第119話 ベッドの下に潜む人形
「モニカ……風邪ひかないの?」
「らいじょーぶ! 私は寒さに強いから。それより、ご主人様とお散歩に行くのー!」
ユーディットが全裸のモニカを心配して……って、体調の話!?
いや、体調が悪くならないとしても、世間体が悪過ぎるっ!
村の中を全裸で練り歩いたりしたら、リザードマンたちに迷惑が掛かるだろ。
「だめーっ! アレックスは、私が先なのー!」
「やだぁ! お散歩行くぅー」
エリーとモニカの酔っ払いコンビが、左右から俺の腕を引っ張ってくるし、ユーディットとソフィに見られているし……サクラ、助けてくれ。
目の前に居るサクラに、助けを求める視線を向けると、
「分かりました。アレックス様! 今こそ分身スキルの修行の機会です。エリー殿と寝るアレックス様と、モニカ殿と散歩へ行くアレックス様。どちらもやりましょう」
この状況を打破する答えが……って、ダメだろ。
とりあえず、全裸で散歩は却下だ。
だが、分身は使えるな。
「よし、エリーと寝よう。先に部屋へ入っていてくれ」
「はーい!」
エリーがスキップで奥の部屋へ行ったので、次はモニカだ。
「モニカ。服を着るなら、散歩に付き合おう。ただしエリーと共に、俺の攻めに耐えられたらだ」
「そ、それはつまり、昨日のように激しく求めてくださる……はいっ! では、エリーさんと待ってますぅ!」
モニカも奥の部屋へ駆けて行った。
よし、酔っ払い二人を纏められたな。
「さぁ、ユーディットはこっちの部屋で寝ようか」
「えー、私は仲間外れなのー?」
「いやいや、俺とソフィ、サクラの四人で一緒に寝るぞ」
「そうなんだー。じゃあ、いいよー」
ユーディットを右側の部屋に入れ、ソフィも同じ部屋に入ってもらう。
「サクラ。すまないが、二つ頼みがある」
「なんなりと」
「一つは、俺の分身をあの部屋に連れて行って欲しいんだが、頼めるか?」
「畏まりました。拙者も、混ざってよろしですか?」
「ま、まぁ構わないが、二つめの頼みがあって、その……俺の本体から出てしまうアレを何とか出来ないだろうか? ユーディットたちにバレないように」
「どういう事でしょう?」
「いや、分身がエリーたちと交わるだろ? で、俺の分身がアレを出す時、同時に本体もアレを出してしまうからさ」
ユーディットやソフィと一緒に寝ている横で、俺が突然アレを出したら匂いでバレてしまう。
流石に、この二人にはアレに関わらせたくないからな。……まぁソフィは思いっきり飲んでいるが。
「承知しました。何とか致しますが……私がアレックス様のベッドに潜り込むと、確実にユーディット様たちが気付きます。ですので、私の人形……サアラに対応させても宜しいでしょうか。小柄ですし、気付かれ難いかと」
「……し、仕方ないか。頼む」
「はいっ! 畏まりました! ……えへへ。やっと父上と同衾……こほん。何でもありません」
いや、同衾って、サアラはその意味を分かって居るのか!? ……分かっていそうなので突っ込まないが、あくまでアレの処理だけだからな?
幼いサクラの人形に、こんな事をさせるのは気が引けるが、ユーディットやソフィのすぐ横でアレを垂れ流すのと、どちらがマシなのだろうか。
そんな事を考えながら、分身スキルを使い、そっちはサクラに任せる。
一方で、俺はユーディットとソフィが待つ部屋へ。
「アレックスー! 見てみてー、このベッド面白いよー! 真ん中に穴が開いているのー」
何の事かと思って見てみると、ユーディットの言う通り、それぞれのベッドの真ん中に、子供が入れそうな程に大きな穴が開いていた。
というか、家の巨大なベッドを想像して、一つのベッドで皆が寝ると思っていたけど、人数分のベッドがあるのか。
だったら、少し離れているし、サアラに処理してもらわなくても、何とかなるかもしれないな。
「マスター。おそらく、リザードマンの尻尾を入れられるようにしているのかと」
「なるほど。太くて大きな尻尾が生えているから、仰向けで寝る時に、ここへ尻尾を入れるのか」
「あー、わかるー。私も翼があるから、うつ伏せで寝るしかないもんねー」
ソフィとユーディットと話をしていると、突然アレを舐められている感触がし始める。
この舐め方は……エリーだな。いつもより激しいのは、酔っているからか?
とりあえず、アレが臨戦態勢になってしまった事を悟られないようにベッドへ入り、
「じゃあ、今日は俺もユーディットと同じ様に、うつ伏せで寝よう」
「え? アレックスは普通に寝なよー」
「いや、これで何かユーディットの眠り方の改善案が見つかるかもしれないだろ? という訳で、おやすみ」
「うんっ、おやすみー」
真ん中に開いた穴の位置にアレが来るようにして寝る。
上向きだと、どうしても毛布の膨らみでバレるからな。
これなら大丈夫だ。
そんな事を考えているうちに、分身がエリーに挿れられ、モニカとサクラから色んな所を舐められている。
だが、一人だけ未知の舐め方があるぞ?
口や舌が小さいのに、でも妙に上手い。
これは誰だ……って、出るっ!
「っ!? ち、父上の……凄く濃いっ! それに量が凄いっ! ……でも、美味しいです」
突然ベッドの下から小さな声が聞こえてきて……って、サアラなのか!?
どうやって入ったのか、リザードマンの尻尾を入れる穴に、サアラが潜んでいて、
「お任せください。父上のは私が全部綺麗に飲みますから」
いや、そんな事は頼んでないっ!
俺が頼んだのは、出てしまったアレの処理……って、飲めって意味ではないんだっ!
とりあえず、ユーディットが眠りに就き次第、サアラには穴の中から出てもらおう。
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