第428話 神に仕える聖職者ステラ

「ほほぅ。コルネリアからであろうな。獣限定のテイムスキルを得ておるぞ。ただ、テイム出来る可能性は低いようだが」


 テイムスキル……要は、動物や魔獣を従属させられるスキルだ。

 獣系の魔物を倒した際に、自ら俺やコルネリアを主と認めて仕えるようになる。

 テイム後に信頼関係を築けられれば、魔物が心強い仲間になるのだろう。


「シェイリー、ありがとう。だが、一先ずコルネリアをステラに看てもらってくるよ。俺が治癒魔法を使用しても目を覚まさないしな」

「……先に言っておくが、我の見立てでは心配ないと思うぞ?」

「万が一があっては困るからな。では行って来る」


 一先ず、奴隷解放スキルで来た時に着ていたボロボロの服をコルネリアに着せ、抱きかかえたまま西の宿へ移動する。

 ステラは南の家ではなく、エリーたちと同じ場所に居てくれているからな。

 西の宿へ着くと、真っ先にステラの部屋へ。


「ステラ……すまない。この子を看てくれないだろうか」

「アレックスさん。この女の子は?」

「小人族のコルネリアだ。奴隷解放スキルで来た後、いろいろあって……目を覚まさないんだ」

「いろいろ……ですか。こんなに幼い女の子に。……こほん。言いたい事は沢山ありますが、コルネリアさんが先ですね。≪ハイ・リフレッシュ≫」


 俺には使えない、高位の治癒魔法をステラが使用し……コルネリアが目を覚ました。


「流石、ステラだな。助かったよ」

「……で、いろいろあったと聞きましたが、具体的には何をしたんですか?」


 ステラのジト目が物凄く冷たい。

 とりあえず、かいつまんで説明しようとしたところで、先にコルネルアが抱きついてきた。


「ん……アレックスさーん! さっきのをまたして欲しいですー! ……って、あれ? ここは?」

「アレックスさん。さっきの……とは?」

「あれ? フィーネさんでも、テレーゼさんでも無くて……お姉さんは? まぁいっか。お姉さんも一緒にしよー!」

「一緒に……って、な、何を!? どこに顔を……っ!? そ、そこはダメっ!」


 俺に抱きついていたコルネリアが、一瞬でステラのスカートの中へ潜り込み……って、これはダメだっ!


「コルネリア、やめるんだ」

「え? でも、このお姉さんもアレックスさんのを待ってるよ? 僕、奴隷にされている間、何人もの女の人に使われてきたから、匂いでわかるもん」

「コルネリアは何を言って……って、ステラ!?」


 ステラのスカートの中に入ったコルネリアを止める為、手を伸ばしてコルネリアを抱きしめているのだが……俺の手にステラが身体を押し付けている?


「うぅ……今まで我慢してきたのにっ! 神様、お許しください……もう我慢出来ませんっ!」

「ステラっ!? ステラ……っ!?」

「アレックスさん。僕も、僕もーっ!」


 ステラはプリーストの祭服を着たまま……だと!? この格好だと背徳感が凄くて……げふんげふん。


「なるほど。アレックスさんは、着たままがお好きと……」

「コルネリアは何を言っているんだよっ!」

「アレックスさんの……や、やっぱり凄いですっ! 想像以上ですぅっ!」


 分身スキルは使わず、ステラとコルネリアを満足させ……あれ? 俺は何をしにステラのところへ来たんだ?

 とりあえず、西の宿はそれぞれの部屋が個室で良かったな。

 流石にこれはエリーに知られたら怒られ……あ、あれ? 何だか視線を感じる……ぞ?


「はぁー……アレックス。貴方ね……た、たまには私にもしてよねっ!」

「旦那様ー! 私も私もーっ! ちょっとだけなら、きっと大丈夫だよー!」

「わ、妾もお願いしたいです。旦那様の子を授かってから、ずっと安静にと言われ……寂しいです」


 いつの間にか、エリー、ユーディット、メイリンが居て……あ、ボルシチも居るな。

 妊婦組がたまには相手をしろと。

 で、結局……万が一の場合に備えて、ステラ立ち合いの元で、分身を使わず一人ずつ優しくゆっくりとする事に。

 何気にコルネリアとステラも、この順番に混ざっているのだが……あれ? これ何周目だ? 皆、安静に……安静に頼むっ!

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