第431話 VS蚩尤(その18)

悪獣と戦ってる仲間は・・・。


蛇身人面の窫窳あつゆと戦う悪魔アンドロマリウスのリリアと悪魔リリスのリーネット。


のみの牙を持つ鑿歯さくしと戦う悪魔ロノウェのゴブ1。



九頭の竜である九嬰きゅうえいと戦うダークハイエルフのグレイア。


巨大な鳥の大風たいふうと戦う亜神ペナンガルのビー。


巨大な蛇である修蛇しゅうだと戦う悪魔ゼパルのリガント。


巨大な猪である封豨ほうきと戦う亜神ヴァラーハのオク1。


皆、攻勢の様だ。


俺とリザは蚩尤しゆうに飛び掛かる。


蚩尤しゆうは6本の腕の6種類の武器でコボミとアスタロトを圧倒している。


俺はムラマサを抜刀し蚩尤しゆうに突き刺す。


蚩尤しゆうは剣で払い、で俺を斬り払う。


隣で飛び込んだリザが盾でを受け流す。


スラオから闇の触手が大量に出現し、蚩尤しゆうを絡めとる。


ライゾウが持っていた宝貝パオペエ息壌そくじょうの砂も蚩尤しゆうの周りに広がっていた。


ライゾウ「陛下、息壌そくじょうはそっちの手助けをさせる!」


ライゾウは風伯と向かい合ったまま、布袋から息壌そくじょうを解放し、俺の支援に回した様だ。


応龍ハクが俺の右手から尻尾を伸ばす。


精霊王レイが俺の左手から世界樹の蔦を伸ばす。


神眼アイが未来眼で蚩尤しゆうの次の動きを予測し、スラオと息壌そくじょう、ハク、レイに念話で指示しているようだ。


暴れる蚩尤しゆうの6本の腕を一瞬拘束した。


ハク「長くは持たないわ、今がチャンスよ!」


俺は袈裟斬りでムラマサを振り抜く。


天之尾羽張あめのおはばり!」


渾身の袈裟斬りが蚩尤しゆうを両断した。


左の肩口から右の脇腹にかけて両断された蚩尤しゆう


血は流れず。


断面から黒い神気が漏れ出す。


そして白い糸のような紐のような細く長い何かが、涌き出て断面同士を繋ぐ。


(うわ、神刀のスキルでも死なないのか? 魔王の様に何か条件があるのかな?)


ハク(転生神の様に首を落とせばいいのかも?)


俺はムラマサの神気を身体中に纏ったまま踏み込む。


ハク、レイ、スラオ、息壌そくじょうはまだ拘束中だ。


蚩尤しゆうの首を横薙ぎに斬り払う。


首は下に落ちず、宙に浮かぶ。


蚩尤しゆうは口を歪ませ喋りだした。


蚩尤しゆう「流石、樹海帝国皇帝。だが、この程度では俺は殺せんぞ。」


(ハク、ハピ、コボミ、リザ。四霊獣結界で封印だ!)


ハク、ハピ、コボミ、リザ(はい!)


ハクは蚩尤しゆうに絡めた尻尾を離し元に戻る。


レイも蔦を切り離した。


スラオの触手と息壌そくじょう蚩尤しゆうを拘束している状態で、俺はムラマサで蚩尤しゆうを滅多斬りにする。


その間にハク、ハピ、コボミ、リザは蚩尤しゆうを囲む。


蚩尤しゆうの身体はばらばらになるが宙を浮いたまま。


黒い神気と共に漂う蚩尤しゆうの肉片。


四霊獣結界が発動した。


4人から神気が、蚩尤しゆうに流れる。


閃光。


漂う黒い神気と共に蚩尤しゆうの肉片が圧縮されていく。


コロン。


黒い塊が地面に転がった。


その塊をハクの異次元に収納して貰った。


蚩尤しゆうを封印したぞおおおお!」


戦闘中の仲間達と風伯、雨師、雷公、電母、雲使いがこちらを振り向いた。


夸父こほは絶命しており、生き残った悪獣と竜生九子は脱兎の如く逃げ出した。


「ふう、終わった・・・。」


残った蚩尤しゆうの部下達は黙って俺を見ていた。


俺は蚩尤しゆうの部下達を見回す。


「で、貴方達はこれからどうする?」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


蚩尤しゆうの部下である風伯、雨師、雷公、電母、雲使いは投降した為、戦いを終えた。


俺達は風伯達に案内されて南の王国の龍脈に行き、四霊獣結界で封印した。


これ以上魑魅魍魎達は出現しなくなったが、既に南の王国中に拡散した魑魅魍魎達はそのまま、生存している。


逃げた悪獣達や竜生九子達もどこかにいるだろう。


南の王国に作った拠点は、そのまま残しヴァルキリー達や風伯、雨師、雷公、電母、雲使い達が住む事とした。


魑魅魍魎達を駆除しながら、人々が住める土地を少しづつ広げていくのだ。


そしてダンジョンは南の王国の龍脈まで伸ばす。


取得したDPで将来都市を復活させて、避難していた人々が帰れる様にする予定だ。


南の王国全土はこのまま樹海帝国の領地となるだろう。


ハーミアは拠点の地下に展開したダンジョンの最下層に一人で住む事になった。


日照り神であるばつは地上に住むことは出来ない。


ハーミアがいるだけで、その地域が干魃になるからだ。


俺達は今日も、樹海帝国皇帝の城にあるいつものリビングにいる。


ブラウニーのブラリリ、ブラルル、ブラロロが忙しく給仕をしている。


ハク「この大陸は全て樹海帝国になったね。」


「え、そうだっけ? 南の王国の小国群でまだ傘下に入ってない国があるだろう。」


ハク「何言ってるの。アマゾネスのヒポリュテが全て併合しちゃったわよ。」


「うっそー。マジ?」


ヒナ「マジマジ。」


サクラ「大陸平定完了ね。」


「別の大陸を目指すか?」


リザ「同行します。」


ヒナ「皆が出産するまで待ってよ。」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


長い間ご愛読ありがとうございました。

この作品は初めて投稿した作品ですが、何とか完了させる事が出来ました。


皆さんの温かいコメントに励まされ、最後まで投稿を続けていく事が出来ました。

感謝感激です。


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魔物使いの異世界大陸平定記 ボルトコボルト @knasm

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