてくるけど、ジュリは今どうなっているんだ!?

 ジュリを助けてあげたいが、騰蛇が離れてくれないし……これは、騰蛇を満足させるか、気を失わせるかした方が良さそうだな。

 ハグスキルを発動させないように気を付けながら、ひたすら突き上げるっ!


「あひぃぃぃっ! イイッ! アレックス、アレックス、アレックスぅぅぅっ!」

「えっ!? 急に……アレックスさん!? は、激しい……あ、アレックスさぁぁぁんっ!」


 俺と同じ動きをする影分身と一緒に居たリディアが、巻き添えをくらっているみたいだけど、許して欲しい。

 早く騰蛇を何とかしないと、ジュリが大変な目にあってしまうんだ。


……


 暫く頑張ると、


「アレックス、大好きぃ……あっ! せっかく、次で二桁になるのに、召喚時間が終わりっ!? アレックス! お願いだ! もっと早く俺様を召喚するか、ここから遥か南に俺様の棲家があるから、来て……」


 ミオのスキルによる召喚時間が経過したようで、騰蛇が姿を消す。

 本気で頑張ったのだが、騰蛇を気絶させる事は出来なかったか。

 次こそは必ず騰蛇を……って、いつの間にか目的が変わってた!


「あ、アレックス様! 影分身に抱かれていたリディア殿が、完全に気を失っています!」

「しまった! ≪リフレッシュ≫……だ、大丈夫か?」

「……あ、アレックスさん。レイさんのお薬を飲まれていたのですか? その……す、凄かったです」


 すまない、リディア。

 我を失っていたというか、俺が暴走してしまっていた。


「……って、ジュリは大丈夫なのか!?」


 すっかり失念してしまっていたが、元はジュリを助ける為だったんだ。

 慌てて目を向けると、騰蛇が元の場所へ還ったからか、聞こえてきていた魔力の紐というのが消えており、目隠しも無くなっている。

 だが、


「あはははっ! またジュリがお漏らししたポン! 大人なのに、お漏らししてるポン! ねぇ、どんな気持ちポン? 子供に弄られて、何度も何度もお漏らししちゃうって。恥ずかしいポンー!」

「うぅ……殺してっ! いっその事、もう殺してっ!」

「そんな事を言うのはダメポン! 罰として、私のを舐めるポン! 私もジュリのを舐めてあげるから、同じポン!」

「それはもう五回目です! これ以上辱めを受けるくらいなら、私はドラゴンの餌になった方がマシですっ!」


 地面に転がされたジュリの顔の上にマミが乗っており……助けよう!


「マミ! もう止めるんだ!」


 マミに近付き、上半身を起こした所で……これは、ヴァレーリエか!? いや、ミオとモニカもか!

 分身たちが三人から攻められ……こんなタイミングで出てしまった。

 しかも、それがマミの口に入り……


「あ、あれ? 私は一体何を……って、何をしているポン!? 貴方が幼女好きと言うのは聞いていたけど、もっと普通に愛して欲しいポン!」


 マミが正気に戻った……のか?

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