第122話 VS勇者(その1)
旧ガラード王国(現在はガラード領)の復興は加速度を増して進んでいた。
軍事費が無くなったことによりその分を復興費用に充てる事が出来るのは効果的だった。
また、樹海王国より復興支援が有り、食料が無償で配布される。
盗んだ兵糧だけどね。
そして、各市町村はダンジョン化して建物も一瞬で構築されていく。
ガラード領の市町村には、樹海王国の亜人や人形の魔物と交流が活発化し、人と魔物が共存していく。
そんな噂も大陸中に知れ渡り、大陸中の亜人や魔物も続々集まって来ていた。
その為、国民も爆発的に増えて発展していく。
各都市や町には、狩り用ダンジョンを設置した。
仕事がない者や腕に自信がある者は、冒険者として国に貢献しながらレベ上げも行う。
その中で特に強い者は軍隊に入り、戦力も益々充実していく。
一方、人間の兵士も増えた事から、ガラード領に軍隊だけの都市が構築された。
そこには、人間の兵士は勿論、コボルト、ゴブリン、オーク、オーガ、妖精、獣人、ダークエルフ等々多くの亜人や人形の魔物も兵士として一緒に生活している。
その都市『軍都アミガル』には、キラービーエンプレスのビーを将軍とした5番目の軍隊を生活させながら、各種訓練を実施させている。
訓練も兼ねて狩り用ダンジョンでレベ上げを行いながら、ダンジョン素材を売り、経済の活性化は進む。
現在樹海王国の軍隊は、将軍副将軍の構成を変更し、副将軍を増やし以下の通りとした。
元帥リザルド(ヨルムガント)
将軍リガント(リザードマン種)
副将軍リガール(リザードマン種)
副将軍コボ4(スペクター種)
副将軍ゴブ2(ゴブリン種)
将軍オニバル(アンデットナイト種)
副将軍ライゴー(獣人種)
副将軍オク2(オーク種)
副将軍トロガス(トロル種)
将軍グレンシー(ダークエルフ種)
副将軍リリア(ゴーゴン種)
副将軍リーネット(ラミア種)
副将軍リガリア(リザードマン種)
将軍コボ2(ケルベロス)
副将軍フェアル(妖精種)
副将軍ホビラグ(小人種)
副将軍グンゴル(獣人種)
将軍ビー(キラービー種)
副将軍アレオン(スペクター種)
副将軍オガ1(オーガ種)
副将軍アレクス(人間種)
アラント辺境伯の領地アラント領とガラード領は人間と亜人や魔物が暮らす平和な領地となった。
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勇者パーティーが樹海王国ガラード領のとある町に向かっていた。
門の前には黒いフルプレートアーマーのオーク兵の二人が門番をしている。
門の前には行列が出来ている。
何人かに一人の割合で中に入れない人がいる。
悔しそうな素振りで来た道を帰っていく。
遠目に見ていた勇者の男タクミ。
タクミ「ユイ、やっぱり厳重な警備みたいだぞ。」
ユイ「そうだね。あのデカイ門番も怖そうだし。」
タクミ「帰るか?教国の人間は敵だから入れないよ。」
ユイ「隠れて入ろうよ。ラーメンとかカレーライスとか食べたいし。」
勇者達には2名の付き添うメンバーがいた。
その一人聖騎士シレオマ。
勇者に剣を教えている。
教国一番の剣の使い手。
もう一人聖女シエット。
教国一番の癒し手。
教国の中で彼女より回復魔法が使える者はいない。
シエット「確かにラーメンとかカレーライスがあるとは聞いています。後は『寿司』?この辺りには海がないのに新鮮な魚介料理と聞いています。」
ユイ「寿司!」
タクミ「寿司は食いたいな。」
ユイ「ご飯があるんだね。」
タクミ「教国のご飯モドキはもう飽きたよ。本物の白いご飯が食べたい。」
シエット「そして焼き肉という料理があります。牛肉という肉がとっても美味しいらしいです。牛肉を焼いてタレをつけて食べるだけですが、絶品という噂。」
シレオマ「シエット、勇者様達を煽るような言動は慎みなさい。」
シエット「はい。申し訳ございません。」
タクミ、ユイ「「焼き肉!!」」
ユイ「隠蔽の魔法を覚えて良かったわ。」
ユイが呪文を唱えると勇者達四人は消えていく。
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