第105話 獣人国VS魔王軍(その4)

案の定、獣人国から使者が来た。

リキンス宰相だ。

グンゴルじゃなくてよかった。

グンゴルは話が通じない気がする。


会うか。

(デレイズ、やっぱり属国になるから

助けてくれって話だよね。)


デレイズ(ガネーシャの件は聞きました。

まあ、間違いなくそうでしょうね。)


スパ(そうです。

しかし属国化は獣人族の総意ではありません。

一部反対派がいます。

半分くらいは納得していません。)


(獣人国を助けるのに否は無いんだけど、

ライガンの印象が大きくてね~、

礼儀知らずで、自分勝手なイメージなんだよね。

なんだかな~。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


リキンス宰相と謁見した。

しょうがないので、

属国化する条件で援軍を出す事を約束した。


ガランド軍との戦争が終わり次第、

獣人族の軍はリガント将軍配下に入る。


先行して、オニバル3万、

ダークエルフ1000、

蛇王国1万の合計4万千の兵士が

獣人国の首都に入っている。


首都では、

戦争に勝ったかのような大歓迎だった。


そのあとゆっくりと獣人国の

各集落を通りながら、

俺たちは首都に向かっている。


同行しているメンバーは、

俺、右手ハク、左手レイ、左目アイ、

身体にスラオ、腰にムラマサ。

リザ、ハピ、ルシー、ヒナ、サクラ、

アリア。

コボミ、スパは隠蔽状態。


そしてリガント軍3万も同行。

これは、3万の兵士が獣人国内で

行進することにより、

民衆へのアピール、

戦意高揚や安心を与えるからと、

獣人国王ライガンからのお願いに答えた形だ。


各集落の中から獣人達が出てきて、

手を振ってるので振り返す。


「この行進って本当に必要かね。

恥ずかしいんだけど。」

リザ「主様の勇姿を民に見せるのは必要な事です。」


「いやいや、勇姿って言うほどじゃないでしょ。」

ヒナ、「まあまあ、そんな事言わずに・・・。」


スパ「何者かが二人、走って近づいて来ます。」

「誰だろ?」


スパ「ライゴー王子と

ライカ王女のようですね。」

「何かあったのかな?」


スパ「何でしょうね。

特に警戒網に引っ掛かる事は無さそうです。」


「ライゴーって武道大会で2位になった。

戦闘狂だな。」

ヒナ「そうだね。疾風のライゴー。」


ライゴー「樹海の王!勝負だ!」

ライゴーが走ってきて、

いきなり飛びかかってきた。


剣を上段から振り下ろす。

リザが咄嗟に盾で受け流す。

「あれ?攻撃されたぞ。しかも真剣で!」

リザはそのまま盾で体当たりをする。

ライゴーが吹っ飛ぶ。


ライカ「私たちが勝ったら属国化を取り消せ!」

ライカはショートソードで

飛び込んできて横から薙ぎ払う。


「えー。属国反対派って王子と王女も?

この人達何考えてるんだ!」


アリアが剣でライカ王女の剣を受け流す。

ルシーが杖で横殴り。

ライカも吹っ飛ぶ。


妻達が怒り出す。

リザが剣で追い討ち、

剣の腹でライゴーをぶちのめす。

ハピが空を飛び、

足でライゴーを掴み更に放り投げる。

ルシーはファイアボールをライカに連発。

コボミとスパも隠蔽解除し参戦。

ハクも右手からエキドナ化して参戦。


「死なない程度にしてね。」

ライゴーとライカを妻達は袋叩きにした。


人が怒ってるのを見ると冷静になっちゃうな。

レイは相変わらずボーッとしてる。


ハクがライゴー、ライカを異次元収納。

ヒナ「いつになく冷静なんじゃない?」

「うん、先にみんなが怒ったので

逆に冷静になったのと、

ジョローニの話も聞いて裏を考えちゃった。

誰が裏で糸を引いてるのか?とか。」


とりま、城に向かおう。

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