第333話 千尋の洞窟(その7)
アンナの回りにその眷属が倒した魔物を持って召喚されて出現する。
アンナは眷属から魔物の死骸を受けとるとグレイアが闇の中に保管する。
その後、眷属をまた送還して洞窟の何処かに送る。
その作業が永遠と繰り返されている様だ。
また、キュウが瞬殺した魔物もグレイアは闇の中に仕舞う。
「魔物倒し過ぎじゃない?」
アンナ「この階の魔物は全て倒して闇に仕舞いました。」
「え、全て?」
アンア「はい。1階と2階の魔物も全て倒しました。」
「不味いなぁ。」
アンナ「不味いですか?地下4階も地下5階も眷属達を派遣しほぼ網羅しています。
冒険者達に見つからないように、偵察用とは別に魔物討伐の眷属として、キラーアントアサシンを召還して素材回収させてますが。」
「なるほど、それでアンナの回りで、しょっちゅう眷属達が召喚送還されているんだね。
それはやりすぎだな。冒険者ギルドで大問題になっちゃうよ。
俺達が侵入している事がバレちゃう可能性がある。
少なくともこの洞窟に何かが起こっていると思って、調査の手が入るな。まあ、倒しちゃった魔物はしょうがないから、今後はルート上で出会った魔物だけ狩ろう。」
アンナ「承知しました。」
「アンナ、冒険者ギルドも偵察しててね。」
アンナ「はい。この街の重要な施設には眷属を派遣済みです。冒険者ギルドも監視中です。」
「流石アンナだね。それから死骸から素材の回収もしないとね。」
グレイア「そうですね。それでは、死骸は我が領地に転移させて、配下の者達に解体させます。そして素材だけを私の闇に保管する事にします。」
「地下5階まで眷属達の偵察が出来ているなら、地下5階以降の宝箱のの中身は眷属達に回収させてね。」
アンナ「承知しました。キラーアントアサシンの召喚を止めて、キラーアントシーフを召喚し宝を回収させます。」
俺達はアンナの案内で最短ルートを進む。
あっという間に地下5階のボスの間に来ていた。
大きい鉄の扉を開ける。
まるで自分の家の玄関の扉を開けるように気楽な感じだ。
中にはゴブリン集団が待ち構えていた。
ゴブリンジェネラル一匹。
ゴブリンアーチャー数匹。
ゴブリンメイジ数匹。
ゴブリンソルジャー数十匹。
「おお、いっぱいいるね。」
キュウ「ここはお任せ下さい。」
ゴブリンアーチャーから矢の雨が降り注ぐ。
ゴブリンメイジからは魔法がガンガン飛んでくる。
そしてゴブリンソルジャー達が走って向かって来た。
キュウの身体が巨大化した。
九本の大きな尻尾を振り回す。
矢が尻尾に弾かれた。
魔法も尻尾に当たり掻き消される。
キュウはゴブリン達に向かって走る。
その後は蹂躙だ。
爪で切り裂くと同時に尻尾から色々な魔法が無詠唱で間段なく放たれて、ゴブリン達が消滅していく。
後にはゴブリン達の魔石だけが残った。
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