挿話68 訳も分からず呼び出された、アレックスの魔法人形

「お母さん。お呼びですか?」


 レイさんの人形であるレナのパートナーは、大至急南の家へ来る事……と、お母さんに呼ばれてやって来ると、いきなり抱きしめられた。


「すまない。本当は我が子にこんな事をさせたくないのだが……妾を許して欲しい」

「お母さん? 一体僕はこれから何をされるのですか?」

「……そこの部屋はレイ殿の研究室だ。その中へ入り、レイ殿の指示に従うのだ」


 お母さんは暖かくて柔らかく、そして優しい。

 どうやら、人形の中で抱きしめてもらったのは僕が唯一らしく、少し喜びながらお母さんと一緒に指示された部屋へ。

 中に入ると、僕のパートナーであるレナを含め、レイさんの人形が六体が勢揃いしていた。

 レナに似た……でも、それぞれ僅かに違う六ツ子みたいなレナがずらりと並ぶのはちょっと変な感じがする。

 前までレイさんの人形は三体しか居なかったからね。


「いやー、わざわざすまんね。ちょっと君には、これからある実験に付き合ってもらいたいねん」

「実験……ですか?」

「うん。まぁまぁ、悪いようにはせんから。とりあえず、そこで横になってー」


 お母さんからも同じ指示が出たので、言われた通り床で仰向けに寝転ぶと、


「ほな、ウチの子たちは説明した通りに。先ずはレナちゃんからいってみよかー」


 レイさんが言った事と同じ指示を、お母さんがレナに出す。

 すると、レナが下半身を露出させ、僕の顔の上に。


「レナ!? というか、お母さん。これは!?」

「どちらも服を脱いで、互いに舐め合いなさい」


 指示されてしまった以上やるしかないし、やるんだけど……普段僕たちが夜にしている事を、お母さんやレイさんに、他のレイさんの人形に見られながらするなんて。

 でも大好きなレナに舐められ、身体は反応してしまうし、レナも時折ピクンと身体を震わせる。


「もう大丈夫そうやね。ほな、今から二人で子作りしよか」


 お母さんを介してレイさんから無茶苦茶な指示が出たけど、むしろ今はありがたい。

 こんなにされて、もう我慢出来ないし。

 皆に見られながらレナとしていると、そろそろ……という所で、


「はい、ストップ。一旦抜こか」


 レイさんから鬼畜とも言える指示が。

 いや、絶対にタイミングが分かってましたよね!?

 あと少し……あと少しだったのに。

 レナも僕のを受け止められず、残念そうにしている。

 だけど、お母さんからも抜くようにと指示が出て……うぅ。こんなの生殺しじゃないか。


「よっしゃ。ほな、次はこれや。我慢させてるのは可哀想やから、レナちゃんはちゃちゃっとやったって。ほんで、君は四つん這いになろか」


 もう、どうにでもなれと、四つん這いになると、レイさんの別の人形が透明な容器を僕の身体の下で持つ。

 その一方で、レナが僕のを手で激しく……あぁぁ、出ちゃうっ!

 さっきまで出る寸前だったから、レナの手であっさり果ててしまい、皆に見られながらアレを出してしまった。

 夜に皆でパートナーを入れ替えてしている人形たちも居るけど、こうして見られながらというのも、悪くないかも。


「おー、アレックスはん程ではないけど、ボチボチ出たなー。ほな、二回目いこかー」


 どういう事かと思ったら、僕とレナがしていた横で、二体目のレイさんの人形が、三体目の人形に舐められていたらしく、既に準備万端で待っていた。

 僕は再び仰向けに寝かされ、二体目の人形に舐められ……挿れられたっ!

 ……まさか、六人全員と同じ事をするのっ!?


「あ、その顔は気付いてもーた? とゆー訳で、君一人でどれだけ出せるのか知りたいから、頑張ってな! ウチはその間に、君が出してくれたコレの成分を調べるから」


 え!? 待って!

 見れば、三体目が四体目に舐められていて、次の準備が始まっているし、不完全燃焼のレナは六体目に舐められ……あ、ビクンビクンしながら、ぐったりしてる。

 お母さん! これ、いつまで続けるのっ!?

 お父さんは凄いっていう噂は聞いているけど、僕たちはお父さんみたいには無理だからねっ!?

 ……あぁぁっ! また寸止めされて……どうせなら手じゃなくて、中で出したいよーっ!

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