第148話 傭兵国家マナセル(その1)

狩猟国家ハンテグに行ったついでに、その他の国も見てみよう。


と言うことで、傭兵国家マセナル、商業国家トレセル、魔法国家ソルセルを見て回る事にした。


俺とヒナとサクラは目立たない旅人の服に着替えた。


素材はアラクネ糸で、物理衝撃軽減と魔法攻撃軽減の魔法を、サクラに付与して貰ったので鎧より強い。

右手ハクの応龍の手甲。

左手レイの世界樹の手甲。

左目アイの赤目と右目は黒目でオッドアイ。

左腰ムラマサ。

充分目立つか。


サクラに隠蔽の魔道具をつくって貰おう。


と思ってサクラを見たら。


サクラ「いくら旅人の服着てもそれは目立つよ。」


「でしょ。サクラに隠蔽の魔道具を作って貰おうと思ってた。」


サクラ「隠蔽?幻影かな。魔道具作らなくても魔法でいけるよ。」


「え!そうなの?」


サクラ「スラオもできるでしょ。」


スラオ「うん。出来る。」


「ありゃ。な~んだ。スラオ頼んだ。」


スラオの幻影の魔法でハク、レイの手甲が無いように見える。


アイの左瞳が黒くなり両目が黒く見える。


ムラマサは鉄の剣に見える。


「いいねー。スラオ有難う。

まず、傭兵国家マナセルにいこうか。」


アリア「ちょっと待って。私にも幻影魔法をかけて別人にしてもらえないかしら。」


「どうした?」


アリア「マナセルって傭兵ギルドの総本山なの。

私は傭兵ギルドに加入してて、一度行ったことがあるのよ。

知人に会う可能性があるわ。」


「なるほど。スラオ頼んだよ。」


スラオの幻影魔法で、アリアは別人の顔に変わった。


傭兵国家マナセルに向かう。


人がいないところでは、麒麟のコボミとヌエのライゾウ、箒に載って移動する。

ハピも人化でコボミに乗る。


人がいる町や村に近いところではコボミは人化。


箒は隠して、ライゾウとスパは隠蔽だ。


マナセルの入口に門番が2名いた。


槍を持って立っている。


門番「坊や達はどんな用事で来たのかな?」


「観光です。」


門番「入市料は一人銅貨2枚だよ。」


「8人だから16枚ですね。」


俺達は銅貨16枚を払ってマナセルに入った。


砦の様な都市。

と言うか砦なんだろうな。

砦が都市になったのかな。

石で出来た外壁。


中に入っても石の塔が幾つかあり、石の壁で繋(つな)がっている。

下は石畳。道は広い。

両脇に屋台がある。

雑然としている。


「アリア、この都市って観光スポットと言うか、見所ってあるの?」


アリア「う~ん。

傭兵ギルド、訓練所、武器屋かな。

有名な食物たべものは傭兵焼きだね。」


「傭兵焼き?勿論もちろん傭兵を焼いた訳じゃ無いよね。」


アリア「勿論違うよ。傭兵が焼いたのよ。

肉の塊を味付けして焼いてあるの。

豪快が売りね。タレが美味しいよ。

あそこの屋台がそうよ。」


アリアが指差した先に大男達が並ぶ屋台があった。


バレーボール大の肉の塊が焼かれている。


タレを上から沢山かけている。

並んで買ってきた。

太い串・・・棒が刺さってる肉。

容器に入ったタレが付いてる。

噛みつく。美味い。


しかし表面の味は濃いが、中の方はタレの味が薄くなる。


そんな時に付いてたタレをかけながら食べる。


美味いが・・・。

タレは地面に垂れるぞ。

これ、外じゃなきゃ食えんな。

一人1本づつ美味しく頂きました。

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