第342話 魔神パズズ(その1)

俺はコボ2に乗って、アンナにガイドされた下の階に進む最短ルートを走る。


出てくる魔物は悪魔ベルゼブブのスラオが殲滅。


出てくる度に触手で素材を傷付けない様に瞬殺だ。


そして素材を闇に保存。


稼ぎ放題だ。


そうこうしているうちに、何の問題もなく、地下30階のボス部屋前に到着。


部屋に入る重厚な扉の前で仲間達が2列になって待っていた。


君達来るのが速いよ。


俺は最短ルートを走ったはずなのに。


あの暴力団の若い衆が幹部を向かえる様な感じ。


その列の真ん中をコボ2に乗ってゆっくり進む。


グレイア「お待ちしておりました。」


「よし、ボス部屋に入るぞ。」


ボス部屋に入ったのは、コボ2に乗ってる俺。


左手は精霊王で世界樹のレイ。


左目が神眼のアイ。


左腰に神刀のムラマサ。


身体にスライムから進化した悪魔ベルゼブブのスラオ。


ダークハイエルフのグレイア。


キラーアントエンプレスのアンナ。


九尾の狐のキュウ。


魔女のウィーラ。


勇者でエルダーリッチのユイ。


ユイの肩に火の鳥のフェン。


キラーアント達とコボ2の眷属達は扉の外で待機だ。


人数が多すぎて邪魔だからね。


必要なら何時でも召喚出来るし。


ボス部屋には禍々しい魔力が漂っていた。


不死王のルシーの魔力よりは弱そう。


レイが精霊力で皆を包まなくても、魔力に負けるような軟弱な仲間はいない。

皆強くなったなぁ。


俺?


俺は弱っちいので、ムラマサの魔力を纏わせて耐えている。


と言うか、臨戦態勢なのでボス部屋に入る前に、ムラマサが魔力を纏わせている。


中央には魔神パズズがいた。


ライオンの顔と腕。

鷲の脚と4枚の翼。

蝎の尻尾。

蛇の男根。

身体は毛深い筋肉質。


「アンナ、地下30階って最深階じゃ無いよね?」


アンナ「はい。現在地下34階まで監視体勢を完了してます。」


「魔神パズズって急に強くなり過ぎじゃない?」


アンナ「そうですね。監視していた時はオーガキングだったのですが、急に変わりました。」


神眼で見たけど地下25階のボスより極端にレベルが上がってるよ。


俺は魔神パズズに問いかけた。


「どういうことかな?貴方は地下30階のボスじゃ無いでしょ?」


パズズ「お前らは何者だ!」


「迷宮攻略に来た者だけど。」


パズズ「俺の迷宮を潰す気か!」


「俺の迷宮?お前はダンジョンマスターだな。」


パズズ「そうだ。これ以上俺の迷宮の魔物を殺されると迷宮を維持出来なくなるので、ここで死んで貰う。」


「そんな事無いだろう。俺達が迷宮に入ればダンジョンポイントが大量に入るはずだ。」


パズズ「何?・・・本当だ。」


「だろう、レベルが高い仲間が多いからね。迷宮にいるだけで相当ダンジョンポイントを稼げるはずだよ。」


パズズ「お前らもダンジョンマスターか?」


「ダンジョンマスターの眷属がいるからね。ダンジョンの管理方法は心得ているよ。」


パズズ「むむ。しかしこのまま最深部まで来られるのは許せん。」


「そうか、じゃあどうする?」


パズズ「ここで死んで貰う。」


「そうか、じゃあ戦おう。」

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