第198話 やる事が多過ぎるアレックス
「マスター! ご覧ください! 魔力を沢山いただいたおかげで、メイリン様よりご依頼いただいた、自動水やり装置が完成致しました」
ソフィを中心に、何人かと色々した結果、サクラとツバキがリザードマンの村から帰って来る前に、魔法装置が完成した。
先ずは試運転という事で、東エリアにあるナス畑へ。
リディア曰く、ナスは水やりが頻繁に必要だそうで、自動で水やりが出来ると、人形たちの負担がかなり減るのだとか。
「……ご覧の通り、一定時間毎に畑の土に含まれる水分量をチェックし、必要に応じて水を撒く仕組みです。リディア様より、作物には適した水分量があり、ただ水を撒けば良い物ではないと伺っておりますので、このような仕組みになっております」
「凄いな。土の中の水の量が分かるのか」
「はい。その量も作物ごとに設定出来ますので、多過ぎず少な過ぎず、最適な水やりを自動で行います……という訳で、マスター! 地下にあるという施設を探しに行きましょう!」
そう言って、ソフィが上目遣いで懇願してくる。
それは良いのだが、俺の顔を見上げながら、小さな胸を押し付け……って、ソフィはこういうタイプでは無かった気がするんだけどな。
「わかった。今から行くのは流石に遅いから、明日の朝に出発しよう」
「ありがとうございますっ!」
それから、水やりが多く必要な作物の畑を中心に十機程装置を設置する。
暫くこれで運用してみて、適宜増やしていく事にした。
とはいえ、暫くはソフィがやりたいと言っている動画の撮影装置? とやらの開発をする事になるのだろうが。
「アレックス様! ただ今戻りました」
その後、サクラとツバキが戻ってきた。
「ご苦労様。特に問題は無かったか?」
「はい。強いて言うなら、魔物が何体か居て面倒だったので、フィーネ殿が作られている魔物除けを設置してはどうかと。行きに設置しながら進めば、帰りは魔物に遭遇せずスムーズかと」
「なるほど。確かフィーネの魔物除けの持続時間は一時間程度のはずだから、時間を伸ばすように改良出来ないか聞いてみよう」
「お願い致します。あと、これはリザードマン側からの情報ですが、ニナ殿の装備を得た事により、遠くの森まで探索する事が出来るようになったそうです。で、その際にエルフを見たと言う者が居たとか」
「なっ!? 本当か!?」
「あくまでリザードマン側の話で、私が直接見た訳ではありませんが」
もしも、サクラが報告してくれたリザードマンの話が本当ならば、実は近くにエルフの森があり、リディアを家に帰してあげる事が出来る。
リディアは一番最初に来てくれて、本当に助けられっぱなしだったから、是非とも家に帰れるようにしてあげたい。
すぐにでも行きたい所だが、ソフィとの約束もあって……仕方がないか。
「わかった。明日は既に先約があるから無理だが、出来るだけ早く俺もリザードマンの村へ行く事にしよう」
「アレックス様。リザードマンの見間違いという可能性もありますので、まだリディア殿には話さない方が宜しいかと」
「あー、そうだな。ぬか喜びさせてしまっては悪いしな。ツバキの言う通り、先ずは確認が先か」
一先ず、エルフがいた事は言わずに、森の探索だと言って、リディアに同行してもらうのが良いかもしれない。
それから、皆で夕食を済ませ、風呂となったのだが、
「おにーさん。そろそろ、私のおっぱいを搾って欲しいのぉー。朝に搾ったきりで、全然搾ってくれないからぁ、更に胸が大きくなっちゃったよぉー」
ボルシチから乳搾りをして欲しいと要望が。
こ、この皆が居るタイミングでか。
昼間にこっそり言ってくれれば……いや、そういう話をしていなかった俺が悪いか。
「ムギもお手伝いするニャー」
「ムギちゃんは、私のおっぱいを直接飲んでも良いのよぉー。あ、もちろん、おにーさんも」
「待て! 違うからっ! あくまで乳搾りだ! と、とりあえず前半組はお風呂へ行こう。いや、変な意味はないぞ。じ、時間が勿体無いからな」
大きな胸を揺らしながら迫ってくるボルシチを止め、ノーラたちに声を掛けると、
「お兄ちゃん。ボク……ごめんね。あんまり大きくなくて」
「くっ……自分、ボルシチさん程ではないッスが、実は脱いだら凄いッス」
「そ、それはあくまでミルクの採取の為。うむ、そうだ……あくまで乳搾りなのだ。べ、別にアレックスが大きな胸が好きという訳では……あ! 確かミルクは豊乳効果があるという噂が……」
ノーラに続き、ビビアナやネーヴが変な事を言いだす。
とりあえず、ムギを含めた前半組に風呂へ行ってもらい、
「へー。アレックスは、そういうふうに搾るんだ。搾るっていうより、揉んでいるだけじゃない?」
「ご主人様。次は私の胸もお願い致します」
「フィーネもー! あ、でもフィーネは後ででも良いよー?」
ボルシチに次いで胸の大きなエリー、モニカ、フィーネに見られながら搾乳する。
あの、見てるなら代わってくれないだろうか。
いや、搾られる側じゃなくて、搾る側でっ!
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