第354話 前線都市フロイン(その2)
馬車でそのまま都市に入り宿を探す事にした。
都市の中で道行く人や屋台の店主に聞いて宿屋を決める。
ちょっと宿代が高くても、料理が美味しい宿を選んだ。
宿屋と言うよりもホテルに近い高級な宿。
馬車を預けて宿に入る。
荷物を部屋に置くと宿を出て酒場を目指す。
情報を得るなら高級なレストランより街の酒場だ。
宿を聞いた際、合わせて酒場の情報も聞いていたので迷わず向かう。
夕方近くなっているので、酒場にも人が入り始めていた。
前線の都市フロインの酒場に入る。
大衆向けの酒場。
夕方で客が入り始めている時間なので、すぐ席に案内された。
メニューを見て俺とユイは食事を頼んだが、グレイアとウィーラ、ビー、アンナは酒とつまみを頼んだので、俺とユイも食前酒でワインを追加で頼む。
皆「「「「「かんぱーい!お疲れ様。」」」」」
乾杯をしてワインを飲む。
「アンナ、各テーブルに羽蟻を飛ばして情報収集しよう。」
俺はアンナに小声で頼んだ。
アンナ「承知しました。都市に入った際、羽蟻を都市内に飛ばして監視もしてます。」
「お、いいね。有難う。面白い情報があったら皆で念話で確認しよう。」
アンナ「承知しました。」
俺達は当たり障りの無い会話をしながら、飲食を続けた。
周りのテーブルや都市内の情報を時々アンナに確認するが、特に変わった情報はない。
暫くすると、酒場に兵士達が入ってきた。
訓練が終わって夕食を食べた後、一杯飲みに来たらしい。
ユイ「兵士達が来たね。何か情報があるかも。」
「どうだろう」
兵士達は訓練の厳しさや上官の愚痴等を話している。
ウィーラ「これと言ってこの都市の不可思議な状況に関する話は無さそうじゃの。」
ユイ「そうね。愚痴とエッチな話ばっかり。」
その時、酒場の一番端で飲んでる二人組のこそこそ話が気になった。
兵士A「いつ家に帰れるんだろう。」
兵士B「そうだな。1ヶ月もここにいるが、戦争もないし訓練ばっかりだ。」
兵士A「戦争が無いのは助かるけどな。」
兵士B「そうだな。だけど戦争がないと給金も上がらんぞ。」
兵士A「一発活躍してお金貰って、帰れればいいがな。」
兵士B「戦争が始まらないとそれも出来ないだろう。」
兵士A「しかし、戦争の『せ』の字もないな。」
兵士B「うむ。敵の姿も見てないぞ。警戒もしてない様だしな。」
兵士A「本当に戦争するのかね。」
兵士B「分っかんねぇ。」
そのとき、酒場にヴァルキリーが
俺達は酒場の入口を見て驚いた。
ヴァルキリーはスクルド、ヒルド、スコグルともう一人。
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新作投稿しました。
4/22 17:00
第1話スタートしました。
気が向いたら読んでみて下さい。
タイトルは、
『Sランクパーティーに捨てられたポーターは実は最強の空間魔法使いだった。~虐げられた世界に復讐して『ざまぁ』するんだぁ!~』
URLは
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895829006
です。
宜しくお願い致します。
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