第257話 饕餮(その2)

闇の刃が白い毛を斬り払う。


グレンシー「部下を喰われてはたまらんね。」


饕餮トウテツの前に影が出来る。


グレンシーが影から浮かび上がる。


グレンシー「リーネット、リガリア、リリア撤退だ。後は任せろ。」


グレンシーの右隣に影が出来て、影からデルガが出現。


デルガ「流石、町一つ喰らい尽くしただけはありますね。」


饕餮トウテツ「貴様らも喰ってやるぞ。」


饕餮トウテツから邪悪な神気が溢れて来た。


グレンシーから闇の触手が槍となって伸びる。


饕餮トウテツの神気に触れると霧散むさんする。


グレンシー「ふむ。闇魔力は効かんか。」


デルガ「それは困ったのう。我らは闇魔力のスペシャリストだからな。」


邪悪な神気に覆われた白い毛がグレンシーとデルガに吹き出すように伸びて襲いかかる。


饕餮トウテツと二人の間にリガントが飛び降りて来た。


リザルドの邪気を纏った魔剣が白い毛を斬り払う。


リザルド「しょうがない。俺一人に任せろ!」


リザルドは満面の笑み。


グレンシー「いやいや、見てるだけでは申し訳ない。」


デルガ「そうですね。見てただけでは、陛下に顔向け出来ません。」


デルガ「リザルド元帥、進化して参戦する。ちょっと時間を稼いでくれ。」


リザルド「ははは、倒しちまったらすまんな。」


グレンシー「私も進化して参戦しますよ。」


リザルド「分かった。分かった。」


リザルドが魔剣でを振り上げ饕餮トウテツに迫る。


饕餮トウテツは縮れた羊の毛を伸ばし、リザルドの魔剣を絡めとろうとする。


魔剣は饕餮トウテツに叩き込まれるが斬れない。


衝撃も羊毛に吸収される。


魔剣に羊毛が絡み付く。


リザルドは羊毛を魔剣で斬り払い飛び退く。


リザルド「魔剣では斬れないか。」


デルガは無言で邪気を解き放つ。


邪気は濃くデルガの姿を隠す。


邪気の中でデルガは進化していた。


邪気がデルガの中に吸い込まれていく。


現れたデルガの姿は悪魔になっていた。


黒髪。鋭い目。黒い瞳。鷲鼻。

曲がった2本の角。

黒い三対六枚の翼。

長いしっぽ。


デルガは悪魔ビフロンスに進化した。


グレンシーは闇に覆われている。


闇が薄れていくと、姿が見えてくる。


天馬ペガサスに乗っている。


槍を携え、旗を掲げた端整な騎士。

シルバーの鎧。

黒髪から2本の角。2枚の翼。


グレンシーは悪魔エリゴスに進化した。


デルガとグレンシーが参戦。


グレンシーが天馬に乗り饕餮トウテツに迫る。


饕餮トウテツ「旨そうな馬だ。」


饕餮トウテツの白い羊の毛が伸びて、天馬を捉えようとする。


天馬はヒラリと躱す。


グレンシーの魔槍が饕餮トウテツに突き刺さる。


饕餮トウテツ「ぐっ。」


饕餮トウテツが小さい悲鳴をあげた。


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