第22話 VS冒険者アギト

昨日アリアに絡んでいた冒険者アギト達がゴブリンの群れに追われて村に向かって来ていた。


アイから鑑定情報報告。

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名前:アギト

種族:人間

性別:男

職業:剣士

性別:♂

レベル:31

HP:100/300

MP:50/50

スキル:

 剣術(LV5)


名前:イジキ

種族:人間

性別:男

職業:盗賊

性別:♂

レベル:30

HP:200/250

MP:70/85

スキル:

 盗術(LV5)


名前:ソクー

種族:人間

性別:男

職業:弓使い

性別:♂

レベル:25

HP:100/250

MP:50/70

スキル:

 弓術(LV4)


名前:ルワシ

種族:人間

性別:男

職業:僧侶

性別:♂

レベル:29

HP:300/350

MP:110/300

スキル:

 回復魔法(LV5)

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ステータス的にこのパーティーのリーダーはアギトだな。


アギト「おい小僧!そこをどけっ!」

アギトはミスリルのロングソードを抜いて威圧しながら吠えた。

レイクはナイフを構える。

俺は事情を聞いてから戦うか判断しようと考えていた。


「何処に行く、この先は村だぞ。逃げるなら村に迷惑がかからないように逃げろ。」


アギト「お前は馬鹿か、わざと村に向かってるんだよ。大人の事情があるんだ。それに村を襲わせてその隙に逃げるんだ。」


あ、こいつ最悪。と思っていたら。


盗賊のイジキの投げナイフが意識外から飛んできて俺の首に当たる。

スラオが一瞬のうちに首をカバーしたため、首に刺さらず当たって落ちた。


ちょっと痛い。首を撫でる。怒った。

話し合い中にいきなり暗殺かよ。

俺はイジキをにらむ。


イジキ「お前、人間か?!」

イジキは驚く、必殺の投げナイフが不発に終わり不安を隠せない。

「人間だよ。」

俺はリザから飛び降りてショートソードを抜刀し構える。


レイク「ヒロトさん、武器を抜いて構えた相手は躊躇したら駄目だ。」

レイクは後ろで弓を構えながら話しかけてきた。

「その様ですね、油断していました。」

油断なくアギト達を睨みながらレイクと会話する。


アギト「お前の乗ってたその大蜥蜴おおとかげと後ろを飛んでる大蜂、6本脚の獣、そしてコボルトは何だ!お前は魔王の手下か?」

「会話を途中で打ち切ったのは、貴方達の方だよ。問答無用だ!」


レイクの矢がアギトを襲う。

アギトは矢を剣で払う。


アギトは剣で薙ぎ払って来た。

リザの爪が剣を弾く。

アギトは体勢を崩す。

女王蜂キラービークイーンのビーが針弾ニードルバレットをアギトに放つ。

アギトは後方に転がりながら針弾ニードルバレットを躱す。

ビーはそのままアギトに針弾ニードルバレットを連射する。


アギトの前に僧侶のルワシが棒を構えて立ちはだかる。

ルワシ「魔物なのに連係とは厄介な。益々怪しいな。」


イビルアイのアイが俺の左手からルワシの魔力を吸収する。

ルワシ「何だ!魔力がなくなっていく。面妖な。」


弓使いのソクーの矢が俺を襲う。

リザが手で庇う。

矢はリザの皮膚を貫く事は出来ず下に落ちる。


イジキがいつの間にか俺の斜め後ろにいる。

死角からナイフを投げる。

リザの尻尾がナイフを弾く。

コボミがショートソードでイジキを刺す。

イジキがナイフで受ける。

コボミとイジキは御互いに剣撃を繰り出しながら、素早く動き回る。


ライゾウ「ん?もう戦っていたのか。」

寝てたのかい!

ライゾウ「リザの頭はゆらゆら揺れて、昼寝に最高だ。」


雷獣のライゾウの雷撃がソクーを撃つ。

雷撃は速すぎて人間には躱す事が出来ない。

倒れたソクーの額にレイクの矢が突き刺さる。


MPをアイに吸収されて膝をつくルワシ。

頭をリザの爪に切り裂かれる。


遠くでコボミに胸を貫かれたイジキの悲鳴が聞こえた。

アギトは全身に針弾ニードルバレットが刺さって倒れた。


レベルアップのメッセージが流れた。


アギト達の死体をハクが異次元に収納。

アギトの持っていたミスリルのロングソードを手に取りゴブリンのショートソードをハクの異次元に収納した。


その時、後ろからゴブリンの群れが溢れだした。


やば!

急いで皆リザに乗り、ゴブリンの波から必死に逃げ出す。

リザが爪で牙で尻尾で周りのゴブリン達を薙ぎ払う。

ライゾウが雷撃を放っていく。

ハクは尻尾で敵を絡めて投げ飛ばす。

ビーがキラービーの眷属を召喚。

キラービー達が針弾ニードルバレットで追ってくるゴブリンを牽制。


やっとの思いで距離を取ってゴブリンの群れを観察出来るところまで逃げた。

群れは村に向かって侵蝕していく。

その数ざっとみても100を越える。


俺達はゴブリンの群れから脱出するのにあちこち怪我をしていた。

レイはエリアヒールでみんなを回復した。


(転移でもしないと、村にゴブリン襲来を報告して体制を整える時間は無さそうだ。レイクにばれるけどしょうがないか。)

ハク(そだね。きっと大丈夫よ。皆にばれても問題ないでしょ。)


(いやいや、村民達にばれると魔王にされかねない。)

ハク(その時はその時よ。)

(ハクは気楽だね。)


「レイクさん、転移で村に戻ります。他言無用でお願いします。」

レイク「え!」

レイクさんは理解出来ないようだ。


俺達はハクの転移で村のすぐ近くに転移した。

「レイクさん、この事は秘密ですよ。」

レイクさんは呆然としていたが、すぐに正気に戻ると激しく頷いた。


「レイクさん、村に戻って避難指示と戦える人はこちらに応援に来るよう依頼してください。その間俺が食い止めます。」

レイク「分かりました何とかしてみます。無理はしないで、危なくなったら逃げてください。」

レイクは村に走って行った。

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