第162話 魔法学園校長エルセラ(その1)

昨日はウィーラの店で使い魔を契約した後、買い物に行って、宿屋に泊まった。


買い物にはセクシーな姿のウィーラとその使い魔のロック鳥のロクも同行し、色々な店を案内して貰った。


魔法国家だけあって、使い魔を連れている人も多い。


黒猫のミサキ、九尾の狐のキュウ、不死鳥のフェン、ロック鳥のロクが一緒でも目立つ事は無かった。


ヌエのライゾウでさえ一緒にいても大丈夫。


しかし女性の買い物に付き合うのはしんどいね。


足が棒のようになる。


散歩で同じ距離を歩いてもそれほど疲れないのに何でだろ。


街中じゃなければ麒麟のコボミに乗りたいぐらいだ。


ウィーラは直接買い物に出るのは始めてらしく、ハイテンションで精力的に回って楽しそうだった。女性陣ときゃーきゃー言ってた。


特にサクラ、ヒナ、ユイとは仲が良いみたいだ。


服も魔道具も武器も防具も樹海王国の方が、高品質である事は確認出来た。


アクセサリーはデザインが異なるので、ちょっと新鮮。


魔法付与は流石に魔法国家だけあって充実していたが、ウィーラはもっと高位の付与が出来るとの事なので、樹海王国にもその技術を伝承して貰う予定だ。


宿の一階で朝御飯をとっていると、セクシーウィーラと小鳥サイズのロクがやって来た。


ウィーラ「今日は学園に行くんじゃろ。同行するぞ。」


「有難う、宜しくね。」


サクラ「ウィーラは店から出ないから、学園の事は分からないでしょ。」


ウィーラ「使い魔が見たものは、見てるから分かるのじゃ。」


ヒナ「なるほどー。

私も視界共有してみよー。

おー。見える見える。」


ヒナはキュウの尻尾をモフモフしながら会話に交ざっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

学園の門前についた。


もう授業が始まっているので生徒達の姿は少ない。


中に入ろうとする。


エルフ「あら、学外の方達かしら?」


エルフの女性に後ろから声を掛けられた。


金髪。長髪を纏めた髪形。

広い額。

切れ長の目、青い瞳。

鼻筋が通っている。

柔らかく小さい唇。

尖った耳。

優しい笑顔。

細身で長身。

8等身。モデル体型。

紺のパンツスーツ上下。

スーツは華麗な模様の刺繍。

白いドレスシャツ。

小さい竜が右肩の上に浮かんでいる。



グレイア「エルセラ!貴様何故ここにいる!」


エルセラ「あら、グレイア久しぶりね。

今、私がこの学園の校長だからよ。」


グレイア「校長?」


エルセラ「あれから、学園で研究を続けていたら、いつの間にか校長になったのよ。

貴方こそ何故ここに来たの?」


グレイア「ただの観光よ。」


エルセラ「貴方は確か国に帰って女王になったのよね。

貴方の国は樹海王国に飲み込まれたはず。

とすると、その後ろの方々は樹海王国の方々かしら?」


グレイア「相変わらず、頭の回転だけは早いが馬鹿だな。」


エルセラ「何の事かしら?」


グレイア「知らない振りして見逃せば良かったのよ。」


エルセラ「校長として学園の危険は見逃せないわ。」


「グレイア、エルフは見逃せないぞ。」


コボミ、ライゾウが臨戦態勢になる。


左手からレイも出現。


エルセラ「エルフだけど、どうしたのかしら?」


「右肩にいるのは精霊だよね。

不当な奴隷以下の契約を長年してるんだろう。

精霊を解放して貰おう。」


エルセラ「断るわ。バッハは大事な友達よ。」


ライゾウ「大事な友達をその精霊の腕輪で縛るのか!」


ライゾウの雷撃が飛ぶ。


右肩の竜バッハがエルセラを庇って雷撃を受ける。


コボミが麒麟になってバッハと対峙する。


バッハは大きくなって炎のブレスを吐き出した。


炎のブレスが、ライゾウとコボミ、その後ろにいる俺達に向かってくる。


リザが前に踏み込み、霊亀の盾を展開。


炎のブレスは飛散した。


グレイアから複数の触手が伸びた。


エルセラの身体を一瞬で拘束する。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る