第五章 南の王国

第262話 南の王国へ(その1)

会議の後、数日たったが、窮奇キュウキ饕餮トウテツは出現しなかった。


城のリビング。


「ちょっと南の王国が気になるから見てこようかなぁ。」


と、つい独り言。


ヒナ「えー。一人で行くの?」


しまった聞かれたか。


吸血鬼のヒナが聞いてたみたい。


リザ「私はヒロト様の盾なので同行します。」


霊亀のリザはぶれないね。


ハク「ダメよ。」


応龍のハクは流石さすが正妻。


リザを止めてくれ。


アリア「そうそう。お腹の赤ちゃんが危ないからダメよ。」


天使のアリアはリザの右手を両手で掴んだ。


「スラオとムラマサがいれば大丈夫でしょ。」


サクラ「戦闘になっても大丈夫だろうけど・・・。」


魔女のサクラも反対かな?


ヒナ「浮気の危険はあるなー。」


「浮気?それは無いだろう。」


レイ「私は同行します。」


精霊王で世界樹のレイは妊娠して無いからね。


ハピ「う~ん。レイは男女の中にうとそうだよ~。」


鳳凰のハピは思った事を直ぐ言葉にしちゃうんだよなぁ。


「どうせスパの念話で見てるんでしょ。無い無い。」


不死王のルシーはいぶかしげに俺を見る。


ルシー「ヒロトにその気が無くてもねぇ。」


ユイ「私が一緒に行くよ。」


リッチの勇者で転移者のユイ。


ビー「私も同行します。」


亜神ペナンガルのビーは同行したいみたいだ。


「ビーは将軍だけど領地の防衛はどうする?」


ビー「転移で戻れば大丈夫です。それより一番優先はヒロト様。」


アンナ「私も同行させていただきます。」


キラーアントエンプレスのアンナは領主でしょ。


「アンナは領主でしょ。不在は不味くない?」


アンナ「眷属達に任せてるから問題はありません!

砂漠の防衛もスフィンクス達がいるので大丈夫。

最悪転移で戻ります。」


グレイア「私もデートしたいなぁ。」


ダークエルフ国女王でダークハイエルフのグレイアも、国を空けていいのか?


「グレイア、国はいいのか?」


グレイア「大丈夫よ。宰相に丸投げだし。」


ウィーラ「デートじゃと、わらわも連れていくのじゃ。」


魔女のウィーラも女王のはずだけど。


「ああ、ウィーラは長い間龍脈の守護をしてたから、外に行きたいだろうね。一緒に行くか?国は大丈夫なんでしょ。」


ウィーラ「いくぞ、全く問題無いのじゃ。」


側室になったユイ、ビー、アンナ、グレイア、ウィーラの5人は一緒に行くそうだ。


麒麟のコボミはソファーに座って紅茶を飲みながら黙って見ている。


悪魔バエルのスパは隠蔽で見えないが、何処かで見てるのだろう。


そうそう。妻達が妊娠した後、5人が側室に立候補してリビングにいるので、リビングも狭くなり拡張した。


10人の妻と5人の側室が常時いるから現在は40畳ぐらいだ。


それぞれ自分専用の椅子に座っているが、ホテルのロビーの様に皆ゆったりくつろいでいる。


いつもブラウニーの3姉妹、ブラリリ、ブラルル、ブラロロが給仕をして飛び回っている。

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