第393話 VS夸父

古竜の山脈にある龍脈が、蚩尤しゆうの勢力に奪われたと古竜ドライマから念話が入った。


オーダン侯爵軍と戦争終了後、古竜の山脈に帰ったら龍脈が占領されていたらしい。


更に龍脈から次々と湧き出てくる魑魅魍魎ちみもうりょう達。



魑魅ちみ

四足の魔獣。精霊に近い存在で、老いた鳥獣達が邪気を纏い魔物に変化した。知性があり、表情が豊で有るため、人面にも見える。

怨む、呪う、妬む、怒る、負の感情。

残虐で生物を生きたまま喰らう。


鳥獣の種類は多種多様。

熊、狼、山犬、山猫、猪、狐、狸、鹿、猿、烏、雉、鳩・・・。

爬虫類の蛇、蜥蜴、鰐、亀・・・、

それら以外も蟷螂、蜘蛛、百足、蝎、蛙・・・。


本来の大きさよりも大きくグロテスクで、草食の鳥獣も生物を喰らう。



魍魎もうりょう

人間より背が高い。赤い身体。尖った耳。額の二本の角。所謂、鬼。筋骨隆々の者や亡者の様に痩せ細った者、太った者様々だ。


その魔獣と鬼達が龍脈から次々と現れ、既に数万を越えているが、数は増えるばかり。


古竜の山脈の竜達も始めはブレスや爪、牙で攻撃していたが、増えていく魑魅魍魎に次第に押されていった。


魑魅魍魎を指揮するのは一人の巨人。


名を夸父こほと言う。

頭に二匹の蛇を飼い。両手に大蛇が纏う。精悍で逞しく強靭な体躯。無限の体力。怪力無双。


夸父こほ「進め!喰らい尽くせ!」


夸父こほの号令で進撃する魑魅魍魎達。


若い竜が夸父こほに襲いかかる。


竜の爪を右手で受け止め、左手で隣の爪を掴むと、竜の手を引き裂いた。


そして、両手の大蛇が竜の首に噛み千切り飲み込む。


夸父こほも引き裂いた竜の手を咀嚼し、生きたまま喰らう。


夸父こほ「わはははは、この世界の竜も中々美味だな。」


竜は泣き叫び、もがき逃げ出そうとする。


しかし、夸父こほの剛力はそれを許さず。


掴んだ手を離さず。


竜の身体を引き寄せ千切り食らっていく。


掴んでいた竜が死ぬと。


夸父こほ「つまらん。もう終わりか!」


竜を魑魅魍魎に投げ与え、魑魅魍魎達は竜を貪り喰らう。


竜達は次第に後退り、距離を置いて監視する。


古竜ドライマは堪らず念話で助けを求めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「増え続ける魑魅魍魎と怪力無双の巨人かぁ。数でいくなら、ビー、アンナ、デルガ、コボ2、スパかなぁ? ・・・バズも行けるか。」


つい独り言を言ってたみたい。


ビー。

后妃。ヒロトの妻の一人。キラービーエンプレスから蜂の亜神ペナンガルに進化。キラービー達を召喚出来ると共に昆虫を使役することが可能。


アンナ。

后妃。ヒロトの妻の一人。キラーアントエンプレス。キラーアント達を召喚出来ると共に翅蟻の群も召喚可能。


デルガ。

エルダーリッチから悪魔ビフロンスに進化。遥か昔、闇の王と言われ100万のアンデットを使役していた。多分今でもアンデットの召喚が出来ると俺は思ってるよ。


コボ2。

コボルト → ケルベロス → 悪魔ナベリウスに進化。眷属のブラッグドッグ、ヘルハウンドを召喚可能。現在眷属達は樹海帝国中に散らばり警備を担当。コボ2の眷属を投入するのは、警備上不味いかぁ。


スパ。

アラクネエンプレスから悪魔バアルに進化。フォレストスパイダー、キラースパイダー、アラクネ等の蜘蛛の魔物を眷属として召喚出来ると共に、情報収集の為小蜘蛛を使役する。スパは情報収集の要だから出撃はNGだな。


バズ。

魔神パズズ。飛蝗を召喚可能。


ビー「いつでも出撃しますよ。」


アンナ「私も大丈夫です。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る