第366話 VSヘカトンケイル(その2)

ヘカトンケイルの後方から進軍していたタキーダ辺境伯軍の兵士については、コボ4のアンデット以外の兵士と、グリフォン軍のグリフォン種とヒッポグリフ種が押さえている。


グリフォン軍のヒッポグリフ。


グリフォンと雌馬の間に生まれたと言われている伝説の魔物。


この世界ではグリフォンとは別種で、雌馬との間に生まれた魔物ではないが、グリフォンと近い生態のため一緒に生活している。


鷲の翼と鷲の前半身。馬の後半身。

鋭いくちばしと前足の鉤爪。


全体的に見ても拮抗している状況であったが、そこに悪魔ボティスのリザルド元帥が参戦することで状況は一変した。


悪魔ボティスのリザルド元帥。


漆黒の鎧を着て、漆黒の大剣を持つ。2本の角。鋭い牙。一対二枚の蝙蝠の翼。


リグルとコボ4の兵士達と戦うヘカトンケイルの元に飛びかかる。


ヘカトンケイルはリザルドの存在に気付くと、その存在感に危険を察知し兵士達への攻撃を止めて、土魔法で大岩をリザルドに向けて間段無く放つ。


百の腕それぞれから次々と放たれる大岩。


物理攻撃最強の魔法がリザルドを襲う。


リザルドは空中に浮かびながら、漆黒の魔剣で大岩を薙ぎ払う。


百を越える大岩が一瞬の内に薙ぎ払われる。


しかし間段無く放たれる大岩は次々とリザルドに迫る。


リザルド「ふむ。うっとおしいのぅ。」


リザルドは大蛇に姿を変えた。

進化前の姿。世界蛇ヨルムンガント。巨人ヘカトンケイルでさえも小さく見える巨大な身体。まるで岩のようなゴツゴツとした鱗。蝙蝠の羽。4本の足。鋭い爪と牙。深紅の眼。


しかし悪魔ボティスに進化した為か濃紺の身体は漆黒と変わっていた。


次々とリザルドに大岩が当たるがびくともしない。


リザルドはその尻尾を振り回す。


ヘカトンケイルは百腕で尻尾を押さえようとするが、弾き飛ばされた。


リザルド「巨人ごときの力では耐えられるはずもなかろう。」


タキーダ辺境伯軍VS樹海帝国軍。


タキーダ辺境伯軍は三種族の巨人族、サイクロプス、ギガンテス、ヘカトンケイルを有し大自然に侵攻した。


樹海帝国軍は大自然の各領地を治める領主達の下記5つの勢力で迎撃し拮抗状態だったが、悪魔ボティスのリザルド元帥が参戦した事により戦況は大きく動いた。


南部のミノタウロス軍。


西部のグリフォン軍。


中央部の竜人軍と竜王勢。


東部のスペクターエンペラーのコボ4の軍。


北部のスペクターキングのアレオン軍。


樹海帝国皇帝の俺とその妻達は上空より戦況を見守り、戦いが優勢になっていく状況に満足していた。


その時、タキーダ辺境伯の本陣から暴風が吹き荒れた。


「ん、タキーダ辺境伯が何か仕掛けるか?」


タキーダ辺境伯本陣の上空に見覚えがある姿が浮かぶ。


窮奇キュウキ

四凶の一柱。虎の身体に鷲の翼。鋭い牙。太い爪。体長は10m。風の力を持つ。


窮奇キュウキ「くそ!神と戦った巨人族を味方に付ければある程度戦えると思ったが、まだ戦力が足りないか!」


窮奇キュウキか!」


ビー「私が行きます。」

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