第130話 VS連合軍(その1)

皆仕事が早いよ。

あっという間に鎖国は進んだ。

四霊獣結界の拡張が終わった。


シルミル教国からの宣戦布告に対して、樹海王国は鎖国で応じた。

そして周りの国との交流を断った。


ビーは蜂達を樹海王国に連れてきた。

ハピも鳥達を樹海王国に連れてきた。

コボミも獣達を樹海王国に連れてきた。


牧場の動物や魔物まで付いてきたものがいる。

それは酷い。

そこまでやるとは。

泥棒だよ。


早速ダンジョン牧場に連れていったけどね。


さて、結果が出るまでには暫く時間がかかるだろう。

ゆっくり待ちましょう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シルミル教国、ステラド帝国、小国群の軍。

長い名前なので連合軍と呼んじゃおう。

連合軍はステラド帝国に集合し進軍してきた。

10万の大軍。


兵糧もかなり必要だろうな。

食糧難が進むぞ。


四霊獣結界は既に拡張再構築を終えている。

連合軍の魔法、古代兵器、攻城兵器等で攻撃するが、結界はびくともしない。

10万の大軍は結界前に駐留している。


リガント軍5万が対峙している。

全員黒のフルプレートアーマー。

人間、オーク、ゴブリン、オーガ等が混在している。

人間を多目に配置した。

ダンジョンで作成した砦の上から、連合軍の同行を監視している。


今回の連合軍の将軍は、教国の聖騎士シレオマ。

シレオマ「どうなっているんだ。」

兵士「全く攻撃が通じません。」

シレオマ「教国の神聖結界でさえ壊す魔法や古代兵器も通じないとは・・・。」


連合軍に参加しているステラド帝国将軍マシランが、シレオマに近づいて来た。


マシランは大柄な男、人間。

黒い軍服を着ている。

軍帽を目深に被る。

右目にはモノクル。

モノクルは立体的な作り。

小さく短い望遠鏡のようだ。

軍服の袖先に見える右手は機械化されている。

その右手に古代兵器の武器を持っている。

棒のようで細くて長い。

所々太い箇所がある。

見慣れない機械がついている。


マシラン「まさか、魔王が引きこもるとはな。」

シレオマ「こんな事は想定外だ。」


マシラン「あの向かい合っている黒いのが、シレオマが手こずった奴らか。

大小様々だな。

魔物も混ざっている。」

シレオマ「俺が戦ったのは、ハルバートを持った大きめの奴らだ。」


マシランのモノクルが動く。

マシラン「ふむ。あれはオークだな。

しかも只のオークではないようだ。

オークナイト、オークジェネラル・・・、オークキングもいる!

おまえよく生きて帰れたな。」

シレオマ「オークキング・・・。」


マシラン「これは実際に戦う事になったら、かなり厳しいな。」

シレオマ「・・・。」

シレオマは無言でリガント軍の砦を睨んだ。

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