第182話 自動行動

「ま、待つのだ! 我の身体ではアレックスの大きなモノは無理……あぁぁっ! す、凄いぞっ! これが……しゅごいぃぃぃっ!」


 えーっと、俺の分身がシェイリーを含め、全員気絶させてしまった。

 唯一気絶していないのは、俺の相手をしてくれているエリーだけなのだが、分身がエリーの顔の近くに膝立ちになる。


「き、綺麗にしろって事? アレックス……貴方の分身、ちょっと激し過ぎない? ……嫌いじゃないけど」


 エリーが俺の分身のを……うーん。ミオやモニカは二人掛かりなんて事もあったけど、エリーは変な感じが……って、良く考えたら分身を消せば良いのか。

 とはいえ、こんな途中で消すのは、我ながら可愛そうな気がするので、出した所で分身を解除。

 シェイリーたちが復活するまで、エリーとまったり過ごす事に。


「アレックスは王様になっちゃったんだよね?」

「みたいだな。何だかとんでもない事になってしまったが」

「じゃあ……私は王妃様なのかな?」

「あぁ、そうだな」

「えへへ……そうだ! ユーディットちゃんのお母さんには挨拶もして、結婚を認められたよね? フレイの街へ戻ったら、ちゃんと私の両親にも挨拶してよー?」


 エリーの両親に挨拶か。

 幼馴染で、よく互いの家で寝泊りしていたから、改めて挨拶となると変な感じがするな。


「あ、あと、街の教会でけ……結婚式を挙げたいなーなんて」

「そうだな。友人たちに、ステラやタバサさんも招かないとな」

「ちょっと待ってください! それなら私の両親にも、是非紹介させてください!」


 突然背後から声がしたかと思うと、リディアが抱きついてきた。


「ちょっと、リディアさん! 今は私の番なんだからっ!」

「それはそうですが、そういう事をしながら、結婚式の話なんてするからです! エルフの森にアレックスさんをお連れして、世界樹の下で結婚の儀式をするんですっ!」

「ま、待ってください! それならば、妾とも結婚の儀を!」


 復活したメイリンも俺に抱きついて来たけど……この状況は、どうしろと。


「ふっ……アレックスはモテモテだな。しかし、我が気を失う程の快楽……これは仕方がないかもしれぬな。それに、どのみち誰も一人でアレックスを満足させらぬだろう。仲良くするのだ……もちろん我とも」

「確かに……この国の法律に、一夫多妻制を必ず盛り込んでおきますね」


 復活したシェイリーの言葉にメイリンが頷き、周りにいる女性たちも同意する。

 まぁさっきの状況を見ると、何とも言えないが。

 一先ず、一旦終わりにしようとエリーに言うと、シェイリーが手伝うと言い、復活したサクラとツバキ、モニカも……って、分身を出していないのに、五人掛かりで攻められ……全員で衣服を整える。


「ところで、シェイリー。俺のスキルを見て欲しいのだが」

「うむ……と言っても既にわかっておるが、自動行動というスキルを得ておるな」

「自動行動……あー、ソフィのアレか」

「心当たりがあるようだな。眠っている間など、意識が無くても簡単な行動をとる事が出来るスキルのようだ。本来は、何をするか指定出来るし、その機能を解除する事も出来るのだが、先程は何も指定しないが故に、アレックスの本能的な……我も初めてを経験する事になったしな」


 シェイリーがお腹に触れながら、うっとりしているのだが、色んな意味で大丈夫だろうか。


「待ってくれ。俺は無理矢理したりはしないと思っていたのだが……」

「アレックス様。しかし、精力剤を飲まれた時のアレックス様は、あのような激しさですよ? 房中術を極めた私が気を失う程の凄さ……いつか、我々の里に来て、若手への特別講師をしていただきたいです」

「私も、激しいアレックス様も好きです! ですから、もっと激しくしてくださっても……」


 サクラとツバキは激しさを求めている感じだけど、他の女性が大変な事になるから、分身の自動行動スキルは、もう少し緩めに設定する事にしよう。


「……って、違ーう! このスキル、もっと有効利用出来る! 特にネーヴが喜ぶかもしれないな」

「えっ!? 今みたいな激しいのをネーヴさんに!? アレックス……流石に最初は優しくしてあげた方が……」

「だから、そういう使い方じゃないってば」


 エリーに誤解されまくっているが、良い使い方を思いついたので、後でネーヴの所へ行く事にした。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る