第429話 VS蚩尤(その16)

霧が蒸発し僅かな神気が残る。


雨師「何があった?どうして霧が晴れた?」


ハーミアは雨師に飛び掛かった。


瞬間閃光が目を眩ます。


電母レイジー「お前の相手は私がしよう。」


電母レイジーの右手の鏡からハーミアに光線が放たれる。


ハーミアの周りは極度の熱で歪んでいる。


光線はハーミアの周りの歪んだ空間で、その進行方向が変わりハーミアには当たらない。


ハーミア「良いだろう。電母レイジーは私が倒す!」


悪魔ボティスのリザルド元帥は夸父こほに向かう。


リザルド「俺は夸父こほを貰った。」


夸父こほ「相手に不足無し。」


夸父こほは両手に大蛇を纏い構える。


雷神トールのライゾウは風伯と対峙する。


ライゾウ「さあ、この前の続きだ。」


風伯「ふふふ、今回は本気で相手してやる。」



雷公が神速で悪魔キマリスのオニバルの前に出現した。


雷公「貴様の相手は俺がしよう。」


雷公は右手にのみ、左手に木槌きづちを構えた。


オニバル「良かろう。」


オニバルは右足を半歩出して、腰を落とし半身に構える。


右手で刀の鯉口を切り、手を添えた。

居合斬りの構えだ。


俺の仲間達はそれぞれ悪獣と竜生九子と戦い始めた。


残って蚩尤しゆうと対峙しているのは、俺と麒麟のコボミ、霊亀のリザ、鳳凰のハピ。


リザは俺の右手前に盾を構える。


コボミは右後ろでしなやかに中腰で構えた。


ハピは俺の右後ろ。


悪魔アスタロトがその後方にいる。


応龍のハクは俺の右手に絡まって応龍の籠手になっている。


ハク達とは久しぶりの共闘だ。


俺の身体には右手にハクだが、左手に精霊王で世界樹のレイ。


左目に神眼のアイ、左腰に神刀ムラマサ、身体には悪魔ベルゼブブのスラオが纏っている。


ハクは久しぶりだけど、それ以外はいつもの構成だ。


俺は右足を半歩前に出して、腰を落とし半身で構える。


右手でムラマサの鯉口を切り、右手をムラマサの束に添える。


オニバルと同じ居合斬りの構え。


蚩尤しゆうを注視する。


瞬きもせず、一瞬の動きも見逃さないのだ。


鳳凰のハピが七色の詩を歌う。


戦場にハピの詩がBGMの様に響き渡る。


仲間全員のステータスがアップしていくと同時に敵のステータスが下がるが、ステータスが下がったのは魑魅魍魎達だけだ。


ハピの戦場の歌を久しぶりに聞いた。


昔はこの歌を聞くと戦意が向上したなぁ。


まあ、今もやる気がに満ち溢れてるけどね。


蚩尤しゆう「さて、準備は出来たか?」


蚩尤しゆうは6本の腕でそれぞれ別の武器を持つ。


若干膝を曲げてるが、棒立ちに近い。


「さあ、来い!」



刹那。



蚩尤しゆうは俺の目の前にいた。


あまりにも速すぎて、リザのガードをすり抜ける。

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