第351話 帰って来たアレックス

 マミとジュリにお願いし、壁を越えて魔族領の南端へと戻って来ると、


「アレックス様ぁぁぁっ! どうして帰ってきてくださらなかったんですかぁぁぁっ!」

「そうだよ、お兄さん! もう身体が疼いて疼いて仕方がないのっ! 夜までなんて待っていられないんだからっ! さぁ今すぐしよっ!」

「おにーさん! 早く……早く搾ってぇぇぇっ!」


 いきなりフィーネとテレーズに、ボルシチが抱きついてきた。


「そういう事なら、当然レヴィアたんも良いよね」

「勿論、私も混ざるポン」

「アレックスさん。変化スキルは解かなくても良かったんですよ?」


 いや、レヴィアとマミとジュリは、エリラドの街で散々……おい、話を聞いてくれ!


「……って、テレーゼ!? 下腹部に変な模様があるんだが、それは何だ?」

「えへへ……淫紋スキルで、感度を倍増しちゃった。お兄さんは忙しそうだから、夜はともかく、お昼はあんまり回数をこなしてくれなさそうだもん」

「えっ!? 待って! そんなスキルがあるんですか!? あ、あの……わ、私にもお願い出来ないでしょうか」


 ジュリ!? おい、ジュリ!? 感度倍増効果の淫紋スキルを使って……って、大丈夫なのか!?

 ジュリは昨晩も気を失っていただろ!? あー、発動しちゃったよ。


「私もお願いしたいポン! ……お。何だか、お腹の中が温かいような気がするポン」

「フィーネにもお願いしまーす!」

「私にもお願いねぇー」


 って、マミやフィーネにボルシチまで。

 ボルシチもジュリと同じく気を失う側なのに。


「レヴィアたんもー! ……あ、あれ? レヴィアたんには紋様が描かれないんだけど」

「あー、魔力が高すぎる人には効かないんだー。ごめんね」

「えぇぇぇっ! むーっ! アレックスー! レヴィアたんには沢山してーっ!」


 レヴィアが頬を膨らませるが、そういえば前にシェイリーへ淫紋スキルを使った時も、同じようにダメだったな。

 というか、今までテレーゼの淫紋スキルは皆へ秘密にしていたのに……今後が不安なのだが。

 そして、もうどうにもならない状況に追い込まれてしまったので、諦めて分身スキルを使うと、


「おにーさん! 後で、ちゃんと絞って……」

「あ、アレックスさぁぁぁんっ! しゅ、しゅごい……」

「も、もうダメポン! アレックスのが凄すぎるポン!」


 案の定ボルシチ、ジュリ、マミがすぐに気を失う。

 三人はかなり早くダウンしたのだが、その一方で、


「こ、これで、アレックス様から……ふ、二人分愛していただけます、ねっ!」

「お兄さん! やっぱりお兄さんは凄いよぉ! 結婚……結婚するぅぅぅっ!」

「アレックス……嬉しいけど、レヴィアたんにも、もっとしてー! 子供を沢山作るのーっ!」


 フィーネとテレーゼは顔が蕩け切っていて、レヴィアはいつもより動きが激しくなっている。

 だが三人とも動きは止まらない。

 か、感度倍増状態なんだよな? 大丈夫なのか!?


「……ん、凄いポン! この淫紋スキルを使った状態で、アレックスのを二本ずつ……私なんて、さっきのが凄すぎて立ち上がれないポン」


 気を失ったマミが回復するまで三人が続け……いや、そろそろ終わりにしないと。

 俺としてはソフィの魔力切れが心配……って、終わろうな。


「……ふぅ。一日空いただけのはずなのに、物凄く久しぶりにアレックス様に愛していただいた気がします」

「お兄さん。一旦止めるけど……後でまた宜しくねー!」

「アレックス。レヴィアたんは、もっとしたいのにー! ……いじわる」


 とりあえず三人を中断させ、マミたちには治癒魔法を。

 足取りがフラフラした状態でマミとジュリが帰って行き、俺たちは魔法陣で移動する。


「む……アレックスよ。その様子だと、随分激しく行っていたようだな。勿論、我ともしてもらうからな?」

「お! アレックスはん、待っとったで! ポーションの材料として、沢山アレを貰う為にバケツを用意して待っとってん」

「あ、アレックスよ。つ、妻として私も愛して貰いたく……」


 移動した先には、シェイリーとレイ、ネーヴが既に待ち構えていて、


「アレックス。続き、しよっ!」


 レヴィアが嬉しそうに顔を輝かせる。

 魔族領へ戻って来てから、まだ家にすら着いていないのだが……俺は何回分身スキルを使わされる事になるのだろうか。

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