第392話 狙われた龍脈

取り敢えず...。


戦況を確認するか。


デステルとデルガにベヒモス等の魔獣の群れがどうなったか念話で確認する。


(デステル、デルガ、魔獣達との戦況はどうだ?)


デステルとデルガは転移で目の前に現れた。


デステル「ベヒモスの素材は大漁です。」


デルガ「ベヒモス以外は撤退しました。仕留めきれず逃げた魔獣も多数います。」


「戦争は終結したんだな。」


デルガ「大勝利で終結です。」


「有難う。ご苦労様。」


続いてコボ2とリザルドにタキーダ辺境伯との戦況を念話で確認した。


(コボ2、リザルド、タキーダ辺境伯軍との戦況はどうだ?)


コボ2(窮奇キュウキと悪獣達は何とか倒しました。)


リザルド(タキーダ辺境伯軍と巨人達は撤退した。)


コボ2とリザルドも転移してきた。


リザルド「何か問題があったか?」


「スパ、先程の風伯の映像を念話で幹部に情報共有してくれ。」


(樹海帝国幹部諸君、南の王国との戦争は終結した。今からスパに念話で映像を流して貰う。良く見て状況を認識してくれ。後は全員樹海帝国に戻るぞ!)


俺は、樹海帝国皇帝の城のいつものリビングに戻った。


妻達が向かえる。


応龍のハク、麒麟のコボミ、鳳凰のハピ、霊亀のリザ。


四霊獣の4人が揃って俺の前に駆け寄って来た。


ハク「何者かがウィーラの龍脈に攻撃して来ました。四霊獣結界は突破出来ず逃げ帰りました。映像の蚩尤しゆうと関係があるかも知れません。」


「何!どんな奴だ。」


ハク「水の魔法を使う人形ひとがたの亜神でした。」


「名前は名乗ってたかい?」


ハク「名前は名乗ってません。」


「そうか。」


多分蚩尤しゆうの部下の一人だろう。


水の魔法を使う亜神か?


サクラ「ハクの話を聞いたところ多分『雨師うし』ね。」


雨師うし?」


サクラ「日本の風神と雷神に匹敵する中国の神ね。風の神風伯と雨の神雨師うしがペアなの。」


「ほほう。中国には雷神はいないのか?」


サクラ「いるよ。雷公と電母ね。」


「ふむぅ。蚩尤しゆうと風伯、雨師うし、雷公、電母ねぇ。」


そこに竜王ドラシルから念話が入った。


ドラシル(陛下、竜王の龍脈が奪われました!)


竜王の龍脈?竜王の住む山に龍脈があったんだ。


(誰に奪われた。)


ドラシル(雷の魔法を使う亜神です。)


(今、どうなっている?)


ドラシル(亜神とその部下達と我々が戦闘中です。)


(ちょっと待て。)


「この大陸に他にも龍脈はあるのか?」


サクラ「シルミルの召喚の間が龍脈と繋がってたはず。後は古竜の山脈。南の王国にも有るかも。」


「シルミルの召喚の間と古竜の山脈か。」


(シレオマ、召喚の間は無事か?)


ハク「召喚の間も四霊獣結界で私の分身体が封印してるでしょう。今のところ大丈夫よ。」


「そうだったね。」


シレオマ(問題無さそうです。)


(有難う。敵は龍脈を狙ってそうだ。警戒を強めろ。)


シレオマ(承知しました。)


(ドライマ、古竜の山脈に・・・。)


最後まで確認する前にドライマが泣きついて来た。


ドライマ(陛下ぁ~。りゅ、龍脈がぁ。)

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