第272話 有翼人(その2)

岩山の上に有翼人の国の門が見える。


「あそこに馬車で行けないね。」


ハーミア「馬車は下に置いて、飛んで行ければ良いのですが。」


「ハーミアは飛べないだろう。」


ハーミア「私は岩山を登ります。このくらいは直ぐです。」


ウィーラ「時間がかかるしのぅ、大変だから乗せていくのじゃ。」


ハーミア「え!」


ウィーラはロック鳥のロクを召喚した。


ロック鳥は、巨大な白い鷲。

召喚した際は50cmぐらいの普通サイズの白い鷲だ。


ウィーラ「ロク、ハーミアを乗せて上に見える門まで飛ぶのじゃ。」


ロク「承知しました。」


ロクは大きくなってハーミアが乗れる様に身を低く屈めた。


ハーミア「有難う御座います。」


ウィーラはロック鳥のロクの背中に飛び乗る。


ハーミアもその後ろに飛び乗った。


ビーは人化形態のまま、背中に翅を出現させた。


「ビー、馬車が心配だから眷属を召喚して警備さてね。」


ビー「承知しました。」


ビーはキラービークイーンと数匹のキラービーナイトを召喚した。


「ビー9、馬車を見張ってなさい。」


ビー9「承知しました。」


キラービークイーンの名前はビー9。


人形ひとがたの蜂。


黒いヘルメットの様な兜を被っている。


兜に穴が空いてて2本の触角が出ている。


兜から黒い長髪がなびく。

黒に黄色のラインが入った外骨格。


クイーンだから女性だ。

胸が出ているのがわかる。


顔は上がり目で勝ち気な印象。

2本の腕、2本の足。4枚の翅。


キラービーナイトは、キラービーを大きくした姿。


キラービーは50cmだが、キラービーナイトは80cmぐらい。


黒に黄色の模様。

姿はスズメバチ。

黄色っぽいオレンジ色の顔。

2本の黄色と黒の触角。

大きい黒い目。胸部は黒。

腹部は黄色と黒の縞模様。

黒と黄色の足は6本。

茶褐色の翅はねは4枚。


ビー「ヒロト様、キラービークイーンのビー9に任せたのでご安心を、いざとなればビー9もキラービーを召喚できますので、数が多い賊に襲撃されても大丈夫です。」


「それはいいね。有難う。」


レイは世界樹の手甲になって俺の左手に絡まる。


俺とユイ、グレイア、ブラリリは宙に浮く。


そして門を目掛けて飛び上がった。


ビーとロック鳥も追いかけてくる。


俺達は有翼人の国の門の前に飛び降りた。


ウィーラとハーミアはロクの背中から飛び降りる。


ウィーラ「ロク、有難う。送還するのじゃ。」


ロク「はい。」


ウィーラはロクを送還した。


有翼人の門番二人がこちらを不審な顔で見ている。


ハーミア「私が門番に話をして来ます。」


「うむ。任せた。」


ハーミアは門番に向かって歩いていく。


ハーミアが有翼人の門番に向かう。


門番「止まれ!」

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