挿話64 唐突に年功序列ルールを持ち出す天使族のルーシア

「……アレックスー。私、ママにいろいろ教えて貰っちゃったんだー」


 ユーディット様がアレックスさんに抱きつきながら、小声で話し掛けている。

 色々とは何だろうか。

 既にユーリ様を産んでらっしゃるので、生娘という訳ではないだろうが……ま、待てよ。先程、畑で見たアレックスさんのモノは、棍棒のように凄まじい大きさだった。

 あんな凶悪なサイズのアレを、小柄なユーディット様がすんなりと受け入れられる訳が無い。

 おそらくユーディット様は、そういった知識も無く、初めてされた際にアレックス様に身を委ね……結果として気を失ってしまい、何をされたのかが具体的に分かって居なかったという事だ。

 アレックスさんがそれを反省し、ユーディット様には初めての一度しかしていない。

 だから、ユーディット様は出産しているにも関わらず、ヨハンナ様に教わるまで具体的な事を知らなかった……うん、きっとそういう事に違いない!


「ユーディット様。微力ながら、お手伝い致します」

「えっと、ルーシアさん……だよね。よろしくねー!」

「畏まりました! トリーシア、アーシア……というか、興味がある者は皆手伝ってくれ!」


 あ、しまった。

 こんな言い方をしたら……ヨハンナ様を除く、戦乙女部隊が全員来たぁぁぁっ!


「お、おい! な、何事なんだっ!?」

「マスター! 救助は……」

「いや、ソフィはダメだっ! とりあえず、説得するから全員何もするなよ……おぉぉぉっ!?」


 あ……さっき謎の攻撃で持っていた槍を消滅させられたアーシアが、例の女性の言葉を聞いて、恐怖からか暴走し始めた。

 アレックスさんの背後に居たのだが、背中から抱きつき、そのまま逃げる様にして宙に舞おうとする。

 というか、他の部下たちも、あの攻撃を目の当たりにしたからだろう。アレックスさんの腕や脚、いろんな所をそれぞれ持って、羽ばたき……浮いたーっ!


「あ、これこれ。ママが言ってたの。天使族は空中子作りが出来るんだけど、アレックスが飛べないから、皆に手伝ってもらいなさいって」

「ユーディット!? いや、何を言っているんだ!? ……って、こんな所でズボンを脱がすなーっ!」

「大丈夫だよー。ちゃんとママに教わったからー。先ずはこれを、こう……だよね?」


 ユーディット様がアレックス様の蛇に恐る恐る舌を伸ばし……おぉぉっ! これが夫婦の力かっ!

 この様子からして、ユーディット様からされるのは初めてなのだろう。

 だが、アレックス様のがあの畑で遠目に見たサイズに……ま、間近で見ると、何という大きさなんだ。


「ユーディット。そんな事をしなくても……」

「アレックスさん。あまり暴れないでください。大人数で支えているとはいえ、万が一の事があってはダメですから」

「ど、どういう事だ?」

「仰向けなので見えないかと思いますが、ここは既に地面から遠く離れております。誤って落下されると、如何に頑丈なアレックスさんでも、どうなるか」

「マジか……」

「あ、そうそう。ご安心ください。ユーリ様は、地上でヨハンナ様と遊んでおられます。ご夫婦の営みを見られる事はございませんので」


 落ちると危ないからか、それとも、ユーリ様に見られる心配がないからか。

 アレックス様が大人しくなり、ユーディット様の行為を受け入れた。

 そして、


「じゃあ、アレックス。い、いくよ」

「……ユーディット。天使族たちに、物凄く見られているんだが、いいのか?」

「え? 全然いいよー? だって、皆仲間だもん。じゃあ、アレックス……ううん。旦那様……私の事、いーっぱい愛してね」


 ユーディット様が私たちの目の前で口付けを交わし、アレを……す、凄っ!

 こんなに小さな身体へ……あぁ、ユーディット様の顔が蕩けている。

 いいなぁ、よっぽど気持ち良いんだろうな。ユーディット様が、夢中で身体を動かしているし。


「……ユーディット。もう、ここまでしてしまったから……じゃあ、俺も本気を出すぞ?」

「え? う、うん。いいよっ! 旦那様の好きに……ふわぁぁぁっ! しゅごいっ! 旦那様に突かれると……しゅごいのーっ!」


 あ、あの太くて長いアレが、こんなにも激しく……あ! 暫くしたら、ユーディット様がビクビクと小刻みに震え始めた。

 大丈夫なのか!? と、止めるべきなのか!?

 そう思っていたら、ユーディット様が再び口付けを交わし、アレックスさんの上から降りる。

 ユーディット様から、聖水に混ざってポタポタと子種が……なるほど。無事に終わった……って、アレックスさんの大きさが一切変わっていないのだが。


「皆、ありがとー! 凄かった! えっと、私は少し休憩したいから、誰か旦那様のを治める為に……」

「で、では私がっ! ……ず、ズルくないっ! こういう時は年功序列だろう。それに、アレックスさんは人間族だ。おそらく、ここに居る全員としても平気……おぉぉぉっ! こ、これが人間族の……す、凄いぃぃぃっ!」


 ユーディット様と交代すると、すぐさまアレックスさんのを……うん。人間族が地上で大量に繁殖している理由がよく分かった。

 だって、奥をグリグリ……もう、らめぇぇぇっ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る