第244話 サンドワーム(その4)

リッチの宰相デレイズとステラドを召喚。


デレイズ「お呼びいただき有難う御座います。何の件でしょうか?」


「ステラド帝国と小国群間の輸送の為、砂漠に進出することにした。」


ステラド「お呼びいただき有難う御座います。おお!小国群との交易の樹海帝国側窓口がステラドになるのですね!」


「いや、窓口ではなくて、通り道程度だよ。」


ステラド「いやいや、それでも人の流れが出来ると莫大な利益がぁ!」


ステラドは興奮し始めた。


「まあまあ、落ち着いてこれから説明するからよく聞きなさい。」


ステラド「失礼しました。」


デレイズ「なるほど、喫緊の課題、魔の砂漠対応ですね。」


「魔の砂漠?まあ名前は置いといて、問題があれば都度改善していくとして、まずは、砂漠の中心部に魔神の遺跡を移設する。


その後魔神の遺跡を中心に都市を造ってくれ。


ここを砂漠を管理する拠点とする。砂漠の領主はアンナとする。


アンナを補佐する宰相と事務方を派遣する必要があるぞ。」


デレイズ「承知しました。」


アンナ「えっ、え!・・・承知しました。」


俺はアンナを向いてウィンク後、念話で。


(アンナ、宜しくね。)


アンナ(身に余る大役、精一杯務めさせていただきます。)


「ダンジョンもあるので、冒険者ギルドを始め各ギルドの支部も開設だ。


輸送隊が宿泊するホテルも必要だな。


その他必要な施設と派遣する人員は任せる。


魔神の遺跡はダンジョンポイントが豊富ではないので、最優先の施設以外は手作りになるぞ。


優先は輸送隊が最低限必要な宿泊施設だな。」


デレイズ「承知しました。警備体制は如何いたしましょうか。」


「砂漠の警備は原則キラーアントに任せるが、この都市だけは魔神の遺跡のスフィンクス、アメミット、セジャ、セフル、アケクに任せた方がいいな。


初めは前回魔神の遺跡攻略時に倒した遺体があるので、ハクやグレイア、ユイに聞いてアンデット化した眷属達で賄おう。」


デレイズ「承知しました。」


ハク、ユイ、グレイア「「「任せて。!」」」


アンナに向いて話を続ける。


「アンナ、魔神の遺跡からステラド側と小国群側に向けて馬車で1日程度の間隔の場所にキラーアントの巣を作ってくれ。


巣はステラドと小国群に着くまで何ヵ所も必要だよ。」


アンナ「承知しました。輸送隊の道に添って作るのですね。」


「そうそう。」


デレイズに続きを説明。


「デレイズ、アンナが作ったキラーアントの巣を中心に町を作ってくれ。


宿泊所をメインとした町だ。警備はキラーアントにして貰う。」


デレイズ、アンナ「「承知しました。」」


「輸送隊の護衛ついてはキラーアントと冒険者ギルド、傭兵ギルドに任せよう。


サンドワームの対策がしっかり出来るように、初めは冒険者と傭兵はキラーアントと共に依頼を受けて、色々教えて貰うといい。


キラーアントはサンドワーム狩りのプロだからな。」


デレイズ「なるほど。」


アンナ「承知しました。」


「各都市や町は、砂漠の砂をどけてアリアの息壌ソクジョウを地面とし、防衛と緑化の一石二鳥を狙う。


また、レイに植物を生育して貰い、緑化に必要な精霊を派遣して貰う。


これにより都市や町作りの効率と環境改善が大幅に進むだろう。」


レイ、アリア「「了解。」」


「最後に、俺が前にいた異世界では、砂漠には石油や各種鉱石等の資源が沢山あった。


業務中にその事も頭に入れて、資源らしい物が有ったらサクラに相談だな。」


サクラが自分を指さし。


サクラ「私?」


「そそ。頼むよ。有用な資源かどうかこの世界の人に判断して貰うより、異世界転移者で適切な判断が出来るサクラにお願いしたい。」


サクラ「しょうがないわね。」


「アンナ、初めは町周辺だが、キラーアントのテリトリーを輸送経路周辺、その周りと徐々に広げて、ゆくゆくは砂漠全体を管理してくれ。


その際、各種資源調査も平行で頼むよ。」


アンナ「承知しました。」

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