第72話 樹海王国
スパ「その他でシルミル教国と古龍山脈、魔族の国ですが、子蜘蛛の展開が完了出来ていないので、概要の報告となります。」
「分かった。続けてくれ。」
スパ「シルミル教国は深淵の樹海より南東の位置にあります。
ガラード王国の敗戦でちょっときな臭い様子です。
軍備を拡充しています。
もしかしたら、ガラード王国に侵略することもあり得ます。」
「それは危険だな。今のところガラード王国を助けるつもりは無いが、情報収集は必要だろう。子蜘蛛の展開を急いでくれ。」
スパ「承知しました。」
スパ「そして古龍の山脈は深淵の樹海より北の位置にあります。
各部族、集落など戦争前と変わりありませんが、ドワーフが我が国に移民してきたため、鍛冶製品はアキート商会に依存しています。
武器と防具の要望が大きい状況です。」
「武器と防具は我が軍の配備が完了してから、レベルを落としたものを売ろう。」
スパ「魔族の国は古龍の山脈より北の位置にあります。
四天王の一人、オーガエンペラーの豪腕のガランドが軍備を増強中です。どこかのタイミングで侵略をしてくると思われます。
魔族の国全域には小蜘蛛の展開をしていないので詳細は不明です。」
「此方も危険だな。シルミル教国と同様に情報収集を進めてくれ。」
スパ「承知しました。」
「次に、いつまでも国名をつけずに我が国ではかっこがつかないので、国名を決めたので発表する。」
みんな「おお!」
「国の名は『樹海王国』とする。
樹海の王になっちゃたし。」
みんな微妙な感じで賛成。
反対はない。
ネーミングセンスが無いんだよぅ!
君達の名前みればわかるだろう!
ハク「じゃあ、戦争が始まる前に、今のうちに建国の儀と結婚の儀をやっちゃおう。」
婚約者達「いいねー!賛成」
結婚?婚約じゃ無いのかね。
まあ、いいか。
「アキート、婚約の準備は進んでいるか?
建国と合わせて最短で出来る日はいつになる?」
アキート「奥様達のドレスは作成済みです。指輪も用意しました。宗教色が無いパーティー形式であればすぐにでも。建国は聞いたばかりなのでなんとも・・・。」
「形式に拘らないよ。中身が大事。建国なんて和紙に『樹海王国』って書いて眷属念話でイメージ送れば良いんじゃね。」
ヒナ「日本の元号改訂みたいだねー。」
「まあ、建国は結婚パーティーで発表だけでいよ。参加メンバーは現在会議に参加してる者達でしょ。」
アキート「発表の件承知しました。後日周辺勢力に通知します。参加者は会議メンバーです。」
「今晩、夕食時にやっちゃうか。」
婚約者達「やったー!」
リンダ「あらあら、妹の結婚だからプレゼントは用意したいわ。もう少し時間をいただけないかしら。たぶん他の領主達も焦ってるわよ。」
ハク「ぶー。プレゼントは後でいいよ。」
「きな臭くなってきたので、早めに終わらせたいんだよな。厚意は嬉しいけど、後で落ち着いてから御祝いは送ってくれ。」
婚約者達「けってーい!」
リンダ、グレイア、キャル、ウルズ、モンタはため息をついた。
アキート「承知しました。」
アキートが給仕係のホムンクルスを呼び寄せ、料理おばさんに夕食会の準備をするよう伝言を頼む。
「いくつか決める事がある。
オーク軍から新しく国民になった者達は人数が多い。
現在オク1の眷属になっているが、オク1は領地経営で多忙のはずなので、オク1の管理から外す。」
オク1「はい。承知しました。助かります。有難う御座います。」
「オニバル、オーク軍の管理を任せる。そしてオニバルには将軍として活躍してもらうので宜しくな。」
オニバル「おお!有り難き幸せ。ヒロト王の為、粉骨砕身将軍職を務めます。」
「オニバル、早速だが状況を聞いての通り、復興支援でコボルトとゴブリンのかなりの人数を派遣している。農場や牧場の人員不足が心配なので、コボ1とゴブ1と相談し、不足の人員をオーク軍から農場と牧場に出してくれ。」
コボ1、ゴブ1、オニバル「「「承知しました。」」」
「また、オニバルは空を飛べない欠点があるので、邪眼1名、ドラゴン1名を配下に入れる。リガント、人選を頼む。」
リガント「委細承知しました。」
オニバル「重ね重ね有難う御座います。この機会に私も眷属にしてください。」
「ルシー、オニバルを眷属に出来るの?」
ルシー「出来るよ。私の眷属にはなってない。私の死霊魔法で蘇らせたので、私には逆らえない様にしてるけどね。」
「ふ~ん。」
オニバルをテイムした。
<アンデットナイトをテイムしました。>
メッセージが流れる。
オニバル「おお!強くなりました。身体が軽く力もUPした様です。」
「宜しくね。」
オニバル「こちらこそ宜しくお願い致します。」
「リザルトはまだまだ戦闘参加したいよね。」
リザルト「そうよの。まだまだレベ上げして進化したいのぅ。」
「無職もかっこわるいので、軍事面の相談役としてリガント、オニバルを助けてくれ。」
リザルト「ふむ。承知した。」
「我が国は急激に拡大しているので、内政の人員が不足しているように思う。これからも拡大するかもだし。俺は書類仕事は一切しないので、誰か良い人材の心当たりは無いかね。」
皆「・・・」
ルシー「不死王の記憶で心当たりがあるわ。私に任せて。」
「おお!良かった。お願いするよ。」
「以上で会議を終了する。特に意見等無いよね。」
カイン「ちょっと待つのじゃ。我は無職じゃ。役職を求めるのじゃ。」
「ん!そうだねー。内政と外交の相談役を命ずる。」
カイン「了解じゃー。」
本日の会議はここまで。
その夜、結婚と建国の食事会は楽しく終わった。
そして夜も問題なく眠り、朝を迎える。
ん!問題はないよ。何とは言わないけど、妻達の話し合いで、ハクから出会い順でローテーションになったので全く問題無し。
ルシー「行ってくるわ。」
ルシーは内政の要員スカウトに出発。
結婚後、のんびりと数日を過ごした。
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