第515話 アマゾネスの村の後継者問題
「ご主人様は、私のここが一番お好きなのだっ!」
「アレックス様の為に、私は全力で動……っ!」
「アレックス様、アレックス様、アレックス様ぁぁぁっ!」
モニカとヴィクトリアが謎の戦いを繰り広げる横で、フェリーチェがひたすらに俺の名前を呼んでくる。
その一方で、
「ふふふ。暫く夜しかアレックスと触れられなかったのじゃ。これまでの不足分をたっぷり……おぉっ!? 小さな我の身体に容赦なく……とても良いのじゃっ!」
「プルムはー、あさにしてもらった、はしるのがいいなー! あれ、すごかったもん!」
「いいなー! プルムも、それやってほしかったなー! ここではダメー?」
ミオとプルム、プルム・シックスの幼い組が激しく動く。
プルムはプルム・フォーが誕生してから一度は大きな姿になったものの、先程プルム・ファイブが誕生していて、幼い姿に。
そのプルム・ファイブは、俺の分身たちが出した物をひたすら回収して、辺りを綺麗にしてくれていた。
ただ、早くもミオくらいの大きさになっているので、向こうで分身に混ざっているプルム・フォーのように、俺の姿になるのも時間の問題かもしれないが。
「アレックスさん。逢瀬スキルも良いですが、やっぱり私はアレックスさんと直接触れ合い、お話ししたいです」
「そうだな。無事に再会出来て良かったよ。リディアは、身体は大丈夫なのか?」
「はい。天后さんの加護がありますしね」
「そうだったな。だが、それでも無理はしないようにな」
妊娠しているリディアを労っていると、アマゾネスの族長サマンサがやって来た。
随分と真剣な様子で……もしや、この村に何かあったのだろうか。
「アレックス。話し込んでいる所に悪いが大事な話がある」
「どうしたんだ?」
「うむ。実はだな……アレックスの子を孕んだのだ!」
「な……それは、凄い! 無理せずに、安静にしてくれ」
「いや、それが……私としても凄く嬉しいのだが、天后様の話によると、ジェシカも妊娠していてな」
「ジェシカもっ!? おぉ……本当に凄い! 俺としても非常に嬉しく思うが……なるほど。それでジェシカは隅の方でまったり過ごしているのか……って、いや俺の分身に馬乗りになったんだが。大丈夫なのか?」
「まぁ天后様の加護があるから、多少は大丈夫だろう。だが問題は、私が出産と育児で休む間、この村を纏める者がな……」
そうか。子供が出来たと聞いて、非常に嬉しく思っていたのだが、サマンサはこの村を率いる長だからな。
喜んでばかりもいられないのか。
「私としては、しっかり者のジェシカに任せたかったのだが、ジェシカも妊娠している。チェルシーはまだ若い。となると、ヴィクトリアになるのだが……」
「何か問題があるのか?」
「数日前までは問題なかった。だが、男を――アレックスを知り……いや、尻を知り面倒な事になったからな」
「あー、それはうちのモニカが原因だと思う。本当にすまない」
「いや、だが後ろも悪くはないからな。そのおかげで、全員妊娠という事にならずに済んでいる訳だし」
俺としては何も言えない話なので、どうしたものかと思って居ると、
「アレックスー! 今の話、聞こえたけど……レヴィアたんもリディアやアマゾネスたちみたいに、アレックスの子供が欲しい! もっとする!」
どこからともなくレヴィアが現れた。
いや、分身の一体をずっと占有して、この中で一番激しくしていたよな?
まぁその、レヴィアたちが激しいから、今は俺のを結衣が頑張ってくれているんだけどさ。
「さて……俺からも真面目な話をして良いだろうか」
「アレックスさん。真面目な話をするのに、結衣ちゃんへ……こほん。やっぱり何でもありません。どうぞ」
「二つ話があって、まず一つ目なんだが……もしかしたら、ノーラの故郷が見つかるかもしれないんだ」
「ノーラさんの!? それは是非……ですが、玄武さんも探さないと」
「そうなんだ。それで、玄武を捜すチームとノーラの故郷を探すチームに分けたいと思って居るんだ」
俺の提案でリディアが顔をしかめる。
リディアが言いたい事も分かるんだ。やはり魔物の存在もあって危険なので、本当は二手に分けたくはない。
だが、これには理由があるんだ。
俺の説明を待つリディアと、全裸で抱きついているレヴィア。それから、俺のアレをひたすら受け止めてくれている結衣に向けて、離れていた時に得た情報を共有する事にした。
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