第348話 迷宮都市ラビリス(その6)

ラバガル「平民ども土下座だ。そしてひたすら謝れ。そこまでされれば許してやらなくもない。」


「いや、謝る気は無いよ。どっちかと言うと、あんた達を逃がす選択肢は無くなったと言うことだ。」


騎士「無礼者!その言葉使いが不敬罪なのだ。ふざけた事を言うな!」


騎士達は抜刀しゆっくりと向かってくる。


凄い苛立った目で睨んでいる。


「はぁ、スラオ頼んだ。」


スラオはスライムの形態。


俺の服の中に潜んでいる。


スライムから進化しまくり、悪魔ベルゼブブまで到達した。


進化の途中でマジックスライムエンペラーにもなっている。


あらゆる魔法を使えるのだ。


スラオが雷撃を領主、娘騎士団達に放つ。


雷撃は光の速さ。


人間に躱す事は出来ない。


一瞬のうちに意識を刈り取り気絶させた。


アキルイが宿から出てきた。


アキルイ「え、殺したのですか?」


「いや、気絶させただけだよ。」


アキルイ「凄い、騎士団が一瞬のうちに倒されるなんて。」


「グレイア、こいつらをこのままにしておけないので、樹海に送って。」


念話で死神デステルにも伝えておこう。


(デステル、今からそっちに数十人送るんだけど、武器を取り上げて強制労働させてくれ。)


有効利用させてもらおう。


グレイアが領主、娘、騎士達の足下に闇を出現させる。


気絶している領主、娘、騎士達は闇に沈んでいった。


「さて、アキルイこの後どうする?」


アキルイ「この国には居れなくなるので、商会を畳んで北の小国群に行きます。」


「そうか、じゃあ俺の国においで。」


アキルイ「俺の国?」


「ああ、俺は樹海帝国皇帝のヒロトだ。」


アキルイ「えええええええ。樹海帝国!・・・・皇帝陛下!」


アキルイは慌てて跪く。


「ああ、そういうのはやらなくていいよ。」


アキルイ「そ、そう仰られても・・・。」


「取り敢えず属国のアマゾネス国で商売してくれ。迷宮『千尋の洞窟』もアマゾネス国の近くに移動させるから。」


アキルイ「め、迷宮を移動?」


ブラウニーのブラリリが街から戻ってくるのを待ってる間、三つ目族の商人アキルイに樹海帝国の事を説明する事にした。


面倒なので説明はグレイアにお任せだけどね。


その間、俺は眷属にしたダンジョンマスターで魔神パズズのバズのもとに転移した。


「バズ、ご苦労様。」


バズ「お疲れ様です。」


「早速だけど、迷宮を移転したい。」


バズ「移転?」


「移転出来ないの?迷宮がここにあると色々面倒なんだよね。」


バズ「そんな事言われても、移転出来るのですか?」


「出来るはずだよ、同じダンジョンマスターで魔女のサクラが、そんな事言ってたはずだ。」


バズ「移転のやり方を教えていただければ、否はないです。」


「サクラを呼んでみよう。ついでに移転先に考えている領地の領主も呼ぶか。」

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