第121話 ガラード王国VSシルミル教国(その3)

教国軍はガラード王国の王都を占領し、神聖結界で守って籠城している。

ガラード王国軍が王都を囲んでいる。


「ガラード王国軍に結界は破れないかな?」

サクラ「難しいかもね。今までの結界とは段違いよ。」


「この結界を切り札に考えて攻めてきたんだな。それで乗り切って挟撃を狙ってるのか。破る方法はないの?」

サクラ「貴方か妻達の誰かが行けば破れるわ。」


「俺ならムラマサの一撃かな?」

サクラ「そうそう。神刀だったら楽勝よ。」


「ふむ。ここでガラード王国が亡びるのは良くないなぁ。俺が行くか。」

妻達が行くと魔物の一撃になっちゃうからねー。


ハクとレイがいつの間にか右手と左手に小さい龍と蔦になって絡まって手甲になっていた。


「コボミ!ガラード王国王都まで頼む。」

コボミは人化形態から馬並みの大きさの麒麟に変わる。

スラオがピョンピョン跳ねてきた。


鞍になってコボミの背中に張り付く。

俺はコボミの背中に飛び乗る。


リザが後ろに飛び乗ってきた。

リザ「主様の盾ですので。」

と言って微笑む。


コボミは飛び立った。


凄いスピード!

あっという間に王都。

ガラード王国軍の頭上に浮いていた。


ガラード王国軍兵士は、麒麟の姿に驚いている。

ガラールとアレオンが麒麟を見て近付いてきた。


「ガラール、俺が結界と門を斬る!

突撃せよ。

教国の援軍がこちらに向かっている急げよ。」


大声でガラールに伝える。

ガラール「おお!有難うございます。」


俺は麒麟に乗って王都の門に近付く。

王都からは、数百のファイアーランスの塊が俺にとんできた。


リザの左手が前方に伸びる。

霊亀の甲羅の盾が前方に展開した。

リザ「任せてください。」


数百のファイアーランスを霊亀の甲羅盾は弾く。

俺は透明な結界に近付く。

ムラマサの鯉口を切る。


麒麟の背に立つ。

麒麟は右を向いて、結界に横付け。

ファイアーランスの切れ間に合わせてムラマサを抜刀。

聖なる光の剣筋が結界を切り裂く。

後ろの門も同時に切り裂かれた。


それを見ていたガラード王国軍は突撃を開始した。

門の中で守っていた教国軍兵士はムラマサに斬られていた。

ガラード王国軍を阻む者はいない。


ガラード王国軍は王都に雪崩れ込んだ。

後ろからガラールとアレオンが進軍してきた。

アレオン「樹海の王様、有難うございました。」

ガラール「これで王都も取り戻す事が出来ます。」


ガラード王国軍は王都を奪還することが出来た。


そして、教国の援軍がガラード王国に来ることはなかった。

兵糧盗まれて大将殺されたからね。


こうして教国の侵略は阻止されたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ガラード王国国王になったガラールが樹海王国の謁見の間で俺と謁見している。


ガラール「樹海の王様、ガラード王国を教国の魔の手より取り戻す事ができました。」

「うむ。無事奪還出来て良かったな。」


ガラール「現在ガラード王国は2度の戦争で疲弊しております。お願いがございます。」

「なんだ?」


ガラール「ガラード王国を樹海王国の領地としてください。そしてガラード王国軍を樹海王国軍に入れてください。復興にお金がかかり軍事費に回す余裕がないので、他の樹海王国の領地同様に樹海王国軍で面倒を見てもらいたいのです。そして、ガラード王国を守って貰いたい。」

「う~ん。」


ガラード王国元宰相アテレスがやって来た。

アテレスは俺が殺した後、蘇らせてリッチとなりうちの宰相補佐をしていた。

アテレス「私からもお願いします。」

「ふむ。承知した。アテレスよ。ガラード王国の宰相になって領地を復興せよ。」

アテレス「有難うございます。誠心誠意努力いたします。」


「また、ガラード王国はガラード領に格下げする。ガラールが領主となれ。」

ガラール「ご配慮頂き恐悦至極でございます。」

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