第106話 獣人国VS魔王軍(その5)

獣人国の城に到着。

謁見の間に通される。


獣人国王ライガンが王の座に座っていた。

ルシー「王座に座ったままって、

属国の王とは思えない出迎えだね。」

「そだね。属国の王は普通下で待つよな。」


ハク「そうです。とっても失礼です。」

ルシー「この場で獣人を

全員殺しましょう。」

サクラ「そうね。

ヒロトを馬鹿にしてるわ。」

リザ「食べましょう。」

「おいおい、ちょっと待ってよ。」


リザがどさくさに紛れて

不気味なこと言ってるぞ。


謁見の間には、オニバル将軍、

グレイア女王、グレンシー将軍、

リンダ女王、リリア将軍が待っていてた。


俺と一緒に妻達と蛇王リザルド、

リガント将軍他数名が同行してきた。


樹海王国の皆は物凄く不機嫌になっている。

今にも暴れだしそうだ。


何か裏があるんだろうか?

獣人達が策を練ることは

無いと思うんだけどなぁ。


獣人国側ではライガン国王、

リキンス宰相、グンゴル将軍、

ガネーシャ元伯爵他獣人国の貴族達も

大勢いる。


ライガンは王座に座りながら話掛けてきた。

「樹海の王よこの度の出兵、礼を言おう。」


失礼な言い方だな。

まるでこっちが属国のような言い回しだ。


これって怒っていいところだよな?


「属国の王が、

王座に座って挨拶するのが、

お前らの礼儀か?」


樹海の将軍達が剣の柄に手を掛ける。

リザルド「いつでも行くぞ。」

「ケンカ上等だね。」


(ハク!ライゴーとライカを出して。)


ハクが王の目の前に負傷してぐったりした

ライゴー王子とライカ王女を

異次元収納から出す。


獣人国貴族A「ライゴー王子!ライカ王女!」

獣人国の貴族達が心配そうに見ている。

数名の貴族が王子と王女に駆け寄る。


俺はムラマサを抜刀し、

駆け寄ってきた貴族の前に移動した。


「ここに来る途中こいつらが襲ってきた。

お前の手の者か?」


獣人国貴族B「おお、王子と王女が!

こんなに傷ついて。貴様ら許さんぞ。」

獣人国の貴族達が俺を睨む。


「おい!説明しろ!どう言うことだ。」


ライガン「樹海の王!我が城の謁見の間で抜刀。

並びに我が息子と娘をこのような目に合わせるとは、

どう責任をとるのだ!」

ライガンが不敵に笑い、睨み付けてきた。


はぁ、こういう段取りか。嫌になるね。


ライガン「樹海の王!

これはもう拒否出来ないぞ!

勝負しろ!

負けた方が勝った方の言うことを聞くこととする。」


もう論理も無茶苦茶だな。


「断る!条約破棄だ。みんな帰るぞ!

ガネーシャ、これはダメだ。

獣人は救わん。」

ガネーシャも諦めた顔をしている。


最初の計画に戻そう。 


ライガンが抜刀し、俺に飛びかかってきた。

ライガン「勝負だ!」


俺は右斜め前に踏み込む。

カウンターですれ違い様

ムラマサを横薙ぎに払う。

勿論、峰打ちですよ。


ライガンの腹をしたたかに打ち据え弾き飛ばす。

ライガンは王座に登る階段にぶつかり止まる。

ライガン「うぅ、まだまだ・・・。」

ライガンは起き上がれない。


獣人国の貴族達は

ライガンが負けるとは思って無かったのか

唖然としていた。


ガネーシャを残し

樹海王国のメンバーを全員転移させる。

外で待ってる兵隊も全てだ。

ダンジョン転移でガネーシャ領に転移した。


俺は倒れて起き上がろうとしている

ライガンに向かって叫ぶ。

「ライガン!民は救ってやる。

ガネーシャ領に避難させろ。

後は知らん。」

と言うと、ガネーシャと一緒に転移した。


獣人国の獣人達は謁見の間から

俺達が一瞬で消えた事を驚いている。

その後も謁見の間はスパに監視させた。


ライガン「うぅ、くそー。」

ライガンはやっと起き上がる。


リキンス「王よ、私はお暇をいただきます。」

ライガン「何!」


リキンス「樹海王国の兵士が

全ていなくなった今、

我が国は魔王軍に勝つことはできません」


獣人の貴族達の1/3は

兵を連れて領地に帰った。

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