挿話50 責任を感じて決死の行動に出る薬師のレイ

「な、なんて事や。よりによって、マンドラゴラの精力剤が練り込まれたパスタを食べてまうなんて……」


 昨日、アレックスはんがリザードマンの村に泊まる事になってもうて、リディアはんやメイリンはんが偉い拗ねてた。

 その中でも特にアカンかったんがフィーネはんで、一人でアレックスはんの所へ行くって言い出して、ウチの睡眠薬を飲ませた程や。


 で、昨晩の営みの分を、今日の昼に埋め合わせて貰う為に、リディアはん、メイリンはん、フィーネはんとウチの四人で、アレックスはんの昼食にだけ、精力剤を盛る事になったんやけど、まさかこんな事になるなんて。

 しかし、パスタに練り込むのが一番バレへんやろ……って言ったんは誰や!? ……ウチやないかっ!

 くぅーっ! これが、因果応報っちゅーやつか!?

 ……アカン。早くもムラムラしてきた。

 食事を終えた後、トイレや言うて一旦リビングから離れたけど、皆は未だ……食事の後片付け中か。ウチも手伝いに行かなあかんな。


「ん……」


 アカン。アカンでぇ。

 一歩歩く毎に、下腹部が……どうにかして、アレックスはんに慰めてもらわんと。

 そんな事を考えて居ると、


「皆、聞いてくれ。奴隷解放スキルが使用可能になったんだ」


 アレックスはんが聞き慣れへん事を言う。

 奴隷解放……って、何の事や?

 何とかリビングまで戻ってくると、


「あ、戻ってきたな。レイは見た事ないと思うけど、俺は奴隷解放スキルというのが使えて……」


 アレックスはんがウチに何か説明し始めた。

 けど、何にも頭に入ってけーへん。

 ウチの意識は、アレックスはんの身体の一箇所に集中してて……あぁぁ、もう無理やっ!

 自分で……いやいや。目の前にアレックスはんが居るんや。

 アレックスはんのアレを、ウチに……


「≪奴隷解放≫」


 って、何やっ!?

 急に白く光って……子供? 何も無い所に、幼い女の子が現れた!?


「む……ここは、何処なのじゃ? それに、我の力を封じていた結界が無くなっておるのじゃ」


 えーっと、獣人族の子供か?

 ノーラはんよりも幼いけど、大きな耳と尻尾がモフモフしてて……いや、そんなんどうでもえぇねん!

 もうウチは我慢出来へんっ!


「俺はアレックスというんだ。あるスキルで君を……って、レイ!? ちょ、レイ!? どうしたんだ、突然っ!?」

「アカンねん! 堪忍やで! ウチはもう我慢出来へんねん!」

「ほぉ……よく分からぬが、楽しそうな所なのじゃ。我も混ぜてもらうとして……そうじゃの。お主と、お主と、お主。お主ら三人は、こちらへ来るのじゃ…… ≪隔離≫」


 獣人の幼女が扉の近くで何かしてたけど、それよりも……出たっ!

 これを、今からウチの中に……挿れるんやっ!


「お、おい。やめるんだ、レイ!」

「アレックスはん。ウチの初めてを……ひぐっ! んぅぅ……凄いぃぃぃっ!」


 ……


「ん? あれ? ウチ……一体何をしていたんや?」


 いつの間にか眠ってしまっていたらしく、目が覚めたら……凄い光景やった。

 女性陣が皆裸で倒れていて……あれっ!? なんでウチも裸なん!? というか、アレックスはんが二人居る!? どないなってんねん!?

 その二人のアレックスはんは、フィーネはんと見知らぬ幼女とで、それぞれ凄い勢いで交わってるし。


「あ! そっか、ウチもしてもらってんけど、凄過ぎて気を失って……って、気を失う程って、どんだけ激しいねん!」


 いやまぁ、今のフィーネはんたちを見ていると、ウチがしてもろたんも、きっと凄かったんやろなぁとは思うけど。

 それにしても、ウチのお腹の中、タプタプやん。アレックスはん、ウチの中にどれだけ出しはったんやろ。

 ……って、待って。今ここには、エリーはん、ニナはん、モニカはん、メイリンはん、サクラはんが倒れていて、フィーネはんと謎の幼女は今もしてる最中……ここに居る全員に一回ずつ出したとしても、回数がおかしいっ!


「まさかっ!」


 ある可能性に気付き、いつの間にか脱ぎ捨てていたウチの服を漁り、


「念の為にって持ってきてた、予備の精力剤が全部空になってる。……無意識に、ウチがアレックスはんに飲ませてもーた? え、えらいこっちゃーっ!」


 三本の空ビンを捨て、責任を……ウチの身体でアレックスはんのを出し尽くさせる為、獣のように激しく交わる四人の元へ向かった。

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