第255話 レイの人形、レナの罠

 レイの薬で大変な事になった翌朝。

 朝食を済ませ、少しした後でマミとジュリが迎えに来てくれた。


「今回はレイの人形、レナが同行するのと、ウララドの街でポーションを売りたいのだが、可能だろうか」

「ポーションですか。売ろうとするのは構わないのですが、ポーションに限らず売っている物に偽物が多い街ですので、警戒されて売れない可能性もありますが……」

「それか、商人ギルドへ持ち込むという方法もあるポン。自分で売るより安く買い取られるけど、販売する手間が省けるポン」


 なるほど、商人ギルドか。

 ウララドの街に冒険者ギルドは無いが、商人ギルドはあるらしいので、確かにそれも一つだな。

 一先ず、今回は効果の最終確認といった意味合いが強いので、売り歩く事にしようか。


「では行ってくる」

「行ってきます」


 前回と同様に、子供の姿になって樽の中へ座ると、レナが俺の上に。

 狭いので、この方法しかないのだが、


「お父さん、可愛いっ!」


 俺の顔に胸を押し付けないでくれ。

 ……しかし、レナの胸から不思議な良い香りがするな。

 何だが変な感じがすると思っていたら、レナが下半身を押し付け……違う! 俺のが臨戦態勢になっているだと!?


「えー、お父さんったらー。ウチが可愛いからって、娘に欲情しちゃったん? しゃーないなぁ」

「ち、違うんだっ! これは、何かが変で……さ、触ってはダメだ!」

「でも、お父さんの……凄いよ?」


 何故だ!? 昨日はレイの薬であれだけしていて、夜も風呂でカスミとボルシチがタッグを組み、出産経験のあるベテランの技を……とか言い出して、大変な事になった。

 その後も、いつものように朝までフィーネとソフィによって出し続けられたというのに、どうしてこんな事に!?


 もの凄く狭い樽の中で、レナが器用に手で……って、待てよ。

 顔からレナの胸が離れたら、相変わらず臨戦態勢ではあるものの、変な気分ではなくなった。

 もしかして、レナの胸に何かが仕込まれているのか!?


「レナ。服を脱ぐんだ」

「はーい! えへへ、ツバキさんの人形よりも、ウチの方がおっぱい大きいやろ? はい、好きにしてー!」

「いや、押し付けろとは言ってないっ!」

「あはは、お父さん。くすぐったいってばー」


 有無を言わさずレナが胸を押し付けてきたが……思った通り、変な感じはしない。


「レナ。もしかして、服に何か仕込んでないか? 例えば、精力剤的な物とか」

「……バレちゃったか。流石はお父さんやね。やっぱり飲ませるのが確実かぁー。でも、それはそれとして、続きを……」

「ダメだ。レナ、俺に背中を向けて座るように」

「あ、それは後ろから……」

「何もしないってば」

「えぇー! そんなぁーっ!」


 口を尖らせるレナを触らせ、暫くそのままで居ると、前回と同じようにジュリの家に。


「さぁアレックスちゃん。出て来て良いわよー! ……まぁアレックスちゃんったら。もっと大きいおっぱいが、ここにあるわよ」

「くっ……私より大きいポン。けど、アレックスへの愛では負けないポン!」

「アレックス様! そんな子供よりも、私の方が凄いですから」


 樽の蓋が開いた途端に、ジュリやケイトたちの様子がおかしい……って、レナが上半身裸だからかっ!


「待て。これには訳があってだな」


 って、俺の話を聞いてくれっ!


「大丈夫よー。さぁ、お姉ちゃんといい事しましょうねー」

「理由なんて何でも良いポン! 昨日、アレックスに会えなかったから、我慢出来ないポン! 沢山出してもらうポン!」

「アレックス様。もうアレックス様無しには生きられないんです! 自分でしても、満足出来なくなっちゃいましたっ!」


 いや、マジで三人ともやめるんだっ!

 だが、迫り来る三人とは別に、ツキとレナも迫ってくる。


「父上……私には口までしか許してくださらなかったのに! 私も解禁で宜しいですよね!?」

「お父さん。さっきの続き、しよ?」

「しない! そもそも、さっきのはレナが……こら、舐めるなーっ!」


 とりあえずジュリとマミにケイトは満足させる事にして、ツキとレナは……一線を越えさせずに、相手をする事に。

 もしかして、これから毎回移動する度にこうなるのか!?

 シェイリーの魔法陣がこの街にあれば、そのような事はないだろうが……いや、それはそれでこっちに来られてしまう可能性があるから難しいな。

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